南の国の太陽、空の色の獅子

Category :  自転車
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●移籍情報

8/11付アナウンス
Ben Hermansと2年契約。レオパード公式サイト

●ブエルタ

フグルサング、モンフォール、ベンナーティ、ファビアン、は判明していた。
公式サイトにフルメンバーが載った。
オグレディ、ワーグナー、ザウグ、ヴィガノ、ローレッガー。

オグレディはシーズン残りどうするのだろう、と思っていたが、ファビアンと一緒に過ごす。
(兄弟とフォイクトはいないから、2人水入らずで別れを惜しんで下さい。なんて書いたら、石飛んでくるか)
ファビアンは、例年のように世界選のことを考えて最後まではいないのだろうが。



●ある視点~2人一緒に表彰台に上がることの価値

オグレディを失うダメージは、シュレク兄弟よりファビアンが大きいのでは、と書いたが、シュレク兄弟にとっても小さいわけでは「決して」ない。
昨年・今年のツールを見ていれば、「オグレディがいなくなったらどーすんのーー?!」となるのが普通だと思う。

何を隠そう、私は昨年の第17ステージ、先が見えない「雲の中」の下りで、メイン集団の先頭に立ってペースメイクをするオグレディに、頭が上がらなかった。
「なんでこんなとこ下るの~」と、冷や汗をかいていた自分。(「アンディがコケるんじゃないか」と怖い)

ロードキャプテンというのは、誰にでもできることではない。
クリスは、09年ツール日記で、「ロードキャプテンはニキとオグレディ。(登りに入って)兄弟がやるときまでは」という記述をした。
リードの順番は、レース前に計画するが、臨機応変にスワップする。リースの指示ではなく、コース上でお互いで決める。

今年のサクソバンクでは、ニキがキャプテンを務めていたと思われる(確認はしていないが)。リースは、ニキの持つ価値を十分承知していて、先日、契約を2年更新した。

レオパードは来年のツールでどうするんでしょうね。という話になるが、私が、ファビアンのアシストの補強が先決、と書いたのは、次のような考え方による。

「このチームの主」はシュレク兄弟で、チームのために選手を集めるのは、彼等の仕事であり、彼等の責任。
ファビアンは、「契約をしてもらっている」選手の1人で、引く手あまたのスター選手だ。
彼に、クラシックで勝利を挙げられる体制を提供する必要がある。それができないなら、よりよい環境を求めて出ていかれても、文句はいえない。ファビアンはそれに値するレベルの選手だから。
これは、友情とは別の問題だ。否、大切な友人であるなら尚更、彼を満足させられる環境を作らないといけない。

彼は、ツールで、力を尽くして兄弟を守ってくれる。今年のツールで、彼は彼自身の成功をひとつも手にできなかった。1勝も挙げられず、マイヨ・ジョーヌも着られなかったのは、決して本意ではなかろう。そうであっても、彼は、フランクを守り、支えた。できる限りのことをして助けた。兄弟は、彼に報いなければならない。

来季のツールの布陣に不足があったとしても、それは仕方ない。ツールの結果を被るのは兄弟当人で、不満足だったとしても、問題は発生しない。


ついでに、「ひとつの見方」の話を書こう。

シュレク兄弟は、「現在すでに」、大きな目標を達成している。「行き着く所に行き着いて」いる。
そういう見方が成立するのではないか、と思っている。

「自分のチーム」を手に入れるのは、選手として究極の目標だろう。
自転車のプロ選手はあまたいるが、これができるのは、指で数えるほどしかおるまい。
「自分のチーム」というのは、「自分が存在するゆえに、このチームが存在していて」「自分に命令するボスを上に持たず」「自分がこのチームを出て、他チームに行くことはありえない」ものを指す。
ランス(レディオシャック)、ヴィノクロフ(アスタナ)。私が思いつくのはこの2例。(他にあったっけ?)

アンディ個人に視点を置いてみると、こういう話になる。
彼は、わずか26才、新人賞対象から外れたばかりの年齢で、「自分のチームに在籍する」という、類稀な境遇に恵まれた。
その例外的なことをできたのは、彼と一心同体の5才年上の兄がいたゆえだ。先に選手として実績と経験と人脈を持っていた兄が、チーム設立に関わる実務を担った。
心は1つだが、身体は2つある。いわば分身が、彼のやらない(・できない)仕事をしてくれる。

彼1人では、このチームは成立しなかったし、兄ひとりでも同様だ。2人いたから実現した。
2人のうちのどちらか1人のためのチームではない。兄弟2人がチームの主で、2人のためのチームだ。
チームの運営費を出している人物は、兄弟の父の友人である。彼が金を出している相手は「友人と、その息子たち」であって、1人ではない。
だからこそ、兄弟2人が一緒にツールの表彰台に上がるという兄弟の夢を、チームの目標にすることができたのだ。

今年のツール中にアンディは、メディアのマイクを前にして、自分は以前、2人一緒に表彰台に上がりたいと言ったけれど、2位と3位はいやだ、表彰台には1人しか上がれないが、1位になる、それを目指す、と話した。
結果は、こうしたいと公言したことは叶わず、そうしたくないと述べたものになった。
・・では、彼等は、不本意だっただろうか?

この先は、私の勝手な想像だ。
アンディは、もし、フランクが1位で、自分が20位なら、それでよかっただろう。
なぜなら、フランクは兄だから。自分はまだ若く、これから先、時間が沢山あるから。

でも、フランクが自分の犠牲になって、自分が1位を獲って、フランクが20位だったら、それでもよかった?
彼は、「本心から」それを望んだ?

この件は、この先も、繰り返し考え、定まらず揺れ動くかもしれぬが、今年の結果は「彼等を不幸せにはしなかった」。今の私には、そのように思える。
「幸せになるときも不幸せになるときも一緒」の彼等であれば、2位と3位で表彰台に上がることは、最上ではなくとも、失敗ではなかった。
09年と同じように、ツール期間のある時点で「彼等が望み」、そして「09年には手に入れられなかった」結果ではなかったか、と。


万年2位、と言われてきたエヴァンスの勝利は、やはり万年2位というレッテルを世間から貼られるアンディを応援する身に、明るい希望になった。これは、嘘偽りない気持ちだ。

エヴァンスの年齢が34、と確認して、「この年までチャンスがあるなら、アンディにはあと8年あることになるな。・・本人にやる気があるかどうかは別にして」

見果てぬ夢で終わるかそうでないかは、誰にも判りはしない。
叶わなかったとき、そのことを受け入れる準備があれば、夢をみた方がよい。いや、夢とは、叶えるために見るものではない。
生を充足させるために見るもの。

さすれば、彼の夢を、私も一緒にみよう。
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