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「ブエルタの1回目の休養日には、激震が来る」のが恒例化するのだろうか。
1年前より、今回の方がでかい。

昨日出現したレオパードとレディオシャックの合併話は、一晩経ったら、ばかでかくなっていた。
レキップのスクープに各国メディアが飛びつき、今日は、ガゼッタが書いた。
Speculation surrounds RadioShack-Trek possible merger(cyclingnews 8/30)
Avis: Nygaard til GreenEdge (sporten.dk 8/30)
Leopard-direktør: Giv os en afklaring (sporten.dk 8/30)

ルクセンブルクメディアは、まだ独自に情報を入手してはいない。
Die Geruechtekueche brodelt(tageblatt.lu 8/30)
しかし、tageblatt.luは、独自の関連情報を加味して考察し、可能性が十分あると判断する分析記事を載せている。

総合すると、現時点の私の推測は、「細部はおいても、大筋は事実である可能性が非常に高い」。
理由は複数。
・レキップは、1年前のブエルタで、ファビアンのサクソバンク離脱説を他紙に先駆けて書いた。1年前も、他紙が一斉に追随した。
・sporten.dkは、昨日今日、ニガードに連絡をとろうと努めているが、いまだに捕えることができない。
・ベッカが、レオパードのマネージメントに不満を抱き、ブリュイネールと組みたいと考えることは、十分に理解ができる。
・2年前、2009年に、アンディのレディオシャック移籍説が、根強く出回った。
・レオパードが最近契約を発表したHermansとRastは、2人とも、現在レディオシャックに在籍している選手。
・コメントを求めるメディアたちに対する関係者たちの反応が、「事実だがまだ公にできない」ときのパターンに当てはまっている。

「それはないでしょ」とは感じず、「成立しそうだよね」という感覚がある。
今のところ、問題として挙げられているのは選手の数がオーバーすることだが、これは、やろうと思えば金で解決できる。

これが事実としたなら個人的にどう思うか、と聞かれたら、現時点では、迷って、判断がつかない。
う~~~む。となる。
ので、はっきりしてからにしよう。
はははは、どうなっても、どうにかなるさ、あの子は。
心配することないわ、子供じゃないんだし。

・・いい加減なまとめ方だが、事実確認すべく、情報収集に努めたい。

Leopard-direktør: Giv os en afklaring で使っている写真がいい。こういう感じが好きだ。カメラマンさん、素晴らしい。
ファビアンの、「額から鼻のライン」が、美しいのなんの。理想の形状。

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●USA Pro Cycling Challengeとアンディのシーズン残り

私がアンディに関心を持った08年以降、毎年、彼のシーズンは「実質的に」ツールで終了していた。
08年は、フランクのドーピング事件のおかげで、兄と一緒にシーズン終盤の予定をキャンセルした。
ルクセンブルクの連盟の決定が出るまでチームが謹慎処分にしたのはフランクだけで、アンディは無関係だったのだが、チーム公式サイトのレースの予定表に載っていた名が、兄と一緒に全部消え、そのまま表舞台から姿を消した。
シーズン残りのレースを兄弟はすべて2人一緒に出る予定になっていた。彼等はジロ・ディ・ロンバルディアをターゲットにしていて、これがシーズンのラストレースになるはずだった。

09年は、2度目の出場だったツールで大活躍をして、満足かつ消耗したこと(軽度の燃え尽き症候群)と、フランクがブエルタの途中で膝の手術をしてシーズン終了したことで、自分1人残って仕事する気がなくなり、休みに入りたかった、というのが自分の想像。
ブエルタを体調不良でリタイアした後、世界選手権だけ出て終了した。ジャパンカップへの参加が一旦は予定されていたが(ツール最終日、行くと発言)、まとめてキャンセルとあいなった。

翌10年。本人はシーズン最後までやる気が十分あったのを、リースに腰を折られた、と私は解釈している。
ツール終了後、前年同様ふぬけていたが、ブエルタには、「フランクを助けたい」という高いモチベーションを持って参加した。
1週目、コンディションが戻っていなかったが、これは織り込み済みで、徐々に上向いていると感じ、後半の山岳ステージで働く意欲十分でいたら、その前にリースに追い払われる、という憂目にあった。

本人は納得せず相当怒ったようだが、どうしようもなく、その後、やる気を一気になくした。
ジロ・ディ・ロンバルディアの前哨戦及び本戦まで出場したが、集中力が全くなく、出場しただけ、に終わった。
ブエルタ前には、「立つ鳥跡を濁さず」で、シーズン最後までチームのためにきちんと仕事をしたい、ヴァンデヴェルデはそうしたんだ、と語ったのだが。
(これらのレースでは、代わりにフグルサングが活躍し、ポイントを稼いで、サクソバンクにチームランキング1位を置き土産にしたので、それはそれでよかった)

以上、振り返ると、「ツールでシーズンおしまい」というのは「必ずしも」本人が望んだことではなく、「意に反した」事態の結果だった年もあったことが判る。

今年、ブエルタの代わりに参戦したUSA Pro Cycling Challengeでは、昨年のブエルタ同様、コンディションがよくはなかった。
フランクより先に現地入りしていたが、フランクより調子はよくなかった、と思われる。

第1ステージでのフランクの発言は、彼はアンディが自分より苦しんでいたとは気づかず、アタックしろと言い、弟は兄の言葉に従って無理矢理行った、という意味なのだろう。(と解釈したのだが、別の解釈があったら教えて下さい)
無理矢理行ったもののこりゃダメだと悟り、その後、ちんたら走って、めいっぱい遅れ、総合争いに関係ない立場になって、調子が上向きになってきたので、自分に向いた山岳ステージで単発勝負に行く、という時々やるパターンを、第5ステージで実行した。

レースでほとんど何もせず、レースに全く触れずに、手料理をして、みんなに振舞ったんだ、というツイッターを読んだ日には、「・・君は何しにアメリカ来たんじゃ」となっていたが、あれは、「さあ、これから行くぞ」という景気づけだったのか、と後日判った。

それでも「勝てない」のがこの人で、面白い人だよなあ、とつくづく思う。
ほっんとに、勝てない人なのである。「勝つという価値観」に拘る心理の観客には、きっと、見ていて堪えられなくなるに違いない。(5年前までの自分。3年連続ツール2位は史上初と言われて、「それが何?」とにっこり返せる神経はなかった)

Schleck believes USA Pro Cycling Challenge sets him up for a strong end of season(velonation 8/28)
この記事によると、ロンバルディアまでやる気はあるらしい。コンディション次第と保留をつけているが、モチベーションがなくはないようだ。
「まともにレースするシーズン終盤」を、初めて見られるかも?

●噂:レオパードとレディオシャックが合併

レキップが、レオパードとレディオシャックが合併し、ニガードはレオパードを去る、という記事を書いたそうで、デンマーク最強メディアのBTが、確認に走った。(ニガードがデンマーク人のため)
Avis: Nygaard forlader Leopard-Trek
Leopard-Trek: Nygaard bliver her
レオパードのプレスオフィサーTim Vanderjeugdeにコンタクトを取り、否定コメントを引き出す。
ニガード本人と直接のコンタクトは、試みるも取れていない。
紹介記事:Leopard Trek denies merger with RadioShack for 2012

「火が何もない」所の噂ではない。クイックステップとオメガファーマの合併話が出回ったとき、ベッカの名が出ていた。また、ニガードは、あとから加わったお雇いマネージャーで、チームの必須要素ではない。
しかし、現実問題としては、はて。

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大地動乱の時代―地震学者は警告する (岩波新書)大地動乱の時代―地震学者は警告する (岩波新書)
石橋 克彦

岩波書店 1994-08-22
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「私は今まで何をしていたんだろう」
という科白を呟きながら、読み進んだ。

歴史は、現在を理解し、将来を考えるために学ぶ。私は少し前から、「自分自身を知り、現在の日本社会を理解する」ことを目的に、「日本人は過去、何を信じ、何を望んできたのか」、「日本人の思想」を知ろう、とその方面の本を読み始めていた。
震災で中断し、原発関連の本にシフトして、本書も、その内の一冊だった。

石橋克彦氏は、原発震災を予言・警告した地震学者として、震災後に一躍名が広まった。
原発震災の警告に先立ち、首都圏がまもなく大地震活動期に入るという説を展開しているのが、1994年出版の本書だ。

まず、1・2章で、幕末から大正にかけての「地上の激動と地下の大地震続発が同時進行していた歴史的事実」を記述している。
この箇所で、私は、脳天をかち割られた。
地上の「いわゆる歴史的記述」は、通り一遍ながらも読んだことがある。だが、この時期に大地震が頻発していた、という認識は、「今の今まで」全くなかった。

思想という、人間の内面を調べるのは結構だ。だが、人間が生活する国土がどうなっているかの知識が欠落していたら、話にならない。
大地が激しく揺れ動くとき、その上で生活する我々人間は、ひとたまりもない。都市は破壊され、生活は崩壊する。
我々東京都民の住む関東の大地は、過去、繰り返し、揺れ動いてきた。そのことを、私は今まで知らなかったわけではないし、大地震はいずれ必ず起こる、と「知って」いる。
けれども、それは単に「文字に書いてある知識の断片として持っていた」だけだったのだ。

知識は、切れ端として持っているだけでは、意味をなさない。
複数の知識を関連付け、全体を体系的に把握し、それの持つ意味を理解したとき、初めて生きる。

幕末から関東大震災までが大地震活動期で、その後静穏期であったという事実と、それを科学的に説明する地震のメカニズムの論理は、今後の大地震発生の予測を、リアルな実感を持ったものに変貌させた。
論理的な予測として成立する、という納得を得た、のである。


本書における石橋氏の提言は、「首都圏大地震は避けられないことなので、被害を軽減するために、東京一極集中を是正すべきである」ということである。
このときはまだ、原発震災には言及していない。危険を生じる要素のひとつとして「原子力発電所」と名を挙げてはいるが、新幹線や石油コンビナートと同列の扱いである。

その後、原発の巨大な危険性に気づき、警告を発し続け、「浜岡は、地雷原の上でカーニバルをやっているようなもの」という名科白を生み出すに至るが、ユーモアに溢れつつ過激な、石橋氏の反原発の言説の根底には、「科学者」の理系脳ではなく、日本の社会問題を見据えた文系脳の思考がある。

東京一極集中は地方の衰退と表裏一体の、構造的なものである。
経済的観点だけから一極集中のメリットを強調するエコノミストも多いが、この構造は、一億二千万の人間が暮らす日本列島の上の大きなひずみとして、震災や東京の問題以上の弊害をもたらしている。

それは、過密東京圏と過疎地の双方で国民の生きる権利の公平性がいちじるしく損なわれていること、国内の多様性と文化的創造力が失われ、国際社会のなかで気味悪がられている日本人の画一性や集団主義とも無縁ではないこと、地方の疲弊が社会経済的なレベルにとどまらず、一次産業の衰退ともからんで農地・山林が荒廃し、日本列島の広範な大地そのものが崩壊しつつあることなどである。これは地球規模の視点からみても座視できない。

いま人類は、先進国の工業文明と途上国の苛酷な農牧などによる地球規模の極度の悪化、途上国における爆発的な人口増加と貧苦と飢餓の拡大という深刻な事態に直面している。このまま放置すれば人類滅亡の危機に立たされかねない。

このような厳しい現実は、資源と環境が無限であるという暗黙の前提にたって、市場メカニズムだけを絶対原理として追及されてきた先進工業国の経済活動が、もはや成り立たないことを明白に宣言している。
これまでの資源エネルギー浪費・環境破壊型の大量生産・大量消費・大量廃棄という現代文明を根底から見直し、未来の世代のため地球環境を保全しつつ、途上国の開発も考慮して、バランスのとれた緩やかな経済発展を進めるという「持続可能な開発」に方向転換しなければならないことは、疑う余地がない。国際分業・自由貿易や自由競争を至上のものとする経済思想も早晩反省を強いられることになるだろう。

21世紀に向けて、私たち日本人も、経済至上主義を改め、農林業・沿岸漁業を復権し、地球の一部としての日本列島の環境と自然力の回復をはかり、産業・人口・情報・文化的活動などが分散した多様で永続的・安定的な国土と社会を創るべきである。そこに、個性を尊重し、世界に開いた、真に豊かで落ち着いた日本人の暮らしが築かれるだろう。


終章のこの箇所を読むと、反原発の論客・小出裕章氏の考え方・主張との一致に驚かされる。
理系の学者は、自分の専門分野に特化して、社会に対する深い関心や知見、責任の自覚を持たないタイプと、石橋氏や小出氏のような、理系脳と同時に文系脳も併せ持つタイプがいる。しかし見るところ、後者のタイプは、例外的なのだろう。

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●【Vuelta2011】stage1

チームTTの結果は大波乱。
テクニカルなコースで、クラッシュ・メカトラが頻発し、多数のチームがタイムロスした。
LEOPARD TREKも順調だったのではなく、3.7kmでヴィガノとワーグナー2人がクラッシュして7人になってしまい、プラン変更を余儀なくされた。
それでもフラットな後半セクターをファビアンが強力に牽くいつもの戦法で、タイムを稼ぐことに成功したらしい。
7番出走で、有力勢があとに残っていたため、どこかが抜くだろう、と思っていた面々は、喜ぶ先に吃驚仰天。

結果が出た直後にツイートしたファビアンは、最大級の表現。
OMG This my bigest suprise victory in my carieer...honestly i not belived on the begining. We all mega happy and proud...

残り1.7kmまで働いて千切れたオグレディ
That was incredible. Sometimes,when u least expect it.. My last TTT with Leopard-Trek. Brilliant memory. Thanks to everyone. Unbelievable...

クラッシュしたワーグナー
incredible day...so much to say!at first we are ok viga & me. crashed into him...shit happens ;-)the other guys are just unbelievable..

きゃっきゃと喜んでいるヤコブ
Got a new favorite color today - RED! A dream start on the vuelta and a dream ride by the team @leopardtrek but still a surprise! HappyHappy

その中で、控え目で冷静な人が1人。
モンフォール
Je suis super content pour la victoire d’étape mais, comme toute l’équipe, un peu surpris. En effet, nous savions que nous étions une bonne équipe mais nous ne pensions pas gagner. Nous avons donc roulé sans pression, nous n’étions pas nerveux ni stressés.
(ステージ勝利はとても嬉しい。でもチームとしては、少し驚きだった。我々はいいチームだが、勝ったことがなかった。そのためプレッシャーがなく、ナーバスにならずストレスもなかった)

大学でジャーナリズムを専攻したという経歴の人なので、客観的な記事みたいな文章を書けるのだろう、と気づいたが、それだけではなく、気質が控え目なのではないだろうか。表彰式でも後列にいて、写真によっては顔が隠れてしまっている。

表彰式を見ていて、「いい光景だ。あー、ツールで見られたらよかったな」と、少し惜しい気持ちが湧いた。
ツールでは、彼等は1位を狙っていた。狙った所では取れず、予想しなかった所で手に入った。そんなものか。

第2ステージ出走時のジャージがとりどりの凄い光景になっている。後にも先にももうないのでは。

・USA Pro Cycling Challenge(8/22-28)
公式サイト
コロラドと日本の時差は16時間。

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●「炎のランナー」のアンディ

夕食時、BSの番組表を見ていたら、映画「炎のランナー」を放映していたので、懐かしさにチャンネルを切り替えると、映ったシーンが、
「主人公ハロルドの恋人が、リンジー卿の屋敷に相談に来て、『アンディ、彼の気持ちがわからないのよ』」

思わず、口あんぐり。
有名な映画なので、ストーリーを知っている人は多いと思う。何を隠そう、私はかつて、この作品を非常に気に入り、そして、登場人物の中で一番気に入ったのが、アンドルー・リンジー卿、映画の中での呼び名が「アンディ」だったのであった。

彼は、死に物狂いで勝利を目指したハロルドとは対照的に、「楽しみ」で走っている。誰よりも速いと証明したいという気はない。レースは、ハロルドには、生きるか死ぬかの問題だが、自分は違う。
パリ・オリンピックで、ハードルで2位を取ると、信仰のため日曜日に行われる100m予選には出場しないというリデルに、「自分はもう銀メダルを取ったから」と、自分が出場する予定だったもう1種目、木曜に予選のある400mの出場権を譲る。

この映画の登場人物たちの相違は、ユダヤ人差別など当時のイギリス社会の反映で、単に個人の資質によるものではない。また、私がリンジー卿を気に入ったのは、演じたナイジェル・ヘイバースが好みだったという要素もあったと思う。
だが、後に、「勝つために死に物狂いで努力する」タイプを専ら応援するようになった自分が、それ以前には、「勝つことに拘らない人生が理想」と思った時期もあったのだ。
長い年月を経て、偶然にも同じ「アンディ」という名前によって、その記憶が呼び覚まされた。



これまであまりビデオを探しておらず、今になって色々発見している。

schleck brothers after stage 20
ゴール直後のアンディの周りに集るメディアの喧騒とフランクとの様子は、2種類映像を見たが、これはまた別のカメラ。
フランクが自転車を地に乗り捨て、人をかき分けて近づいていくと、フランクが来たことを知ったアンディが、伏せていた顔を上げ、フランクの方へ顔を向けて、左手を伸ばした様子が判る。

彼の方からフランクに手を伸ばすのを、私は初めて見た。
2人の抱擁するシーンは何度も見てきたが、手を先に伸ばすのは常にフランクだった。(シューマッハー兄弟も常にそうだったので、そういうものなんだろうと解釈していた)

これまでのシーンはすべて、勝った(もしくはそれに近い)祝福のときだった。
マイヨ・ジョーヌを失った日に、アンディは、兄に手を伸ばしたのだ。

Andy Schleck 2011
Paul Raatsの作った、写真+ビデオのコラボ。8/13 アップロード。

Zefriddenheet nom Tour de France
RTLのアーカイブ。ツール最終日、表彰式後。
パレードの途中で、アンディは沿道の観客へシャンパンを貰いに行く。
リーアちゃんは、アンリ大公のネクタイに興味を示す。

・直近のインタビュー記事
Andy Schleck Talks Pro Cycling Challenge (Outside 8/19)

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●ブエルタ・ア・エスパーニャ

LEOPARD TREKの方針は、フグルサングとモンフォールの総合狙い、ベンナーティがスプリントステージ、ファビアンが第10ステージITT。(ITTは1本だけ)
LEOPARD TREK公式

●世界選手権

ファビアンは、TTだけ出る予定。
ソースは、彼の公式サイトに掲載されたスケジュール。9/22というTTの日付だけが記載されている。
彼は数年来ロードのタイトルを欲しがっているが、今年のコースはスプリンター向きで、勝機がない、と現実的な選択をしたのだろう。

1年前、4勝目を挙げた直後に本人は、今後はTTに出ることはない、と発言した。それをあっさり否定して、「これが最後にはならないと思うよ」と呟いたのがアンディ。
ひたすらお祝を連呼したフランクに比べると無粋だが、「ちゃんと見抜いていた」とも言えるのかも。

ロードを狙いに行くのはベンナーティで、イタリアにお任せ。
世界選に真剣に取り組むのは、多分この2人かと。
開催国デンマークは、ブレシェルで行くことが了解事項で、フグルサングは、世界選を考慮することなくブエルタを走るだろう。
ルクスは、例年通り兄弟のポイント荒稼ぎで枠を6人持っているが、例年通り無関係。

Andy Schleck jokes around as reporter
ツールの最終ステージ前、パリへ向かう飛行機の中で、アンディがマイクを持ち、チームメートたちにインタビューして歩くRTLの企画に、英語字幕を付けてくれたもの。
意味が判って、実に有り難い。

アンディのドキュメンタリー、デンマーク放映版(58分)
NHKが放映したのは50分で、あちこち少しずつ削って縮めてある。これが元のバージョン。

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ロンドン五輪テストイベントで、カヴェンディッシュが日本人選手を突き飛ばした事件の記事を読み、ここ最近聞かなくなったが、少し前まで、「彼はプロトンで嫌われている」といわれていたっけ、と思い出した。
「元々、そういう選手」なのである。

09年ツールブログで、クリス・アンケルは、カヴェンディッシュを嫌っている旨を、堂々と書いている。
自分だけではなく、「皆が、カヴェンディッシュを好きでない」

そして、「プロトンの中での振舞が愚か」として名を挙げたもう1人が、フレチャ。
この2人が「クリスの目からみて、図抜けて、たちが悪かった」という解釈ができる。

フレチャに関して、面白い記述がある。
第11ステージの夜、サクソバンクと彼のラボバンクが同じホテルになった。夕食後、彼が此方にやってきて、話しかけ、その後、「フランクとラーション」と彼との間で、口喧嘩が始まった。
発端はフレチャのある行為をフランクとラーションが非難し、フレチャは自分の非を認めなかったことらしい。

珍しく、フランクが退かない。ラーションも退かない。熱して、やりあっている。イタリア語で。
ニキとクリス、テンダムとニーアマンは、激している3人を残して退散した。

このエピソードのポイントは、「温厚そうにみえるフランクとラーションも、激して喧嘩するときがある」、「フレチャは、嫌われる部類の選手である」。

喧嘩している場面を描かれたフランクに対し、アンディは、第15ステージ中、プロトンの中で喧嘩が起こったとき(1人はバレド)、行って仲裁する、という件を紹介されている。

クリスがフランクの喧嘩のエピソードを書いた第12ステージの日、ニキがステージ優勝をした。
ディナーでは、シャンパンを飲み、"Happy Birthday to You" を歌った。
誰の誕生日でもないが、恒例行事になっている。経緯をクリスは知らないが、始めたのはファビアンだという。

今年の第18ステージの夜、レオパードのディナーでは、"Happy Birthday to You" が歌われたのだろうか。

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寺尾さんの文章を読んでいたら、「こういうことじゃないのかなあ、と私は思うのだけれど」と、「ひとつの見方」を(またも)書きたくなったので。

苦手なことを直す努力は嫌い

「苦手があったらツールには勝てない。2つも苦手があったら土台無理」
とは、第16ステージ後に私が作った科白。

思うに、アンディは、「苦手を克服する努力をするのが嫌いなたち」なのではないだろうか。
このタイプは、才能のある人の中に屡みられる。才能があり、ある程度までやれるから、好きでないことを努力する気があまりない。自分が得意な分野に頼る。

TTが弱点であることは、何年も前から明白だが、私の認識する限り、2008年からさして向上していない。
フランクの方が進歩した。(このことは以前記している

今季初め、TT改善のために敢えて3kg体重を増やした、という情報を得ていた私は、NHK放映のドキュメンタリーの中で、科学的に検証・計算して「体重が重い。2kg落とした方が効率がいい」と言われているのを見て、「おいおい」となった。
つまり、筋肉をつけた方がいいと思ってつけた彼の判断は、自己流の勝手な考えで、誤っていた、ということである。
指摘をされて、体重を落としたかというと、体形を見る限り、今もフランクより4kgくらい重そうだ。
「自分の誤りを認めるのも好きでない」のではないか。

TTで失うタイムを減らす努力は、一応はしているが、「熱心に取り組んでいる」かというと、そうはみえない。
昨年、プロローグのITTで、コンタドールに42秒遅れ、後日、今年の敗因は、チェーントラブルではなく、プロローグ、と本人が発言したが、このとき、彼は、コースの下見をしなかった。
タイムを大幅に失った主原因は、路面が濡れていたことだが、「やれる努力をすべてやる」という姿勢がない、のである。

今年のTTコースも、試走をしなかった。ドーフィネで走った以外にも走って、念入りに準備をしたエヴァンスとは雲泥の差がある。
多分、アンデルセン他周りの人間は、此方と同じことを考えているのだろうと思うが、「本人がしたがらない」。

*尚、ドーフィネに出るべきだった、という意見があるが、これは無理だと思う。
このチームは、メンバー内に、スイスの英雄ファビアンを持っている。彼のために、ツール・ド・スイスにいいメンバーを送らないといけない。
ツールメンバーが揃ってツールの直前調整を行うのが恒例なので、メンバーをバラすことにはデメリットがある。TTのためだけに、アンディをドーフィネに出すという選択をしなかったのには道理がある。

彼は、自分の弱点(欠点)は判っている。「嫌い」と堂々と公言し、それをほったままにしている。
「嫌いなものは嫌い。それのどこが悪いの」と開き直っている、といってもいいと思う。

「雨の下り」の弱点は、今年第16ステージで1分以上失うという大ダメージをくらったが、この弱点は、本人が以前から公言していた。
昨年第17ステージのJスポ放送中、宮本あさか氏がコメント中で、「アンディは、雨の下りはこわいといつも言っている」と述べている。(1年前のメモに残っている)
そして、NHK放映のドキュメンタリーの冒頭、「自分の弱点は、タイムトライアルと雨のダウンヒル」。

世間の一部には「アンディは下りが苦手」という説があるが、晴れていれば、それほどひどくはない。決して上手くはなく、コンタドールに遅れをとるが、とんでもなく遅くはない。
雨でないとき、フランクは、アンディよりダウンヒルが苦手だ。09年第17ステージ、下りに入ってアンディが牽くとフランクが離れてしまい、それを見たアンディはペースを落とした。

昨年までは、幸いなことに、ツールで雨の下りに出会わなかった。(昨年第2ステージがそうかもしれぬが、あのときは彼以外にも大量に落車し、事なきをえた)
痛い目にあわなかったので、胡坐をかいていたら、今年ついにぶつかってしまい、ライバルに見事に攻撃された、ということだと思う。

私の見るところ、彼は、釣りや狩りをしたり、女の子と遊んだり、飲んだりして暮らすのが好きで、練習が好きではないし、勤勉でもなく、レースで勝ちたい(他人より優りたい)という強烈な優越欲を持っていないタイプだ。
ツール総合優勝は夢だけれど、何かを犠牲にして、死に物狂いで取りに行きたい、とまでは思っていない。
高い山をいくつも登る長いコースは好きだけれど、TTと雨の下りは嫌い。だから、克服する努力に身が入らないし、苦手のままほってある。自分の好きで得意なところで優ればそれでいい。
そういうことではないだろうか。と今年思った。

彼の発言や行動の中には、矛盾してみえるものもあるが、人は、他人に対して、本心を常に正直にべらべら喋りはしない。まして、メディアの前では尚更だ。
総合的に考えて、「多分、この人はこれこれの性癖なんだろう・本心はこれではないか」と推測をして、「全体像」を作るものだ。材料を突き合わすと、大体辻褄の合う像がおぼろげながらも浮かんでくる。
(「暫定の像」で、今後、絶えず修正する性質のもの)


彼の発言や行動、レースの仕方の理解を複雑にしているもうひとつの要素、フランクとの関係については、繰り返し書いてきた。
ひとつ追加すると、「昨年フランクが序盤でリタイアしたという事実は、今年の2人にのしかかっていたのではないか」という仮説を思いついた。
こういう科白もある。「08~10年までの3年間にフランクの負ったマイナスを、今年取り返しにいった」

私は昨年、1人で闘うアンディを、肯定した。けれども、今年、こういう思いが襲ってきた。「やはり、この2人は、2人一緒にいるのが『存在の本質』なのか」

アンディもしくはシュレク兄弟のファンで、こんなごちゃごちゃ書く人間はあまりいないと思う。
でも、私の目からみると、こんなにユニークな一対は今まで見たことがない。シューマッハー兄弟もかなりユニークだと思ったが、あれの比ではない。
「選手として」片方単体を取り上げると、欠点が目立ち、面白味には欠ける。それは、一対が本質だからだ。
「一対である」ということが奇蹟。・・こういう表現をしてみようか。

おまけ。
私は、オグレディが、シュレク兄弟とファビアンの「かすがい」だったんじゃないか、と思っていたのだが、今年のツールを見て、ファビアンとフランクの関係も弱くはなかったのか?とちょっと考え直した。
この関係はいつまで続くのだろう。続くのなら、これもまた稀有なもの。

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ツール・ド・フランス2011 現地便り 寺尾真紀
その1
その2
その3
最終回
このレポートの存在を今まで知らなかった。

この方は、昨年Jスポ実況に登場し、現地から個性的なコメントを発し、印象に残っていた。
しかし、レオパードに焦点を当てたjsportsのコラムは、あまり感心しなかった。
この種類の記述は、過去の知識・情報を持っていないことがマイナスに働く。表面に現れたものだけでなく、裏にあるものを推測し、全体像を作り上げて描写するには、豊富な知識に裏打ちされた洞察力が要る。

翻って、シクロチャンネルのレポートは、取材経験が長くないことがプラスに作用している、と思った。
この世界を知ってからまだ時間が経っていない人間ならではの、手垢の付いていない、初々しい感覚がある。
長く関わってきた人間は、「慣れてしまった」部分があり、蓄積した知識による「先入観」や「自分の考え」で文章を書く。何のせいなのか(何が一番問題なのか)自分で分析できていないが、日本語のレポートで自分が読んでよかったと思うものにはこの2年ほど滅多に出会わない。

第18ステージのこの部分の記述は、キャリアの長いジャーナリストには書けないだろう。そして、読んでよかったと私が感じるのは、こういう文章だ。

緩やかにカーブしながら徐々に高度を上げていくロータレ峠の途中でプロトンを待っていたわたしは、ラジオ・ツール(無線情報)が唯一の情報源だった。風は強く、逆の方向に顔を向けなければ、時には呼吸もできないほど。アンディ・シュレクがゴールまで60kmの地点でアタックをかけた、という情報が流れたときも、この強風の中、一人でブリッジを試みる彼の姿を想像し、そのうち「集団はまたひとつになった」という無線を聞くのだろうと思っていた。しかし予想とは反対に、集団とアンディとの時間差は、コールされるたびにどんどん広がっていく。そのとき、きっと『この日』がそうなのだ、という思いが急に胸に湧いてきた。これからアンディ・シュレクの名前を聞くたびに、わたしは必ずこのレースを思い出すだろう。彼について考えるとき、何かのものさしとして思い返すのはこのレースのことになるのだ

「自分自身の感覚」を記述している。大仰な表現は何もしていない。自分の言葉で書いている。それゆえ、伝えたいことが読み手に伝わる。
私が「伝えてほしい」と思っていたことを、伝えてくれている。

●作戦を決める主体

第18ステージの記述では、レオパードがあの作戦を決めた段取りの詳しい描写がされている。
選手たちが、互いに話合って決めた、という話である。
これを読んで、自分は、「ツールでもそうなのか」となった。

サクソバンク(CSC)では、その日のレースで、いつどこで誰がこれこれする、という計画(作戦)は、リースが決めて、「こうしろ」と選手に命じていた。と、私は思っていた。
選手たちは、「リースが、朝、計画をもってくる」と発言するし、選手たちが立てた計画、という発言は読んだことがなかった。
映画「OVERCOMING」や、サストレの離脱後の話などからして、「リースはそういうタイプのボス」で辻褄があう、と思った。

そして、これが普通なのかそうでないのか、他チームがどうかということは知らなかったし、注意を払わなかった。
先日NHKが放映したアンディのドキュメンタリーは、「事実確認をしなければ」という点が複数あった「私を戸惑わせる、タダモノでない代物」だったのだが、そのうちのひとつが、「L-BーLの作戦会議のシーン」だった。

アンデルセンが、選手たちに意見を求め、選手たちがポンポン意見をいい、まさしく「選手たちが話合って、決めていた」。
作戦をこういうふうに決めていたとは思わなかったから、吃驚し、戸惑った。

「ヤラセ、てことはないよな・・する意味がない。放映は後日だから、収録させてもマズいことはないと判断したと考えればホンモノだよな」
(この場での「アンディのリーダーシップぶり」も「ええ?」なのだが、この話題は後日に)

この伏線があったので、第18ステージの大作戦は選手たちの発案で、話合って決めたもの、という話は、飲み込むことができる。
それと同時に、「リースの立てた計画に従って動く」より、「自分がこうしたい、こうしよう、と決めて動く」方が、選手にとって望ましいことではないか、自主性を尊重してくれるボスの下の方が、そうでないボスよりいいのでは?と思った。

選手たちがプランを立案し、話し合い、合議制で決めるのが、有能なひとりのボスが決めて、指示するよりも、「結果」がいいかどうかは、判らない。
レオパードをいえば、今季の戦績は、決して成功とはいえない。春のクラシックは、2・3位のコレクションで、1つも勝てなかったし、ツールで総合優勝もできなかった。
それからすれば、正しいことではない、のかもしれない。

けれども、選手たちは、「自分で決めたことの結果は、自分で負える」のではないだろうか。

*レース戦略(作戦)は、ボスが全部決めて、「こうしろ」と選手に指示する、というのは、ミヒャエルのフェラーリ時代、作戦会議では、ロス・ブラウンが、選手を前に「ここはこうする、こうなったらこうする、とプランを事細かにとうとうと喋り続け」、選手は黙って聞いて、一言も発しない、という話を知っていたので、こっちでもそうなのね、とあっさり納得した・・ような気がする。
(何かにつけ、発想がF1とリンクしてしまう自分の癖)

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●移籍情報

8/11付アナウンス
Ben Hermansと2年契約。レオパード公式サイト

●ブエルタ

フグルサング、モンフォール、ベンナーティ、ファビアン、は判明していた。
公式サイトにフルメンバーが載った。
オグレディ、ワーグナー、ザウグ、ヴィガノ、ローレッガー。

オグレディはシーズン残りどうするのだろう、と思っていたが、ファビアンと一緒に過ごす。
(兄弟とフォイクトはいないから、2人水入らずで別れを惜しんで下さい。なんて書いたら、石飛んでくるか)
ファビアンは、例年のように世界選のことを考えて最後まではいないのだろうが。



●ある視点~2人一緒に表彰台に上がることの価値

オグレディを失うダメージは、シュレク兄弟よりファビアンが大きいのでは、と書いたが、シュレク兄弟にとっても小さいわけでは「決して」ない。
昨年・今年のツールを見ていれば、「オグレディがいなくなったらどーすんのーー?!」となるのが普通だと思う。

何を隠そう、私は昨年の第17ステージ、先が見えない「雲の中」の下りで、メイン集団の先頭に立ってペースメイクをするオグレディに、頭が上がらなかった。
「なんでこんなとこ下るの~」と、冷や汗をかいていた自分。(「アンディがコケるんじゃないか」と怖い)

ロードキャプテンというのは、誰にでもできることではない。
クリスは、09年ツール日記で、「ロードキャプテンはニキとオグレディ。(登りに入って)兄弟がやるときまでは」という記述をした。
リードの順番は、レース前に計画するが、臨機応変にスワップする。リースの指示ではなく、コース上でお互いで決める。

今年のサクソバンクでは、ニキがキャプテンを務めていたと思われる(確認はしていないが)。リースは、ニキの持つ価値を十分承知していて、先日、契約を2年更新した。

レオパードは来年のツールでどうするんでしょうね。という話になるが、私が、ファビアンのアシストの補強が先決、と書いたのは、次のような考え方による。

「このチームの主」はシュレク兄弟で、チームのために選手を集めるのは、彼等の仕事であり、彼等の責任。
ファビアンは、「契約をしてもらっている」選手の1人で、引く手あまたのスター選手だ。
彼に、クラシックで勝利を挙げられる体制を提供する必要がある。それができないなら、よりよい環境を求めて出ていかれても、文句はいえない。ファビアンはそれに値するレベルの選手だから。
これは、友情とは別の問題だ。否、大切な友人であるなら尚更、彼を満足させられる環境を作らないといけない。

彼は、ツールで、力を尽くして兄弟を守ってくれる。今年のツールで、彼は彼自身の成功をひとつも手にできなかった。1勝も挙げられず、マイヨ・ジョーヌも着られなかったのは、決して本意ではなかろう。そうであっても、彼は、フランクを守り、支えた。できる限りのことをして助けた。兄弟は、彼に報いなければならない。

来季のツールの布陣に不足があったとしても、それは仕方ない。ツールの結果を被るのは兄弟当人で、不満足だったとしても、問題は発生しない。


ついでに、「ひとつの見方」の話を書こう。

シュレク兄弟は、「現在すでに」、大きな目標を達成している。「行き着く所に行き着いて」いる。
そういう見方が成立するのではないか、と思っている。

「自分のチーム」を手に入れるのは、選手として究極の目標だろう。
自転車のプロ選手はあまたいるが、これができるのは、指で数えるほどしかおるまい。
「自分のチーム」というのは、「自分が存在するゆえに、このチームが存在していて」「自分に命令するボスを上に持たず」「自分がこのチームを出て、他チームに行くことはありえない」ものを指す。
ランス(レディオシャック)、ヴィノクロフ(アスタナ)。私が思いつくのはこの2例。(他にあったっけ?)

アンディ個人に視点を置いてみると、こういう話になる。
彼は、わずか26才、新人賞対象から外れたばかりの年齢で、「自分のチームに在籍する」という、類稀な境遇に恵まれた。
その例外的なことをできたのは、彼と一心同体の5才年上の兄がいたゆえだ。先に選手として実績と経験と人脈を持っていた兄が、チーム設立に関わる実務を担った。
心は1つだが、身体は2つある。いわば分身が、彼のやらない(・できない)仕事をしてくれる。

彼1人では、このチームは成立しなかったし、兄ひとりでも同様だ。2人いたから実現した。
2人のうちのどちらか1人のためのチームではない。兄弟2人がチームの主で、2人のためのチームだ。
チームの運営費を出している人物は、兄弟の父の友人である。彼が金を出している相手は「友人と、その息子たち」であって、1人ではない。
だからこそ、兄弟2人が一緒にツールの表彰台に上がるという兄弟の夢を、チームの目標にすることができたのだ。

今年のツール中にアンディは、メディアのマイクを前にして、自分は以前、2人一緒に表彰台に上がりたいと言ったけれど、2位と3位はいやだ、表彰台には1人しか上がれないが、1位になる、それを目指す、と話した。
結果は、こうしたいと公言したことは叶わず、そうしたくないと述べたものになった。
・・では、彼等は、不本意だっただろうか?

この先は、私の勝手な想像だ。
アンディは、もし、フランクが1位で、自分が20位なら、それでよかっただろう。
なぜなら、フランクは兄だから。自分はまだ若く、これから先、時間が沢山あるから。

でも、フランクが自分の犠牲になって、自分が1位を獲って、フランクが20位だったら、それでもよかった?
彼は、「本心から」それを望んだ?

この件は、この先も、繰り返し考え、定まらず揺れ動くかもしれぬが、今年の結果は「彼等を不幸せにはしなかった」。今の私には、そのように思える。
「幸せになるときも不幸せになるときも一緒」の彼等であれば、2位と3位で表彰台に上がることは、最上ではなくとも、失敗ではなかった。
09年と同じように、ツール期間のある時点で「彼等が望み」、そして「09年には手に入れられなかった」結果ではなかったか、と。


万年2位、と言われてきたエヴァンスの勝利は、やはり万年2位というレッテルを世間から貼られるアンディを応援する身に、明るい希望になった。これは、嘘偽りない気持ちだ。

エヴァンスの年齢が34、と確認して、「この年までチャンスがあるなら、アンディにはあと8年あることになるな。・・本人にやる気があるかどうかは別にして」

見果てぬ夢で終わるかそうでないかは、誰にも判りはしない。
叶わなかったとき、そのことを受け入れる準備があれば、夢をみた方がよい。いや、夢とは、叶えるために見るものではない。
生を充足させるために見るもの。

さすれば、彼の夢を、私も一緒にみよう。

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8/8付でグリーンエッジ公式サイトがアナウンス。
O’Grady brings experience to GreenEDGE

・レオパード離脱について述べた箇所

But for O’Grady joining GreenEDGE wasn’t an easy decision.

“I’ve spent quite a few years supporting the Schleck brothers (Frank and Andy) at the Tour de France and Fabian (Cancellara) in the classics and doing that job alongside Jens Voigt we’ve been like a family. It’s been a privilege racing with those guys and leaving Leopard-Trek to join GreenEDGE has been the hardest decision of my career,”

・同日、オグレディのツイート

YES it is true I've signed with GE. it's been the toughest decision of my life leaving Leopard. But all my teammates respect my decision ...
I've been a loyal teammate and would ride thru brick walls for those boys. Now it's time to give my experience to a new and exciting Oz team
Gonna miss my roomy Fabian and turnin myself inside out for the Schlecks,but it's been a fantastic adventure that I will NEVER forget.Thanks

今年1月、グリーンエッジの話が出回ったとき、彼等が、欲しい選手のリストにオグレディを入れているのを見て、「このプロジェクトが本当に実現したら、彼が行く可能性は十分あるな」と思った。
が、前年ペガサスが潰れた件があったし、順調に実現するかは蓋をあけるまで判らない、と棚の上にあげていた。
おかげで、第一報が出たとき、ぐっ、となった。意味は、「ああ。うっかりしていた」
(地元メディアの信憑性は概して高いので、ここまで断定するなら、まず間違いあるまいと思った。正式発表を待ったのは、念のため、及び本人のコメント待ち)

オーストラリアの新チームが、彼に「レオパードより、大きなモチベーション」を与えてくれるものであることは、明白だった。
彼は今年38で、残された時間は、それほど長くない。キャリアの終わりを、母国に初めて誕生するチームで過ごし、チームの発展に貢献できたら、これに優るものはあるまい。

スペインやイタリアの自転車大国の選手には縁のない感覚だが、自転車RRがメジャーではない国の選手にとって、自国チームは「夢」であるケースは多い。
昨秋、フースホフトが、小さな小さなルクスにチームができるなら、ノルウェーでも不可能ではなかろう、ノルウェーのチームでキャリアを終わるのが自分の夢だ、と語ったことがある。

オグレディの場合、そういった情緒的なことだけではなく、チームからは、若い選手たちが多数を占めるチームで、彼の経験を生かし、彼等を導くことを期待されている。

レオパードのメンバーたちがオグレディの選択を尊重したことには、何の疑いもない。
彼等自身のチームが、小国ルクセンブルク初のチームの設立という夢の実現だったのだから、同じ夢をオグレディが追うことを、誰が止められるだろう。

私が「彼等の関係」について、「この理解で合っているだろう」という結論に到達したのは、今年のツールスタート直前だった。
2011/07/02 : 煌めく夏の光よ ●仲間たち

ここに書いたような人物関係の描写を、私は、他者の書いたものとして読んだことはなかった。
ジャーナリストの記事でも、彼等自身も、語らなかった。(どこかにはあったのかもしれぬが、自分は発見できなかった)
完全に了解をしている人であれば、昨年彼等5人のルクスへの移籍を自信を持って当てられただろう。推測ができなかった人は、「彼等の関係を把握していなかった」(自分も含めて)。

別れのときを迎えた今初めて、彼等自身が言葉にして口から出した。

オグレディが別れの言葉をツイートした時刻、シュレク兄弟とファビアンとフォイクトは、揃ってシカゴへ向かっていた。
トレックのプロモーションイベントに参加するためだが、メンバーがそっくりこの4人だった。
(デンマーク一周、エネコ・ツアーと続くレースのスケジュールの都合の結果とは思うが)

時差ボケで眠れず、朝5:30に起きたフランクは、オグレディに返した。

@StueyOG the @leopardtrek are going to miss our CAPITANO de route,GE is lucky and we respekt you,leopards and GE.OZ team great opportunity
For you and future for your family,it feels like flashbacks for andy an me 1year ago,lux team(leopard) came up.

ファビアンはフランクと同じ時刻に起きていたが、返事を打ったのは9時間後だった。

I will miss my room mate and friend @StueyOG i learned a lot and hat so great time.It will be strange to se you riding somewere else.
our memorys no one can take away from us. You great person and a awesome rider with a lot strengh and experience.thanks for EVRICING

彼等の心の奥底は、赤の他人の自分には判らない。想像をするだけだ。
ひとつ言えるのは、「私がなぜ、注視する対象としてアンディ・シュレクを選んだのか、理由がまたひとつ判った」。

私は、彼という選手ひとりを気に入って見ているのではない、のだ。彼の持っている人間関係をも見ている。一部は摩訶不思議ですらあり、その濃密さが、えも言われぬ魅力を持っていて、惹きつけられる。

彼等がリースと別れた1年前を、ふと思い起こす。
オグレディとファビアンの2人にとって、ブエルタが、5年間在籍したCSC(サクソバンク)での最後のレースだった。そのブエルタの途中で、リースは、オグレディを家に追い返した。
その後、ファビアンは、リースに断りなく、レースを止めて、家に帰った。
別れの光景としては苦く寂しい。

今回の別れに、苦さはない。残される側に寂しさはあるけれども、旅立っていく友人の今後の幸を願って、見送ることができる。
共に過ごした素晴らしい日々に心からの感謝を込めて、Thanksという言葉を伝えられる。
そのことが何より、と思う。



「来季のレオパード・トレック」という観点の話をしておこう。

オグレディを失うことで蒙るダメージは大きい。私は、7/2時点で、彼のポジションの重要性に気づいていた。
「この4人が、互いに離れない関係だった。この中で重要なポジションにいたのがオグレディ。
彼は、シーズンを通してファビアンとレースを共にし、ファビアンを助けた。そして、ツールでは、シュレク兄弟を助けた。
彼は、ロードでキャプテン役を果たす。シュレク兄弟は彼が必要で、ファビアンも彼が必要だった。
4人は友人同士であると同時に、レースで欠かせないチームメートだったのだ」

シュレク兄弟より、ファビアンの受けるダメージが大きいのではないか、と思っている。
といっても、ファビアンももう30で、いつまでも8才年長のオグレディに絶えず傍にいてもらって助けてもらおうというのは無理な話ではないか。オーストラリア新チームの話がなかったとしても、いずれは離れることを想定すべき相手だろう。

ただ、以前から感じていたが、彼はどこか、不安定なところがあるような感じがあって、この先向かう方向がはっきりみえないことも手伝って、一抹の危うさを感じている。
彼に危うさを見出すというのは、ちょっと変わった見方であることは自分でも判っていて、勘違いであれば、その方がいい。

とりあえず、チーム(アンデルセンとフランク)は、彼のために、クラシック班の補強に励まないといけない。当人たちがそれを判らないとは思えないので、努力はしていると思う。此方は、首尾よくいくことを願うしかない。

・デンマークメディアは使う写真がユニーク。

・“my roomy Fabian”とは、暫く残りそうな呼び方だ。

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「科学者」の「専門家」たちが、我々の生命・健康に関わる問題について、あっちとこっちで大きく異なる主張をしているとき、我々素人のするべきことは、「どれを信じていいか判らない」と思考停止することでも、「どれが本当か教えてほしい・統一してほしい」と期待・要求することでもなく、自分で勉強をして、「脳みそを振り絞って」、どれがより信じるに足りそうかを考えること、だと思う。

学校の勉強は、そのためにしておくものなのだ。
数学や理科は、実際の生活の直接の役には立たない、と、戦後60年の「平時」には言えたが、現在のような「有事」には、理系の基礎知識は自分の生命と健康を守る能力に直結する。

放射線の人体への影響について、DNAの鎖を切る、という分子生物学で説明をされて、納得するには、DNAがどういうものかという生物学の一定の知識を前もって持っていることが必要だ。
内部被曝が、世間でまだ十分認知されていない原発事故直後に、私は、「内部被曝の脅威」(肥田 舜太郎)と「隠された被曝」(矢ヶ崎 克馬)を読み、分子生物学と、広島の被爆者治療の経験の二つの別の面からの説明によって、かなりの程度納得した。
だから、「内部被曝を考慮しないICRP勧告」を使っている政府の基準は本質的にダメ、と判断するのに、ほとんど迷わなかった。

もうひとつの私の考え方は、「科学的知は、絶対的真実でもなんでもない。科学者の間で意見が分かれるものがあって当たり前」。

ガリレオの時代までは、太陽が地球の周りを回っていると皆思っていた。この「過去の事実」から導き出されるのは、「現在、我々素人一般人が専門家から『こうなんですよ』と教わる『科学的知識』は、この先500年、1000年先には、ひっくり返される可能性がいくらでもある。『現在時点では、こうと考えると、ほぼ辻褄が合うから、こうとみなす』に過ぎない」

今回、読んでいた本の中で(どの本だったか忘れた)「プレートテクトニクス理論が確立したのは1960年代」、という記述に出会ったとき、「えっ」となった。
私は、こうなんです、と最初から習ったが、そんなに新しい理論だったのか。
日本で原発の計画が始まったのは、1960年より前じゃなかったっけ。地震の知見が今と全く違う時代だったということになるのでは。(・・その通りだった)

今、自分が読み足している原発関連の本は、科学や技術ではなく、社会・経済等文系の面で、科学者の話にはあまり関心を払わなくなっていたが、児玉龍彦氏には少し興味を引かれた。

衆議院の委員会出席後に出演したCSの朝日ニュースター「ニュースにだまされるな!」(8/6分)を見たところ、一瞬、同じ人?と思ったくらい顔が違ってみえて吃驚した。
「目と口が、笑った形をずっと維持していて」、ソフトな語り口で、判りやすく話す。これが地で、国会では、「敢えて」、怒りを表明するために、まくしたてたらしい。

衆議院TV
2011年7月27日 (水) 厚生労働委員会
厚生労働関係の基本施策に関する件(放射線の健康への影響)


Category :  自転車
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クリス・アンケルがパパになった。という記事を読んで、そうだ、今年もツール中ブログを記述していたのでは、と思い出し、読みに行った。
Chris Ankers blog

量は、昨年の半分もない。終了後の7/26に総括を書いている。

3回目のツールは、彼にとって、身体的に最もきつかった、のだそうだ。
本人の挙げた理由は、天候。雨の日が多かった。これが体調に響いた。
(彼はジロには出場していないので、ダブルツールの疲労という理由は立たない)

第18ステージは、今まで走った中で、一番厳しいステージだった。
(09年、第3ステージの日、キャリアの中で一番きつかったと書いたが、更新したらしい。そしてこのときは、きついといいつつ、ユーモアを交えて記述する余裕があったが、今年その余裕はない)
アンディには脱帽する他ない、ガリビエの向かい風はきつかった、と。

自身の過去のツールを、こう回想する。1回目は、子供の頃の夢が叶い、初めての経験だった上に、チームは沢山の成功を手にした。
昨年も、マイヨ・ジョーヌを長く持ち、ステージ勝利とマイヨ・ブランを得た。
今年は、マイヨ・ジョーヌを獲らねばならなかったし、ステージ勝利も挙げなければいけなかった。

今年のツールが満足にはほど遠かったことは、敢えて言われなくても、外野の人間にも理解できる。
彼の記述を読んで私が初めて気づいたのは、過去2回のツールは、チームのエースは「敗北」したけれども、「チームのメンバーの彼にとっては」決して「失敗ではなかった」ことだった。

確かに私が知った限り、09年と10年、彼のチームのメンバーたちは、3週間を、いい雰囲気で過ごしていた、ようだった。
うまくいかない日もあったけれど、乾杯する日もあった。パリへ行くときマイヨ・ジョーヌを保有することはできなかったとしても、それまでの3週間は、素晴らしい日々だった。そう言うことができたのだと思う。

私は今年、モンフォールの記述を読んで、この言葉の通り、彼は今年のツールに満足しているだろう、と解釈した。
アンディがマイヨ・ジョーヌをパリへ着て行かれなかったからといって、自分の仕事が無駄になった、という受け取り方はしなかっただろう、と。

クリス・アンケルの今年のブログを読んで、その受け取り方でよかったのだ、と思った。
今年、レオパード・トレックのメンバーは、「自分たちのチームを誇りに思う」ことができる。クリス・アンケルは、過去2回、その感情を共有していた。・・エースが総合優勝できなくても。

デンマーク国内メディアが、チーム・サクソバンクに対して批判を書いていたらしいことは、先日、スポンサードを改めて約束したサクソバンクの幹部の発言からも推測できた。
自分はツール終了直後にデンマークメディアを読みには行かなかったので、具体的な内容を知らぬが、コンタドールは絶対的本命だったから、この結果に批判が出るのは当然だ。
勝てば持ちあげ、負けると貶しまくるのはメディアの常である。リースのチームに対するデンマークメディアの態度は、フェラーリに対するイタリアメディアを連想させる、と昨秋思ったから、さもありなん。
アンディが批判をドカドカ言われる、と書いたが、もしかしたら、こちらの敗者に比べればましだったのかもしれない。



それにしても、第18ステージは、グルペットの皆さんは、みんなで遅れれば怖くない、とタイムオーバーで悠然と帰ってきたが、仕事しないといけなかった山岳担当組には、ハードなことこの上ないステージだった、のだろう。・・そりゃあ、超級3つだもんねえ。

あのステージのアンディの走りの凄さは、クライマーに分類される選手は、自分の身で感じたのかもしれない。
人の後ろについて登ってもきついのに、ここを1人で行ってるのか、と。

彼はパンチ力を持っていない、長い登りでペースを維持できるが、逆にいえばそれだけ、などと辛辣なことを書いたが、第18ステージを見れば、「長い登りで、強風をものともせずペースを維持するのは、誰でもできることじゃなくて、『素晴らしい能力』なのよね。『それだけ』の一言で片付ける話じゃなくて」

これだけのことをできるなら、七難隠す、とすらいえるのかもしれない。
勝敗の面では、隠さなくて、TTのマイナス分をカバーするには足りない。それは紛れもない事実。
だけど、「ははは、いーのよ、王者になれなくたって。スゴい所がひとつあれば」と、「広~~い度量」を持って見るなら、それでいいんだよなあ。
・・といっても、来年、また2位だったら、そのときは、「ほんとに勝ちたいなら××せい!」と「お小言」をぶちかますかもしれないが。(そのときはまたそのとき、ということで)

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グリーンエッジは、オープンだ。昨年のルクスの秘密主義ぶりと比べるとそう思う。
契約の完了した3人をさっさと発表した。ボブリッジとメイヤー兄弟。

チーム公式のツイッターから張ってある記事の内容は、チームが認めているとみてよかろう。
GreenEDGE no Porte of call for Richie (Cycling Central 8/3)
噂に挙がっている選手のうち、ポートにはオファーしていない、オグレディにはしているが未決である旨をバンナンが表明している、とある。

状況説明。
Star Australian Stuart O'Grady is a GreenEDGE recruiting target, but his current team Leopard Trek is determined to retain him.
Bannan said it would be tough to convince O'Grady to switch teams.
"We can't resort to emotional blackmail - we have to be very professional," Bannan said.
"The thing is, Stuart is currently with the best team in the world."

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【コンタドール事件】また日程延期

8月1~3日に設定されていたヒアリングの日程が、またも延期になり、11月以降になった。(7/26発表)
今回、要求したのはWADA。
velonationによると、コンタドール側が膨大な書類を提出し、その対応に時間が要る、というのが理由。
Contador says delay is not normal, WADA suggests it’s due to his lawyers

これまで私は、「ツールで勝てば無罪になる」という見通しを記述してきた。前提条件が消えたので、よみは白紙に戻った。

WADAがCASに不服申し立てをした過去のドーピング事件の判例を探していて発見した資料のひとつが、研究報告書『ドーピング関連仲裁判断評釈集』
掲載しているのは、日本スポーツ仲裁機構のサイト。事実関係・判断の要約だけでなく、分析を記載した判例研究で、非常に判りやすい。

参考になる事例は
P.15~ ホンド
P.38~ Lund
P.59~ Stauber
P.105~ ペタッキ

これを読んで思ったこと。
「推測が、以前にもまして難しくなった」

理由
・私は、「WADAは、原因が肉の汚染とは認めていない可能性が高い」と推測していたが、この点が判らなくなった。
食物汚染と認めるが、制裁処置を課すのが妥当、と判断した可能性もある。

それはない、と私が考えたのは、食物汚染と認定して処分なしとした複数の事例を、WADAが追認しているからだった。
コンタドールだけ認めないのは、整合性を欠く。
しかし、この評釈集を読むと、これまでWADAが、厳密な整合性を持っていたとは限らないようにみうけられる。
そうなると、今回、整合性のある行動をしていない可能性もある。

・食物汚染と認定した場合に、制裁処置なしか、課すべきかのCASの判断は、どちらに振れてもおかしくない、ように思われる。
「WADAコードの適用・運用」は、幅が出るからだ。WADAの判断とCASの判断が食い違った事例は過去にある。
(尚、私が把握している限りでは、最近の制裁処置無しとなったクレンブテロール陽性の事例は、各国機関の判断をWADAが追認したもので、CASの判断ではない。本件が、CASが判断を出す初めての例になると思う)

・CASが、食物汚染の他の事例とのバランスをどの程度配慮するかも、よめない。
CASが行っているのは、「刑事裁判ではなく、仲裁すなわち民事裁判」である、という解説が評釈の中にあり、成程、と思った。
民事なのだから、他の事件との整合性は要求されない。しかし、本件の結論は、実質的に、今後の「食物汚染を主張する陽性事件」に、「前例として」影響を及ぼすことが十分考えられる。
この点を、今回WADAとCASがどれほど考慮するか。これも、よめない点だ。

・もしWADAが、「食物汚染という証明はない」という主張で争うのであれば、双方が、「専門家」を証人として呼ぶことが予想される。
準備した専門家が、CASのパネルに対して「どれだけ説得力のあるプレゼンをできるか」「コンタドール側の立てた、食物汚染を主張する専門家に、論理で勝てるか」に勝敗がかかってくるように思われる。

血液ドーピングの可能性は「科学的に」ない、と主張する専門家を、コンタドール側が連れてきた場合、どう対抗するか。この「裁判戦術」の検討がWADAには必要になるのではないだろうか。

●肉は、アルゼンチン産?

意味はない件かもしれぬが、ちょっとメモ。
中野マッサーのツール中のツイッターの中に、こういうものがあった。

仕事終了。いろいろ大変な一日でした。今夜はコンタドールが例の肉を食べた(アルゼンチン産)ポーのホテルホテル。僕もここ4年毎年ツールで滞在してるホテルです。
7月15日


コンタドールの食べた肉は、スペイン産ではなく、近くの港から荷揚げされた南米産、という説は、記事に出たことがある。
中野さんが、それらの記事や、ジャーナリストたちの話で、書いたのなら、どうということはない。

ちょっとひっかかったのは、中野さんが現在在籍しているチームは、「例の肉」をコンタドールに食べさせた当事者の「アスタナ」であることである。

もし、「アスタナのチームの人間」から聞いた話であったとしたら・・?
生産した農場はバスクの3カ所のうちのひとつで、クレンブテロールを使っていた可能性が高い、というコンタドールの弁護士が喋ったストーリーを、「根底から覆す」話を、アスタナの人間がしている、ことになる。

とはいえ、中野さんは、「ドーピングに目くじらを立てない組」の人なので、このツイートは「意味を何も含んでいない」可能性も大である。

関連:
2011/07/02 : 【コンタドール事件】価値観と愛情
2011/06/19 : 【コンタドール事件】経過と見通し
2011/03/30 : 【コンタドール事件】UCIとWADA異議申し立て
2011/02/27 : 【コンタドール事件】肉の証明
2011/02/21 : 【コンタドール事件】誰も、証明していない。


●移籍情報

O'Grady zum Projekt GreenEDGE? (Luxemburger Wort 8/2)
レオパードのことなら一番あてになるwort。
インの噂として名を挙げているのは、Ben Hermans (B/RadioShack), Björn Leukemans (B/Vacansoleil), Alex Rasmussen (DK/HTC-Highroad), Bob Jungels.

(ええ、クラシック要員が要る。此方が喚かなくても、判ってると思う、頑張って補強して下さい)

オグレディは多分、ツール前に、話を済ませていたと思う。(自分の推測)

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●オグレディ移籍騒動

8/1、The Australianが、オグレディのグリーンエッジ移籍は決定で、今日サインする、マキュアンは明日、と報じた。
Stuart O'Grady signed on for Aussie tour team

cyclingnewsが本人に確認をとると、マキュアンは否定、オグレディは連絡がとれず未確認、という。
McEwen downplays GreenEdge speculation
それで、自分は、続報を待つことにした。(豪州紙を引き写して確定と報じた他国メディアもあったが)

8/1夜、オグレディのツイッター
Just for the record, I have NOT SIGNED any contracts. Don't believe everything you read.

8/2、Adelaide Now
Aussie team wants SA ace
目下、グリーンエッジとレオパードが、彼の争奪戦をやっていて、彼は難しい選択を迫られている、と報道。
今週、レオパードのマネージメントと会う、どちらにするかを考える、との旨を本人の発言として掲載している。

正式発表を待つことにしよう。(今あれこれ言っても意味があるまい)

●アンデルセン

Leopard-Trek director: ‘We are satisfied with our Tour,’ confirms both Schlecks to race Colorado tour(velonews 8/1)
アンデルセンのツールに関する発言は、「彼はそう言うと思っていた」+「自分もそう考えた」。
段々と、彼の意見との合致度が高くなっている。かつて、ロスやトッドに「同化」して、彼等が考えることと同じことを考えていたのと似てきているような。

Category :  自転車
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●スタンスの話

アンディの今年の「敗因」については、ジャーナリスト他がどさどさ書きまくる。ガンガン・ネチネチ・チクチク批判が並ぶのは、毎度のこと。
評価、指摘、批判は、自分も賛同する点もあれば、そうでない点もある。

率直に言えば、昨年まで感じなかったが、今年新たに疑念を抱いた点もある。が、それらも含めて、「ネガティブな意見」は、誰かがどこかで書いているから、私が、敢えて、ここに書くことはしない。・・ことにしようと思う。

人の心理傾向のひとつに、「自分もそう思うが、歓迎することでない(できることならそうと認めたくない)ことなので、他人にはっきり言われると不愉快になる」、「図星をさされて、耳が痛い」というものがある。
これを回避する方法として、他人が言うより先にこっちが書く(ちゃんと判ってる、と先手を打つ)という手は有効だが、ここでそれをやると、書き手の私はいいが、読み手を不快にさせる可能性が予想できる。

なので、意識的に「よい方向」の話を書きたい。
(これまで「王者」の皆様を贔屓にしてきたから、「基準」が高く、弱点・欠点に全然甘くない観客だが、そこを敢えて。
というより、「王者」には、「貴方は王者なんだから、それに相応しいことをしなさい」と要求するが、「王者でない人」には、要求をしない、のかも?)

●風の子~第18ステージ

中継の序盤、ガリビエの風が恐ろしく強い、と聞いたとき、瞬時に頭に浮かんだ。「行ける」
風が強いなら、彼の場だ。

彼は、強風をものともしない。
ツールのクイーンステージの強風の中の登りで前を牽く彼の姿を、私は見てきた。09年のモン・ヴァントゥー、吹き荒ぶ風の中を、彼はすべて牽いて登った。あの姿を私は忘れぬ。

春に、同じことを書いた。風を受けて走る彼の姿を、私は最も好む、と。

●移籍情報

8月1日の解禁と同時に、移籍の話題が溢れる。
オグレディのグリーンエッジ移籍については、確認後に書く。(今日にもアナウンスが出るのかもしれぬが、待たずに寝ます)