南の国の太陽、空の色の獅子

Category :  自転車
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フェルナンド(・アロンソ)がエウスカルテル・エウスカディを買収する、というニュースが流れてから一日経過。

「数日中に重要なニュースがある」というツイッターの予告に、「イタリアGP前だけどフェラーリのことじゃないし、パパになりますとか、そういう類?パーソナルな面に興味ないのでどうでもいいですが」とのほほんとしていたので、蓋を開けて、けっこう吃驚した。

確かに、コンタドールをエースにした自転車RRのチームを作る話は4年前にあった。が、コンタドールはリースの下に落ち着き、その後、具体的な話は見かけなかった。
チーム・アロンソの話:2009/08/03 : TdF2009補遺(2)

自転車好きが続いているのは知っていたが、今、こういう話になるとは思っていなかった。
さて、その感想。

フェルナンド応援の立場からは、「ああ、いいんじゃない」。
2009年当時は、歓迎しないと書いたが、今はそうは言わない。本業以外で人生を楽しむものを持てるのはよいこと、と思う。

翻って、自転車RR観戦客の立場からは 別の台詞。

第一声は、「長くやってね。簡単に気を変えないでね!」

これは、Leopard Trekの顛末に懲りた身ゆえの発言である。
Leopard Trekの顛末についてはいずれ総括したいと思っていて、その一部を先に書くが、このプロジェクトが3年で潰れた原因のひとつは「オーナーが、自転車RRに疎く、この業界のことを知らなすぎたこと」だと思う。
彼は、サッカーなど他競技のオーナーをやってきたので、自転車RRでも同じようにやれるという自信があった。やってみたら、「こんなはずじゃなかった」。

フェルナンドは、自転車の愛好家で、プロチームの選手たち複数を親しい友人に持つが、本質的には「部外者」であることには違いがない。
故郷アストゥリアスをベースにし、同じくアストゥリアス出身のサミュエル・サンチェスを中心にしたチームになる、とした記事には、(スペインメディアのいい加減さを考慮し、真には受けず保留を付けるが)、「ルクセンブルクの実業家が、ルクセンブルクをベースに、ルクセンブルク出身のシュレク兄弟を中心にしたチームを作って」、失敗した事例を連想してしまう。

オーナーが正体不明だったルクスの事例とは違い、今回のオーナーは10年以上前から知っているとはいえ、じゃあ安心できるかといったら、そうとはいえない。

彼もまた、「勝利に対してとてつもなく執念深い」種類の人間なのである。
ランス・アームストロングやミヒャエル・シューマッハーと同類。
「負けるのが許せない」気性。チームメートとテニスをやって、負けるとラケットを叩き壊して悔しがり、特訓して上手くなった、という若い頃の話は忘れない。

彼は、現役のベストドライバーという評価を得ていて、本人も「今も自分が一番」という自信を持っている。
でも、過去6年チャンピオンの座からは遠ざかっていて、どうやら今年もダメそう。

そういう彼が、自分で自転車RRのチームを持ったら、「勝てなくても、それはそれでいいです」と勝負に鷹揚なオーナー様になるか。

私としては、戦績を性急に求めず、長期的視野を持って運営することを、切にお願いしたい。

たとえコンタドールを迎えたとしても、これでTdFで勝てるとは思い込まないで下さい。
それだとベッカやティンコフと変わりません。
貴方とコンタドールとの関係は「友人」で、彼等みたいにはならない、とは思ってますけど。

スペインは悪い経済状況が続いている。自転車RR界も、新しいスター選手が生まれず、チームが消えていっている。
そういう環境の中でチームを立ち上げる以上、簡単に止めないで頂きたい。

以上が、フェルナンド殿への希望。

別の観点。

記事を読んだところでは、今回の買収は、RSLT→Trekと同じパターンにみえる。

現在のチームオーナーはすっぱり去り、新しいオーナーに変わる。
だから、チームとしては、「完全に別物」になる。
でも、現場の主なスタッフと選手は、ほぼそのまま残す。
新オーナーは、現チームの契約を尊重し、契約が残っている選手は、契約をそのまま履行。
いずれ新オーナーの意向に沿った人事をするが、移行は漸次。

「バスクをアイデンティティとする」19年間続いたチームが消滅してしまうことに変わりはない。
アロンソが金を出すのは、チームを存続させるためではなく、自分のチームのベースにするため。

これより前、ティンコフがエウスカルテルに持っていった話は、プロチームライセンスだけを買取り、現場の選手・スタッフは総入れ替え、だったという。
それに対し、アロンソは、選手・スタッフの来年の仕事場を保証した。違いは、移行の「猶予」の有無。

さて、これを認識して、Trekに頭をとばし、思いついた。
そうか。Trekも、アロンソと同じで、原則「現在の契約を尊重。『契約期間』の見直しはせず、既存のまま」という方針だったのか?

但し、『年俸』は見直すケース有り。
契約期間の残っていた選手たちに対して、切ることはせず、全員に、オファーは出した。
でも、中には、給料を下げたケースもある。
給料だけでなく、新チーム内でのポジションや、レース・スケジュール等の条件もある。
それで、他チームからオファーをもらえる人は、比べて思案。・・ということだったのかも。

契約期間が残っていることがはっきりしているのは、シュレク兄弟、キセロフスキー、ニッツォーロ、ユンゲルス。
昨年、USPS事件の影響で新たに契約をした選手はほんの数人で、そのため今季で契約が終わる選手が多い。
この仮説が正しいかどうかは、キセロフスキーたちの契約発表のとき判る。



●小ネタ

「ホーナー」で思い浮かべるのが
RSLTのクリス・ホーナー:自転車RRファン
レッドブルのクリスチャン・ホーナー:F1ファン

「ハミルトン」で思い浮かべるのが
タイラー・ハミルトン:自転車RRファン
ルイス・ハミルトン:F1ファン
スコット・ハミルトン:フィギュアスケートファン
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コメント

こんばんは
いつもロードレースの情報をありがとうございます。
アロンソの件、先のことはわかりませんが、とても喜ばしく思っています。
小ネタとても面白かったです。ハミルトンはやはりF1ですが、フィギュアスケートのハミルトンは知りませんでした…
スコットさん。勉強してきます。
2013/09/07 04:42URL  bell #-[ 編集]


bellさん
こんばんは。

スコット・ハミルトンは、サラエボ五輪(1984)で金メダルを取って現役引退した選手ですので、「30年前」ですね。
並べた3人、時代が全然違いました。
2013/09/07 23:48URL  RIHO #-[ 編集]


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