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人は皆「自分だけは死なない」と思っている -防災オンチの日本人-
人は皆「自分だけは死なない」と思っている -防災オンチの日本人-山村 武彦

宝島社 2005-03-02
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「こんな人に読んでほしい一冊です
・自分だけは大丈夫だと思っている人
・自然災害の前では何をしても無駄とあきらめている人
・備えようと思いつつ何もしていない人
諦めと根拠のない楽観を捨てれば災害を減らす方法はある」

はい。私もこれです。
というわけで読んだ。

一度読んで、「図星だ。肝に銘じよう」と思う。
しかし、暫く経つと、忘れて、元に戻る。
数か月おきに読んで、注意を喚起するしかないのかもしれない。

本書は、阪神大震災から10年経ち、災害の記憶が風化して、防災意識が低下していた時期に、警鐘として書かれた。
災害に面したとき人が陥る心理状態を指摘している。



「知っておくべき人間の本能」

・人は都合の悪い情報をカットしてしまう

禁煙できない喫煙者が肺がんになる可能性を無視して「喫煙者でも長生きする人はいる」と思い込むように、人はやらなくてはならないのにできないとき、自分を正当化する事実を作り上げ、危険信号を無視する。
防災についても同じだ。危険が感じられないとしたら、それは自らがシャットアウトしているに過ぎない。日本は災害列島であるということは紛れもない事実なのだから。

・人は「自分だけは死なない」と思う
自分だけは地震や災害があっても冷静に対応できると思っている人がいる。しかしその確信の多くは楽観的な願望に基づいた根拠のないもので、実際に災害に会ったとき人は動揺し、普段では考えられないような行動をとってしまう。
自分だけは大丈夫だと思わずに、謙虚に対応する姿勢が大事なのである。

・実は人は逃げない
人が逃げるには、「危険だ」と認識する必要がある。しかし、現代人は、認識をオンにする心の非常スイッチが入りにくい。
テレビやインターネットなどで災害時の様子を見聞きしていた人はあたかもそのことについて知っているつもりになってしまい、災害時でも現場の状況より先入観を優先してしまうことになる。

・パニックは簡単には起こらない
一般的に災害が発生すると人間はパニックに陥ると信じられているが、それは間違いである。
今は昔と違って情報過多の時代なので、ひとつの誤報やデマでその場の全員がパニックに陥るケースは少ない。
最も危険なのはパニック神話を恐れるあまり、持っている危機情報を公開しないことである。
正しい情報が入ってこないと分かったときに、本当のパニックは起こる、

・都市生活は危機本能を低下させる
便利な都市機能の中で、努力せずとも食料や衣料品が簡単に手に入る生活に慣れてしまうと、人間に生まれつき備わっていたはずの危機本能がいつのまにか退化してしまう。
また人工的な環境の都市生活を続けていると、自然の恐ろしさ・破壊力に対する想像力が働かなくなり防災意識が低下する。

・日本人は自分を守る意識が低い
たとえばスイスやアメリカでは万一に備え冷蔵庫に大量の食糧を備蓄する意識が市民に定着している。
しかし、コンビニを冷蔵庫代わりに使う現代の日本人は、自宅には何の備えもないことが多い。
日本の危機は災害列島であることよりも、その危険な状態を無視し危機管理の本能をいつまでも持たない日本人の心にある。


同種の注意喚起本、もう一冊。

人はなぜ逃げおくれるのか ―災害の心理学 (集英社新書)
人はなぜ逃げおくれるのか ―災害の心理学 (集英社新書)広瀬 弘忠

集英社 2004-01-16
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