南の国の太陽、空の色の獅子

Category :  自転車
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●ノーコメント

「ジロの件、次にランスのドーピング問題。貴方はRSNTに不満で、新チームへ行くという噂があるが、これについては?」
"I can not say."
Fränk Schleck: 'Ik kan niet met de toppers meestrijden' (Het Nieuwsblad 6/27)

自分は、cyclingnewsの引用記事を先に読んだ。
cyclingnewsがHet Nieuwsbladを引用して記事を作るとき、原文を忠実に翻訳するケースが続いていたので、今回もそうだろう、と元記事をすぐ確認にいかず、後回しにしたら、そういうときに限って、「おい、違うじゃねーか」。

Het Nieuwsbladが最後に置いた上記のやりとりを、cyclingnewは、引用しなかった。
ブリュイネールとの問題は今はない、という発言で記事を終わらせ、あたかもブリュイネールとの不和と新チームの噂を否定したかのように伝えているのである。

元記事は、フランクが新チームの噂について「言えない」と返答したことで記事を結び、「インタビューの全文は、27日の本紙をお読み下さい」
・・ベルギーにいたら、買いにいきますわな。

2週間前は、「契約がある」の公式発言で逃げていた(アンディ)。
そうせず、ノーコメントというのは、噂を認めたと受けとられてもいい、ということである。
まだ、本人たちは、公式には何も喋れないので、ここまで。そのうち、本人以外から話が漏れてくるだろうと思う。

フグルサングは毎度、口が軽く、他のメンバーがきちんと黙っているときに、ひとりペラペラ喋る。
ブリュイネールが、自分にポイントを稼がせないよう、レースに出さない、という愚痴を、メディアたちは、サクソバンクに移籍するとか、UCIのルールの是非という話題にまで広げている。
私の思うには、これは、とりたてて取り上げる(珍しい)ケースではない。選手がボスと揉めたら、出たいレースに出してもらえないのは普通に起こるし、あからさまな揉めごとがなくても、何等かの事情で冷遇されることは起こる。

●フランクの思い

フランクの本音について、自分の意見を書く。

フランクは、Het Nieuwsbladのインタビューで、「TdFのキャプテンは御免」発言を繰り返した。
これが最初に報じられたのは、TdSが終わった直後のインタビューだったので、もしかしたら、まだアドレナリンが出ている状態で、冷静な頭ではなかったかもしれないし、時間を置いて、と思っていた。

私は、読んだ最初から、これは「ブリュイネールに対するあてつけ」だ、と思った。

そう受けとらなかった人に、説明を書く。

一度、諸々を「まっさら」にして、昨年以前を、思い出してほしい。
フランクが、これまで、TdFに、どういう態度で臨んできたか。
TdFで、どう戦い、何があったか。
昨年、何位だったか。

彼にとって、TdFは、最も大事なレースだ。
TdFの総合優勝が、彼の夢だ。
2008年、彼は、纏っていたマイヨ・ジョーヌを、ラルプ・デュエズで失った。それも、他チームの選手ではなく、「チームメート」に奪われた。

周りが何を言おうが、人から夢を奪うことはできぬ。
昨年、アンディと表彰台に上がった彼は、これからも、アンディと一緒に夢を追うつもりでいた。
そうだと思う。

アンディが負傷で出場を断念するという緊急事態に面したとき、「自分もやる気ありません」となるか。
昨年の彼であれば、アンディが離脱したら、落胆し悲しみつつ、一人でも頑張る、と言っただろう。
2010年のアンディがしたように。
そしてアンディは、先日のTdSでしたように、"Go Bro GO GO GO"と兄へ応援を送っただろう。

今回、彼は、「キャプテンをやりたくない」理由を、何だと言ったか。
ジロからずっとレースに出て、コンディションは今がピークで、TdFの3週間もたせるのは無理。やる前から予想できる。結果が悪くて、批判されるのはいや。

この言い分を、理は通っている、と抵抗なく飲み込み、「じゃあ誰がキャプテンをやるのか」と書くのは、「フランクについての情報を何も持たない」人であろう。

文字面では、誰かを攻撃(批判)してはいない。
しかし、ほんのちょっと考えれば、わかる。

TdFでトップコンディションを維持できないレーススケジュールを、彼に強いたのは誰か。
・・レーススケジュールを決めるのは選手(フランク)ではない。

予定されていたスケジュールを変更し、コンディション調整ができなかった状態で一生懸命頑張ったのに、結果を出せなかったと彼を批判したのは誰か。

答は明白だ。
ブリュイネールである。

「TdFのキャプテンは御免」発言は、名指しはしなくとも、メディアを使って、ブリュイネールに伝えたもの、と私は解釈する。

アンディの欠場とブリュイネールのドーピング事件が報じられた後、このときまでの間に、ブリュイネールと彼が会話をしたかといったら、していない可能性が高いと思う。

ブリュイネールは、メディアに向かって、彼のジロのリタイアを批判した。その「お返し」である。

フランクは、「本当は」どうしたかったか。

TdFにコンディションを合わせたかった。

ジロの急遽出場の可能性がメディアで報じられたとき、「何も聞いていない。僕はこれからアンディと一緒にシエラネバダにトレーニングへ行くんだ」と言った。

フランクにとって、ジロは、価値がない。
ジロを目指す選手には申し訳ない言い方だが、自転車RR界では、選手たちはそれぞれ、価値を認めるレースが違う。その多様性が認められた世界だ。

でも、ボスの命令には、従うほかなかった。

ブリュイネールは、アンディの負傷欠場発表の日まで、フランクに対して、TdF出場を約束していない。キャプテンも約束していない。

だから、フランクの「TdFのキャプテンになりたくない」発言を読んだとき、私は、「えーと、ブリュイネールは、まだ、貴方に向かって、キャプテンの指名はしてないでしょう?諸々の状況からして。
だけど、そうするしかないことが明らかなので、『さんざん苛めておいて、僕が喜んで受けるとでも?僕は、自分の戦績はどうでもいいんだもんね。クレーデンにやらせればいいでしょ』とあてつけを言ってる、という解釈でいいのかな?」

最終的な落としどころは、「クレーデンと2人リーダー」で、これはフォイクトが早々に書いたので、彼等グループの共通認識だった、と推測。
RSNT公式サイトが、クレーデンとフランクを並べた画像を掲示したので、チームが公式の方針として認めたのでは、と思っている。

「チーム」と書いたが、これが指す意味は、ブリュイネールなのか、その他なのか、RSNTの活動が現在「誰の意思」によって決められているのか、今後はどうなるのか、此方には判らない、というのが現状である。

*ブリュイネールとフランクが直接話していない、という推測の根拠。
RSNTでは、ディレクターたちが数人ずつ選手を担当し、日常のチームと選手とのコンタクトはディレクターが行う。ブリュイネールが直接選手とコンタクトする機会は少ない。
ホーナーが、TdFのプレセレクションに漏れた原因は、これがためにブリュイネールとの意思疎通に齟齬が生じたことで、直接話して、解決することができた、とホーナーは記した。
フグルサングも、TdFメンバーから漏れた決定は、アンデルセンを通して聞かされた。

これを読んだとき、アンディは誰の担当にされたのか、アンデルセンから引き離されて、ギャロパンか。うん、そうだ。
あ~、これも、今季の彼の不調の原因か。・・と思った。(おもいつきで、結論ではない)

●F1と自転車

昨日、ピレリタイヤのテストで、スパ・フランコルシャン(サーキット)に来てます、今朝はあいにく雨です、という浜島さん(フェラーリ)のツイートに、私の反応は、「RSNTのメンバー、スパ(のホテル)入りしてるんじゃない?」
探してみると、ファビアンが、チームメンバーと一緒に朝食中、「外は雨」。

モンフォールは、自宅が近いので、ホテル宿泊をしていない。トレーニングで合流し、途中で自宅に立ち寄って休憩。
クレーデンが撮った写真に写っているのは、モンフォール、フランク、フォイクト、ファビアン。
A.ギャロパンもいることから、9人全員連れ立っているのではと思うのだが、写っているのがこのメンツというのは・・?

クレーデンの立ち位置はなんなのか、ちょっと理解が難しい。
シュレクグループとけっこう馴染んでいる。
一つ思い出すと、ホーナーが、プレセレクションを外れたとき、クレーデンが自分を公然と批判する文言を書いたが、チームメートに対してする行為ではない、と逆批判した。
なるほど、この2人はそういう関係か、と此方に伝わる。


ここまで書いてアップしようとしたら、新しい記事が出ていた。
Cyclisme/Alain Gallopin: «Frank a toute notre confiance»(Le Quotidien 6/28)
現場の指揮官、A.ギャロパンが、選手各人に言及している。
フランクとクレーデンがリーダーで、表彰台が目標、と述べている。
フランクが、キャプテンになりたくないと表明したことを認めつつ、彼を信頼している、と。(チーム側がそうするしかないのは、火を見るより明らかだった)
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