南の国の太陽、空の色の獅子

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寺尾さんの文章を読んでいたら、「こういうことじゃないのかなあ、と私は思うのだけれど」と、「ひとつの見方」を(またも)書きたくなったので。

苦手なことを直す努力は嫌い

「苦手があったらツールには勝てない。2つも苦手があったら土台無理」
とは、第16ステージ後に私が作った科白。

思うに、アンディは、「苦手を克服する努力をするのが嫌いなたち」なのではないだろうか。
このタイプは、才能のある人の中に屡みられる。才能があり、ある程度までやれるから、好きでないことを努力する気があまりない。自分が得意な分野に頼る。

TTが弱点であることは、何年も前から明白だが、私の認識する限り、2008年からさして向上していない。
フランクの方が進歩した。(このことは以前記している

今季初め、TT改善のために敢えて3kg体重を増やした、という情報を得ていた私は、NHK放映のドキュメンタリーの中で、科学的に検証・計算して「体重が重い。2kg落とした方が効率がいい」と言われているのを見て、「おいおい」となった。
つまり、筋肉をつけた方がいいと思ってつけた彼の判断は、自己流の勝手な考えで、誤っていた、ということである。
指摘をされて、体重を落としたかというと、体形を見る限り、今もフランクより4kgくらい重そうだ。
「自分の誤りを認めるのも好きでない」のではないか。

TTで失うタイムを減らす努力は、一応はしているが、「熱心に取り組んでいる」かというと、そうはみえない。
昨年、プロローグのITTで、コンタドールに42秒遅れ、後日、今年の敗因は、チェーントラブルではなく、プロローグ、と本人が発言したが、このとき、彼は、コースの下見をしなかった。
タイムを大幅に失った主原因は、路面が濡れていたことだが、「やれる努力をすべてやる」という姿勢がない、のである。

今年のTTコースも、試走をしなかった。ドーフィネで走った以外にも走って、念入りに準備をしたエヴァンスとは雲泥の差がある。
多分、アンデルセン他周りの人間は、此方と同じことを考えているのだろうと思うが、「本人がしたがらない」。

*尚、ドーフィネに出るべきだった、という意見があるが、これは無理だと思う。
このチームは、メンバー内に、スイスの英雄ファビアンを持っている。彼のために、ツール・ド・スイスにいいメンバーを送らないといけない。
ツールメンバーが揃ってツールの直前調整を行うのが恒例なので、メンバーをバラすことにはデメリットがある。TTのためだけに、アンディをドーフィネに出すという選択をしなかったのには道理がある。

彼は、自分の弱点(欠点)は判っている。「嫌い」と堂々と公言し、それをほったままにしている。
「嫌いなものは嫌い。それのどこが悪いの」と開き直っている、といってもいいと思う。

「雨の下り」の弱点は、今年第16ステージで1分以上失うという大ダメージをくらったが、この弱点は、本人が以前から公言していた。
昨年第17ステージのJスポ放送中、宮本あさか氏がコメント中で、「アンディは、雨の下りはこわいといつも言っている」と述べている。(1年前のメモに残っている)
そして、NHK放映のドキュメンタリーの冒頭、「自分の弱点は、タイムトライアルと雨のダウンヒル」。

世間の一部には「アンディは下りが苦手」という説があるが、晴れていれば、それほどひどくはない。決して上手くはなく、コンタドールに遅れをとるが、とんでもなく遅くはない。
雨でないとき、フランクは、アンディよりダウンヒルが苦手だ。09年第17ステージ、下りに入ってアンディが牽くとフランクが離れてしまい、それを見たアンディはペースを落とした。

昨年までは、幸いなことに、ツールで雨の下りに出会わなかった。(昨年第2ステージがそうかもしれぬが、あのときは彼以外にも大量に落車し、事なきをえた)
痛い目にあわなかったので、胡坐をかいていたら、今年ついにぶつかってしまい、ライバルに見事に攻撃された、ということだと思う。

私の見るところ、彼は、釣りや狩りをしたり、女の子と遊んだり、飲んだりして暮らすのが好きで、練習が好きではないし、勤勉でもなく、レースで勝ちたい(他人より優りたい)という強烈な優越欲を持っていないタイプだ。
ツール総合優勝は夢だけれど、何かを犠牲にして、死に物狂いで取りに行きたい、とまでは思っていない。
高い山をいくつも登る長いコースは好きだけれど、TTと雨の下りは嫌い。だから、克服する努力に身が入らないし、苦手のままほってある。自分の好きで得意なところで優ればそれでいい。
そういうことではないだろうか。と今年思った。

彼の発言や行動の中には、矛盾してみえるものもあるが、人は、他人に対して、本心を常に正直にべらべら喋りはしない。まして、メディアの前では尚更だ。
総合的に考えて、「多分、この人はこれこれの性癖なんだろう・本心はこれではないか」と推測をして、「全体像」を作るものだ。材料を突き合わすと、大体辻褄の合う像がおぼろげながらも浮かんでくる。
(「暫定の像」で、今後、絶えず修正する性質のもの)


彼の発言や行動、レースの仕方の理解を複雑にしているもうひとつの要素、フランクとの関係については、繰り返し書いてきた。
ひとつ追加すると、「昨年フランクが序盤でリタイアしたという事実は、今年の2人にのしかかっていたのではないか」という仮説を思いついた。
こういう科白もある。「08~10年までの3年間にフランクの負ったマイナスを、今年取り返しにいった」

私は昨年、1人で闘うアンディを、肯定した。けれども、今年、こういう思いが襲ってきた。「やはり、この2人は、2人一緒にいるのが『存在の本質』なのか」

アンディもしくはシュレク兄弟のファンで、こんなごちゃごちゃ書く人間はあまりいないと思う。
でも、私の目からみると、こんなにユニークな一対は今まで見たことがない。シューマッハー兄弟もかなりユニークだと思ったが、あれの比ではない。
「選手として」片方単体を取り上げると、欠点が目立ち、面白味には欠ける。それは、一対が本質だからだ。
「一対である」ということが奇蹟。・・こういう表現をしてみようか。

おまけ。
私は、オグレディが、シュレク兄弟とファビアンの「かすがい」だったんじゃないか、と思っていたのだが、今年のツールを見て、ファビアンとフランクの関係も弱くはなかったのか?とちょっと考え直した。
この関係はいつまで続くのだろう。続くのなら、これもまた稀有なもの。
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コメント

アンディの欠点
RIHOさんへ
ご無沙汰しています。お盆休みいかがお過ごしですか?
アンディの欠点を読んで、ふと思い出しました。
ミカに似ている・・・・
「克服する努力に身が入らないし、苦手のままほってある。自分の好きで得意なところで優ればそれでいい」
ミカもアンディもそのタイプのような気がします。
(実は、私もそうです。)
エヴァンスは自分の欠点を克服したから今年優勝出来たのでしょうか?私は違うと思います。彼はTTに自信をもっていた。この自信があったから今年念願かなったと思っています。(逆にこの自信のために今まで取り損なっていたかもしれませんが)
アンディは「自分の強みを殺してまでTdFを取りたい」のでしょうか?本当のところはわかりません。
「フランクのために」だったら・・・?
駄文失礼しました。
2011/08/17 02:00URL  ないじぇる #-[ 編集]


ないじぇるさん
こんにちは。息災でお過ごしですか。
私は夏バテ気味で、美味しくものを食べられる季節の到来を待っております。

なるほど、ミカですか。
実は私は、ライコネンを連想しておりました。
(「マイペース」っぷりとか)
ハッキネンとライコネンは通じるところがありますよね。

私はこれまでずっと、ミカのタイプには魅力を感じず、「執念の塊のミハエルタイプ」を応援していました。
だから、アンディがこの先どうするのか、どうなるのか、は、見当がつかないんです。
その「予測不能さ」を楽しんで見守ろうと思っています。
2011/08/17 21:23URL  RIHO #-[ 編集]


初めまして。
アンディのTTからたどり着きました。
問題のアンディのTTですが、走り方を見ていて、苦手ということに加えて明らかに準備不足に見えました。
ドーフィネに出た、出なかったにかかわらず、全然練習してないな、と思いました。
美しい安定したフォームで見事なラインを取っていくエヴァンスに対し、アンディはラインが安定せず、フォームも乱れていて、見るからにタイムロスしていそうでした。
コーナー処理も全然パッとしなくて、緩い下りコーナーでも山岳のダウンヒルみたいなポジションで走っていましたが、エアロバーを握ったまま漕ぎ続けた方が速くクリアできるはずです。コースを知らないので、エアロバーを握ったままクリアするのに不安があったのかも?と思いました。
来シーズンは監督がブリュイネルですから、もうこれ以上準備するところがないというくらいまで完璧に準備させられると思います。特にタイム差が付きやすい重要ステージは、これでもか!というくらい練習するでしょう。
しかし、アンディはそれが嫌でチームを離れてしまうかもしれませんが・・・
仰るように、「そこまでした勝ちたくない」となってしまうかもしれません。
2011/10/26 11:58URL  Falcon #a6iLSFRY[ 編集]


Falconさん、はじめまして。

はい、グルノーブルでのアンディの走り方は、ひどいもんでしたねえ。
技術はてんで分からない、ど素人観客の目にも、見るに堪えなかったです。

今後の見通しについて、これから作文しようと思っておりましたが、結論はさてはて。
身を入れて練習したら上達するのかしないのか、他に支障が出るのか、はたまたブリュイネールと揉めるのか、そのあたりはなんとも。

結局は、「なるようにしかならん」ですかねえ。
2011/10/27 22:23URL  RIHO #-[ 編集]


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