南の国の太陽、空の色の獅子

Category :  展覧会
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喩えるなら、「メインは可もなく不可もなし、スープに感動し、デザートを楽しんだコース料理」。

●「落葉」菱田春草

第一会場入口に置いてある出品目録を手に取って展示場所を探し、第二会場の出口から入って、一直線に向かった。
屏風全体が目に入ったとき、「目の覚めるような美しさ」に、息を呑んだ。

華やかさとは縁遠い絵だ。けれども、「目の覚める」という表現そのままの感覚だった。
一目で、この1枚あればいい、と思わせるほどの絵に展覧会場で出会ったのは、前はいつだったろう。

●細川護煕氏の講演会「細川家 美と戦いの700年」

1回目の講演会が大人気で、アンコール講演が追加企画されたことをHPで知り、応募したら当選したので、行ってきた。

話が上手い。当たり前ではあるが。
凄いと思ったのは、此方は「歴史上の話」として聞いてきた様々な件を、「うちの家の話」として、ごく自然に、何の嫌味もなく、すらすらと話せる点。
我々日本人は幸せなことに、生まれの差というものを日常は感じることなく暮らしているが、「こういう人種もいるのねえ」と思わせる実例である。

今日の聴衆は、展覧会チケットを所持する客限定で、多少専門的な話をしてもついてこられるとみなしていいはずだが、「大概の日本人は知っている」歴史上の人物に絡めたネタを次々と並べた。
信長・秀吉・家康、ガラシャ、春日局、宮本武蔵、赤穂浪士。

忠臣蔵の話までしたところで、腕時計を見て、「5代までで、これだけかかってしまいました。700年あるのですが」(聴衆笑)
1時間半の予定で、1時間13分が経過していた。

●「細川家の700年 永青文庫の至宝 (とんぼの本)(細川護煕・竹内順一/新潮社/2008)

今回の展覧会の予習に最適。
自分は、かなり前に東博のショップでみかけ、この特別展前に読む心積もりでいた。
日曜美術館の放送より、こちらの方が、時系列で知識がきちんと頭に入り、判りやすかった。

「あらま」となった話をひとつ。
東近美が所蔵する大観の「生々流転」は、元々は細川のコレクションだった。財団にするとき、基金を作るため売却しようとしたら、文化庁が、民間に売るのはいかんと口を出し、結局1億くらいで国が買ってしまった。民間に売れば10倍になったのに、これだから国のやることは信用できない。(細川さんの言い分)
おやおや。そういう事情があったとは。

■関連エントリ:2010/04/21 悩ましき展示替
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