南の国の太陽、空の色の獅子

Category :  自転車
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●日程の見込み

UCIの控訴期限についての情報。
AFFAIRE FRANK SCHLECK : C'est loin d'être terminé (Le Quotidien 2/20)

UCIは、期限を引き延ばす行動に出た。
書類は2/4に受領したが、不足がある、と最近CDDに要求した。このことによって期限は先に延びる。
UCIはALADに不満を感じている旨を、Carpaniが回答。

(wort、Le Quotidienとルクスメディアが入れかわり立ちかわりUCIのスポークスマンにコンタクトし、コメントを貰っている)

そして、仮にUCIが控訴しなかったとしても、WADAが控訴する権利をそこからの起算期限で持つので、決着は4月までかかる、という推測を記している。
(なかなか決着がつかないのは毎度のこと)

●アンディ

アンディに関する意見色々。
アンデルセンは、デンマークメディアに楽観的なコメントを言い、
Kim Andersen: Det går fremad med Andy (feltet.dk 2/17)
シリル・ギマールは、深く憂慮し、
Cyrille Guimard est très inquiet pour Andy Schleck (wort.lu/fr 2/19)
ギマールの発言に、ジャーナリストが楽観的な意見を返す。
Stéphane Thirion: "Andy Schleck n'a jamais été un coureur du début de saison" (wort.lu/fr 2/19)

私の意見。
アンディはこれまでも「毎年」、シーズン序盤は競争力が低かった。病気だ負傷だとスケジュールを変更し、大丈夫かと危惧されながら、TdFまでには間に合わせるのが恒例だった。
だから今の彼を見てパニックに陥ることはない、というジャーナリストの意見に、一理はある。

また、ブリュイネールの去った今季のチーム体制は、アンディにとって悪くはない。
グエルチレーナは、アンディの意思を尊重している様子で、アンデルセンをアンディの担当に戻した。(外されたギャロパンは不満を抱えたようだが)

だから、いずれ復活する、騒がなくても大丈夫、という見方は、それとして成り立つ。
その希望を持って見守っていてもいい。

しかし、別の見方も、成り立つ。
「フランクの出場停止の影響」を、上記3者とも軽んじていることに、私は首を傾げる。

現在までに私が辿り着いた人物解釈では、アンディの自転車レースに対するモチベーションの源泉は、「フランク」だ。

彼は、フランクと一緒にレースをして、フランクと一緒に勝って、2人で幸せになりたい。
自分ひとりが成功することを望んでいない。

昨季モチベーションを失って1シーズンを棒に振ったのは、ブリュイネールが、TdFのリーダーをアンディ1人に命じ、フランクをダブルエースの地位から追い落としたことが、そもそもの原因だ。

ブリュイネールとの抗争の意味についての私の考えは、昨季繰り返しあれこれ書いている。
代表的なエントリ:2012/06/11 : 壊れる道理

ブリュイネールはいなくなったが、今度は、フランクがドーピング陽性を出してレースができず、この先いつ復帰できるのか未定、悪ければこの先2シーズン出場停止、という事態になった。
これでは、何も解決していない。

アンディ本人は、ジャーナリストに対したときは前向きな発言をするし、もしかしたら、自分の心理を分析して把握することをせず、「自覚」がないので、モチベーションに欠けていることを認めないのかもしれない。
そのあたりはわからぬが、第三者の目からみれば、これまでの彼の言動から、やる気が出ないままであることに十分納得する。

私個人は、彼が選手として終わるとしても、それならそれでよい。受け入れる。
私が目を止めたのは、兄を勝たせようと尽くす、小鹿のような2008年TdFの彼だった。
彼のモチベーションの源が兄にあり、兄と運命を共にしたとしても、私は「見誤った」のではなかった。
否、このことは、私自身の価値観の変化、かつて私が絶対的な価値を置いた「己の勝利を目指す」ことに価値を見出さなくなったこと、を意味するのではないかと思う。

「自転車競技の選手」である前に、「フランクの弟」であり「ジョニーの息子」であり、「レースの勝利」よりも「家族」が大事。
もしも、彼がそうであるとしたら、否定する気は全くない。

彼が復活する道は、ひとつある。
フランクが、己の運命を受け入れ、アンディに、お前の成功は俺の成功だ、俺がいなくても走れ、と説得すること。
但し、そのためには、フランクが、本心から、そう思うことが必要だ。アンディが、兄の言葉は真実だと信じることができれば、モチベーションが回復する見込みは十分ある。
でも現状では、フランクが、自分の成功を諦める悟りに至ることはまだ見込めそうにないようにみえるので、あてにはしない。

Denis Bastien
「彼等は囚人のようにもみえるが、彼等にとっては何等問題ではない」
自由を奪われているようにも見えるが、彼等は自分から望んで互いに繋がれている。
彼等を引き離すことはできない。引き離したら、彼等は壊れる。
私は最初、そのことに確信がなかったが、今は、そう認識している。

Lecoqは、彼等の間で「犠牲」は成立しない、と述べる。
犠牲がなされる場面はあるが、それは「アンディがフランクに対して」であることを、記者は指摘している。私は、この見方に賛成だ。
アンディは、フランクを踏み台にすることができないが、それは、彼が「弟だから」だと思う。彼は、どこまでいってもシュレク家の「末っ子」で、「父」と「兄」は、彼の上にある。ヒエラルヒーは、生涯変わらない。

2人は、勝つときも負けるときも一緒だ。だから、昨年のツールのリザルトは、彼等にとっては、「真実」、よかった。フランクが犠牲になってアンディが勝利を得るよりも、2人とも負けた方がいい。2人は、それを選択する。
そのことによってツールで勝つことなく終わっても、後悔は欠片もない。

昨年のシーズン開始前やツール直前にも、私は同じことを記した。彼等兄弟の特殊な関係性は、他人には理解し辛い。年月を重ねていくに従い、段々と判っていく。
オグレディやフォイクトは、知っていて、昨年、語った。2人の言葉は、他の誰の言葉より、理解の助けになった。

2012/01/06 : シュレク兄弟シンドローム

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