南の国の太陽、空の色の獅子

Category :  自転車
tag : 
遅くなったが、まとめ。

●Paris-Nice

・モンフォール


モンフォールは、総合7位で終わった。
後半3日間は、体調が悪かった。2日間凌いだが、最終日の山岳TTは踏ん張れず、ひとつ順位を落としてしまった。

といっても、他の選手たちの出来がよかったので、普段のレベルの力を出せたとしても、順位は大きくは変わらなかったとみなしていいと思う。
8日間のレースが始まる前、目標は総合10位以内、と彼は言った。キャプテン3人が脱落した結果として、チーム内最上位になっただけで、元来のレベルがそのくらいということを、本人もチームも(加えて私も)認識している。
総合成績を目指すコマとして、チーム8人の中で「4番目」に過ぎなかった。

自分は守られることに慣れていない、という科白が、記事の中にあったが、そうだろう、と思う。
彼はいつも、「守る側」だった。「過去にない役割分担」になった一日目の第3ステージでは、アシスト役の選手たちが、プロトンの中で、守る相手を見失い、探しているときが時々あった。

おそらく彼は、自分に、キャプテンの資質は認めていない。とりわけ数多くのキャプテンのいるこのチームで、キャプテンになる野心は持っていないのだろう。
今回は、体調不良ながらもちゃんとした結果を出した。そういう評価をしていいと思う。

別の点を記すと、彼はLTと2年契約で、今季、契約交渉をする。UCIポイントを持つことは、自分の価値を上げる。大事なことだ。

尚、体調不良の原因だが、記述を読むと、花粉症の症状に当てはまるぞ、と思った。(事実は不明)

・クレーデン

クレーデンが、どういう意識をもって、このチームに参加したのかは、自分にとって謎だった。
1戦終わって、「ふ~~む、そういうことかなあ」となんとなく。

昨年の合併発表当初、「キャプテンの数が多くて、競争が厳しくなる」という見方があった。フグルサングはそう発言したと伝えられた。実は、そんなことは全然なかった、のかもしれない。
チームメートを押しのけて「自分が自分が」と前に出たがるタイプでない、のである。みなが揃って。

今回、チームは、総合を狙う1番手に、昨年総合2位の戦績を取ったクレーデンを指名していた。2番手がフランク。
初日TTは、確かにあまり芳しくなかった。でも、諦めるのは早い秒差だった。フランクとアンディは絶望的に遅れたが、彼は、優勝争いは無理にしても、表彰台を目指すことはまだ十分可能だった。
だが、翌日、横風分断作戦にひっかかり、可能性は絶たれてしまった。

あのステージでその危険があることは、事前に分っていた。だから、「真剣に総合を狙う面々」は、用心して、プロトンの前方の位置を取り、振り落とされなかった。
モンフォールは、補給地点でガーミンが攻撃を始めた、パニック状態になったが、自分は前から5番目にいたので対応できた、と言った。

彼は、自分の判断で、前の位置にいたのだろう、と思う。
クレーデンは、モンフォールと同じことはしていなかったから、千切られた。正確な状況は分らない。もしかしたら、それまでは十分用心していたが、補給でたまたま下がったところで、「運が悪かった」可能性がなくはない。
という保留はつけるが、「順位を取ろうという意欲の度合」に差があったのでは、という解釈が出てきてしまうのだ。

彼の最終日TTはそこそこのタイムだったので、コンディションは悪くはなかった、と思う。第2ステージの遅れがなければ、そこそこの総合成績を取れたのではないだろうか。

・ブリュイネールの視点に立つと

ツールメンバーがメインの布陣で臨んだ初レースは、さんざんであった。
強いメンバーを揃え、野心もあったので、総合最上位が7位という結果は、まったく満足できない。ステージ優勝があればまだ救われただろうが、それも取れなかった。

アンディに対しては、結果は求めないが、「仕上がり具合を見る」つもりで来たのに、いきなりダウンして帰宅され、出鼻をくじかれた。
自分の思うに、ブリュイネールは、「アンディの傍にいてレースを共にする」ことをしたかったんじゃないだろうか。それをしないと、お互いに理解しあって、信頼関係を作ることができないのでは。
シーズン前に私は、アンディの出るレースに最初から来るんじゃないか?とすら思っていて、「あら、そこまではしないのか」となった。

ちなみに、アンディを見始めて5年目の当方は、「(彼の早退は)想定内です」。
(知識が増えるにつれて、理解が進む。そして、自分が「一番最初」に抱いた「カン」が当たっていたんじゃないの、という自己正当化によって現実の容認をする)
「クレーデンのこと(気質とか、そういう類)は、貴方は知ってるんでしょ?・・私は知らなくて、どんなもんだろ?と今回見てたんだけどね」

●Tirreno-Adriatico

・総括


落第点のパリ~ニースと同時期に行われたこちらは、90点をつけてもいいくらい上出来だった。

ホーナーが最終日に逆転で総合リーダーを失ったことは残念だが、もし優勝していたら、120点である。
レース開始前に、彼の総合優勝を予想していた人は、チーム内にもいないと思う。総合2位でも、予想を超えた出来だ。

レース後にグエルチレーナが述べている。
このレースでのチームの目標は、ホーナーの総合、TTTとカンチェラーラのTT、ベンナーティのスプリントの三つだった。
ひとつは成功しなかったが、ふたつは達成した。
メンバーは、ホーナーを除いて、クラシックでカンチェラーラをサポートするメンバーで、数多くのレースを共にすることはチームワークを構築するのに役立つ。ミラノ~サンレモへ向けていい準備ができている。

・カンチェラーラ班

ルールストンが、第6ステージ後に書いた。
「チームは、ファビアンに率られている。もちろん、ホーナーがレースリーダーで、僕等のリーダーでもある。でも、本当のところ、僕等に仕事をする意欲を起こすのは、ファビアンだ。彼は、チーム全体から尊敬されている」

これこそが、「キャプテンの資質」である。

ルールストンの記述は、非常に興味深い。ざっくばらんだが、真面目だ。新規に加わったので、新鮮なメンバーの描写をする。

今回、ホーナーが総合リーダージャージを着れたのは、初日のTTTでのリードのおかげだった。
翌日以降のステージで、彼がニバリに先着することは一度もなかった。TTTで得た38秒のマージンを食いつぶしながら、最終日まで辿り着いたが、最後に逆転された、という次第。
TTTは、ファビアンが指揮をとった。終了時に彼は、初めてのメンバーが多く、力が分らなかったが、全員が、思ったよりも力を発揮した、と語った。
これを読んで、1年前を即座に思い出した。バラバラになり、最後は5人目を千切ってしまうという惨状だった。今年のメンバーは、昨年より、間違いなく、強かった。

実際に、RSNTは、TTTで1位を狙っていた。
ベンナーティにリーダージャージを着せて、彼のホームタウンを通る翌日のステージを走らせるために、彼を先頭にしてゴールした。
ガーミンとスカイが競争相手と踏み、ガーミンを秒差なしの僅差でかわしたときは、やったぜと喜んだのは道理である。
予想外に、グリーンエッジに上をいかれてしまい、残念でした、と相成った。

・ベンナーティ

今年のファビアンのサポート部隊には、ベンナーティという一枚が加わった。
ストラーデ・ビアンケを見ていたとき、「ひょっとして、ベンナーティが、オグレディの代わりになれるのか?」と頭に浮かんだ。
今まで考えつかなかったが、オグレディも、元々はスプリンターだ。私は、ランス目当てでツールを見ていた後、少し間隔があいて、2008年のCSCを見て、「ん?オグレディって、スプリンターじゃなかった?スプリンターの仕事してないけど、私の記憶違い?」

考えてみれば、ベンナーティは、そこそこ登れるし、TTもいけるし、パヴェもいける。オグレディのような選手になる要素は持っている。
昨年、彼は、怪我を恐れて、ファビアンのサポートのためのパヴェのレースには出なかった。でも、今年は出る。シーズン前に、彼はそう発言した。

このスケジュール変更は、チームからの要請を断れなかった、と受け取るのが現実的だろうが、昨年1年このチームで過ごして、ファビアンを助けるために働こう、という気が本人にも沸いた、と(良いふうに)解釈をしたい。
心の内では本意でない、というのは、いい話ではない。

昨年、ファビアンは、ベンナーティのスプリントのために献身的に仕事をした。私の知る限り、LTというチームの選手たちは、仲が良く、「この世界によくいる典型的なエゴの持ち主」(ルールストンの科白)はいなかった。シュレク兄弟は、そういう気だての選手たちを集めた。
ベンナーティは怪我の危険を回避したつもりだったのに、ジロ直前に鎖骨を折り、目標だったジロを棒に振った。パヴェであろうがなかろうが怪我をするときはする。
ティレーノ~アドリアティコ直前、シーズン前には出ないつもりと言ったパリ~ルーベにも出たい、と発言している。

・登りのアシストがいなかった件

カンチェラーラ班メインのメンバー編成だったため、ホーナーの他には登れる選手がいなかった。平地は万全だが、登りが厳しくなると、ホーナーが一人になってしまっていた。
第6ステージのアップダウンでは、ホーナーは前の位置をキープしているが、チームメートたちは、上りになると彼の回りから消え、下りになると現れる繰り返し。
あの状態で、ホーナーはよく頑張った、といえると思う。

・部屋割り

本人証言から判明したのは、ファビアンとベンナーティ、ルールストンとギャロパン、ラストとポポヴィッチ。
よって、残るホーナーとニッツォーロ。

●Milano-Sanremo (Italy) – UCI WorldTour (March 17)

Riders: Daniele Bennati, Fabian Cancellara, Tony Gallopin, Markel Irizar, Yaroslav Popovych, Gregory Rast, Hayden Roulston & Robert Wagner

Director: Luca Guercilena
スポンサーサイト

コメント


この記事に対するコメントの投稿
















この記事に対するトラックバック

トラックバックURL
http://leonazul.blog87.fc2.com/tb.php/1172-52c9bc7a
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)