南の国の太陽、空の色の獅子

Category :  F1
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F1が今週開幕するが、例年よりこれだけ遅れると、些か気が削がれる。なにより、今週はフィギュアスケートの世界選手権がある。「ここが勝負時」の緊張感の度合はこちらが上。
といいつつ、少しメモ。


・読めない
レギュレーションの大幅変更で、蓋を開けないと判らないことは、昨年からさんざんいわれていたが、テスト結果がかなり意外だったので、判らなさに拍車がかかった。

テストではブラウンGPが最も速さを持っていた。最初はスポンサーアピールのためバラスト降ろしているのではといった懐疑もあったが、現在は、速さは本物というのが大方の見方になっている。開幕戦の順列を質問されたフェルナンドは、一番前にブラウンを置いた。

ブラウンの現在のマシンの速さが、レースの結果にどれだけ反映されるかは、やってみないと判らない。
ブラウンGP=元HRF1=元BARは、勝ち方を知らない。04年、BARのマシンはフェラーリに次ぐ速さを持っていたが、「チーム総合力」がトップチームたちに劣ったことは、当時の当事者も認めていた。

このことが頭にある長年F1を見てきた人々は、テストでの速さを見ても、タイトル候補の筆頭にブラウンを置くことはしない。意見を聞けば、フェラーリという返事が返ってくる。
先日のCSの開幕直前SPで、チャンピオン予想は、川井・今宮・右京氏3人全員「ライコネン」だし、イギリスのブックメーカーもそう。

マクラーレンがマシン作りに失敗したので、ハミルトンの名が出ないのはまだしも、昨年終盤に評価を上げたマッサはどうした、と思わずいいたくなる。
昨年あれだけ不甲斐ないざまをみせても、「やっぱり、マッサよりライコネン」なのか。確かに彼は、「1年おきに」良い戦績を出す。奇数年の今年はいける、という理屈はありだが、昨年の開幕前も、大勢が口を揃えて「チャンピオンはライコネン」だった。
「TCS廃止で、マッサは不利、ライコネンが有利」という声が大勢を占めた記憶があるので、「今年のマシンはライコネンに有利」と同じセリフを繰り返されても、一歩引く。

フェラーリは、昨年、「チーム力」がグダグダ状態と化した。新体制2年目の今年は立て直す、という見通しと、「シューマッハの遺産」が食い潰され、グダグダ化の一途を辿る、という見通しのどちらが当たる?

BMW。
自分が昨年懸念した問題が継続しているような気配がする。
クビツァのテスト走行日が、ハイドフェルトの6割しかない、とは今宮氏の指摘だが(未確認)、今年のマシンがハイドフェルト寄りで、クビツァが苦労するなら、彼は移籍を望むことになると思う。

トヨタ。
テストで順調だが、評価が抑えめなのは、ブラウンと同様、「勝ち方を知らないチーム」であることと、「ドライバーの能力」が競争相手になるチームたちより一ランク落ちるためだろう。
もし、今季のトヨタのドライバーがフェルナンドなら、チャンピオン候補に挙げる人がいただろうと思う。

このチームを、05~06年、注意深く見てきた(応援してきた)身として、今年の出来には、格別の興味がある。「トヨタはやれる」のか、そうでないのか、その答が出る年になりそうだから。

・HRF1の顛末を巡るヨタ話
HRF1→ブラウンGPの顛末について、ふと思いついたヨタ話を。

もしかしたら、ロスは、「腹の中で、にんまり」なのかなあ?
ホンダの撤退は、ロスにとって、予定大狂いの話であったには違いないと思う。だが、今後の対応を考えたとき、「自分がチームオーナーになる」オプションは魅力的であった可能性は否定しきれないのではないか。

ロスは、技術畑の人間だが、ニューウェイやロリーのようなデザイナーではなく、「組織を管理する」立場で能力を発揮してきた。だから、フェラーリの代表の役職を望んだのだ。その望みが叶わなかったため、HRF1と契約した。

世間では、「ニック・フライが、チームを乗っ取ろうとしている」という憶測(と非難)が出回った。結局、フライがひっこんで、ロスが買い手となり、世間は納得した(ようにみえる)。
だが、「実は、これはフライとロスの共同作戦で、最初、買収者としてフライの名を流して、批判を受けておき、あとで、ロスの名で話をまとめる、という策だった」としたら?

無論、「ロスとフライがつるんで」いた確信はない。彼らの間に信頼関係があるのかどうか、判断の材料がない。
フライは、自分が乗っ取ることを企んだが、うまくいかず、やむをえず引いて、ロスを立てた、とも考えられる。ロスは、フライに対し、自分の野心をみせず、しかたないので引きうけた、というポーズをとった。(←憶測のひとつ)

実際のところ、「ロスに野心があった」という見方が当たっているとは自分も思わない。ただ、「F1チームのオーナーになる」ことは、あの世界に住む人々にとって、もしもかなうならそれ以上はない「夢」ではないか。
チャンスが目の前に転がってきたら、臆せず手を出すのが、あの世界で生きる男なら当然では?

自分がそういう想像を抱くのは、自動車メーカーがのさばる前の時代のF1が頭に刷り込まれているからだろう。
亜久里さんにしろ、ウィンザーにしろ、「前の時代のF1」を生きてきた人々だ。かつて、F1とは、「男たちがそういう夢を見る世界」だったのだ。

この、いわば「男の夢」を潰し、ビジネスだけの世界にしたのは、自動車メーカーたちだ。
自動車メーカーの人は、この夢を共有しない。元HRD社長の田中氏は「F1ビジネス」で、今の時代にF1のオーナーになるのは、我々自動車メーカーか、そうでなければ、チームを安く買って高く売り、儲けることが目的の個人の二種類だけ、と記した。

自分は田中氏の書籍を読み終わったとき、こう感じた。
「この人は、F1村の特殊性を軽くみていないか?表向きは一般ビジネスの世界と大差ないかもしれないけれど、裏の駆け引きとか暗黙の決まり事とかいうものがあるわけじゃない。そのへんを判っていない人たちがF1村に対する窓口にいることも、05年のバッシングを招いた一因じゃないか?この調子だとホンダはいつまでたってもF1村にとって『お客さん』だ。今後に期待しない方がいいのかも」

奇妙なことに、自分はいまだに、ロスがホンダの代表であることを完全に飲み込んでいない。
フェラーリと思っているのではない。ミヒャエルが引退した後のフェラーリにロスが残ることを私は想像しなかった。
来年になれば、ロスがいる場所に、少し慣れるのかもしれない。
2008/9/21
今思えば、これは、過去ときどき自分の内に湧き上がった「カン」のひとつだったのだろうか。

(続く)
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