南の国の太陽、空の色の獅子

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●コンタドール

本書で描かれるコンタドールの像は、かなりネガティブだ。
初めの方のブエルタ・ア・カスティーリャ・イ・レオン(09年3月)の章には、「まだ」、好意的といえる人物描写がある。しかし、先へ進むに従い、彼の像は、どんどん貶められていく。

ツール期間中に、ランスとコンタドールの間が険悪化し、完全に決裂、著者は専らランスとブリュイネール側の人間から話を聞いているから、そうなる。
本書を読んでいると、「この私ですら」、コンタドールのイメージが落ちていったから、一般世間の読者は何をかいわんや、と思う。

本書から読み取るべきことは、「ランスやブリュネールが、こう言った」であって、「コンタドールはこうである」ではない。
著者は、ツール期間中、アスタナチームに張り付いていたが、コンタドールと接触した形跡は、本書からは窺えない。片手落ちの最たるものだ。
そうと意識をして、読解をし直した。
しかし、それでも、コンタドールに関して、少々「ネガティブな発想」が生じた。

ランスとブリュイネールの「彼等の言い分」を差し引いても、「コンタドールが、彼等と諍いを起こした」のはまぎれもない事実である。
「コンタドールはいつも疑り深い。レース中に監督の構想や駆け引きに疑問を持つ。経験のあるチームメートの言うことも聞かない。信頼できる人物がそばにいれば、あいつのためになるのだが。私ではだめだ。だからコンタドールと縁を切るのが一番なんだ」(P.309)
ツール期間中のブリュイネールの発言だが、著者は、この2人の関係は、「ランスの復帰前から」良好ではなかった、と記述している。

コンタドールがブリュイネールに不信感を抱いたのは、ランスの復帰が原因、と私は思っていた。ランスをチームに迎え入れたブリュイネールの行為は、「自分を、エースとして信頼・尊重していない」ことを意味する。されば、此方も相手を信頼しなくなるのは当然だ、と。

著者の主張が事実としても、ブリュイネールも、相当癖の強い人間だ。「彼と反りが合わなかった」としても、コンタドールに問題があるとはいえない。
それ以前、サイスとうまくいっていたのであれば、そう言えると思う。
このことは、ルノーで問題のなかったフェルナンドが、マクラーレンへ行って、ロンと反りが合わず、チーム全体を敵に回し、孤立して、契約を解除して1年で出ていった光景を知っていると、十分納得する。

フェルナンドも、マシンに乗っていない普段は、もの静かで、引っ込み思案だ。オフィシャルの場では礼儀正しいが、とっつきにくい。限られた少数の取り巻きに囲まれて過ごすことを好む。
彼が、コンタドール中心の「チーム・アロンソ」を作る計画の話が出回ったのは09年だ。スペインの国民的英雄同士、というだけでなく、パーソナリティが似た者同士で、通じたのかもしれない、と今になると思う。

ゆえに、過去は棚に上げて、問題は、今後である。
コンタドールは、リースとは「反りが合う」のだろうか。
リースも、ブリュイネールに劣らず、癖が強い。
フェルナンドは、フェラーリで「今のところ」破綻はきたしていないが、チームマネージメントのトップのドメニカリは、「比較的癖の強くないタイプ」だ。

(チーム内の人間関係については、事実とは異なる情報が平気で流れるので、実際は問題が生じているが、表面をとり繕っていることはありうる、という保留を付ける。
ライコネンの1年目に、事実を正確に把握して、後日の破綻を予想できた人は一部だろう。前のエースをお払い箱にし、大金を払って迎えた新エースを、チームは初年度に貶すわけにはいかない。実際がどうであっても。
改めて書いておくと、このチームは、「最終的には」、フェルナンドも「追い出して」、新しいエースを迎える。年数に違いがあるだけで、「常に同じことを繰り返している」から)

外部から見ているだけでは、人間の本性は判らない。一緒にやってみないことには。
改めて眺めれば、この世界では「人間関係」が非常に重要、という思いに至る。
考えてみると、リースは、シュレク兄弟・カンチェ等の主力選手と主要スタッフの集団から、さよならされた。
コンタドールは、09年のツールのチームメート8人全員にさよならされた経験を持っている。
ある意味では、この2人は、「心から信頼し合う仲間たち」を持たず、取り残された者同士である。

コンタドールがリースを「信頼する」ことができれば、この2人のタッグは、他の者が太刀打ちできない存在になる可能性があると思う。
が、「また」、決裂する可能性もある。
ドーピング問題という困難な局面を乗り越えれば、より上に登れるのかも、という見方もある。今回のドーピング問題が、彼の未来をどういう方向に向かわせるのか、予想がつかない。

彼はこれまで、チームのボスと対立しながら、勝利を手に入れているので、リースとこじれても、マイヨ・ジョーヌは取って、またさよなら、というパターンもありえそう。

要するに、なんでもありえて、予想不可能、という、意味がないような話だが、ツール直後の世間の感想の中にあった、「強いから、ランス以上の連覇もありうる」という予想は、「一面しか見ていない」単純すぎる見方であって、チームスポーツでは、「人間関係」の要素の影響を軽視できないのではないか。・・以上が結論。

●ドーピング

著者が「盲目的なファンではない」ことは、ドーピングについての記述で判りやすい。

「私が盲信的になるのをやめたのは、ランスがドーピングに手を染めていないという確信が持てないからだ。10年間というもの、できるだけ客観的に証拠を調べ上げていくうちに、一方的な意見には左右されなくなっている。

その代わり、自分の信条の譲りがたい行いとして、2009年の私は条件つきでランスを信じることにした。つまり、過去はどうだとしても、カムバックしたランスは潔白だと信じることにしたのだ」


著者の判断は、なかなか賢明だ。
対象に密着して取材し、言葉を交わす仲の人間に、「現在は潔白、と信じこむことはしない」という境地を期待するのは酷と言うものだろう。
私が信じこまずにいられるのは、対象から距離があるからである。

「ドーピングをやっても構わない」という価値観を所持していれば、対象が潔白であろうがなかろうがどうでもいい。だが、「ドーピングを容認しない」価値観を持っていると、苦しむ。
(このことは、自分が何故「97年ヘレス」に長年苦しみ続けたのか、13年経った今年、理解できたので、判る)

ランスの7連覇中の総合上位選手たちのドーピングとの関わりのまとめは、目新しかった。

7連覇中に、彼が一緒にポディウムに載った選手は、合計8人で、うち5人(バッソ、ウルリッヒ、ルムシャス、ヴィノクロフ、ツェーレ)がドーピングで有罪となり、出場停止・罰金処分を受けている。
2人(ペロキ、クレーデン)はドーピングの捜査上に上がったが、無罪もしくは罪を問われなかった。
ドーピング疑惑に全く関わらなかったのは、エスカルティン1人。・・だそうだ。

ランスの前がどうかというと、98・97・96年の優勝者はパンターニ、ウルリッヒ、リースだから、確認の必要は全くない。
リースが、自伝の中で、自分のドーピングの手法を告白したのは、つい先日である。

ランスの後は、06~08年の混乱の後、09年は鎮まり、10年も無事かと思いきや、07・09・10年、3勝のコンタドールに陽性が出るというメガトン級の爆弾が落ちた。

今年、私の思ったこと。
「自転車RR界は、『全体として』は、ドーピングを容認しているので、いつまでたっても続いているんじゃないだろうか。大国のベルギー、スペイン、イタリアが、どうみても容認派だ。真面目にクリーンな人がバカを見ているわけだが、バカを見ている当事者が、仏様みたいな広い心で、その現実を受け入れているんじゃ、外野の此方はどうしようもないわな」

関連
2010/12/26 「ツール・ド・ランス」(1)~奇跡は起こらない
2010/12/27 「ツール・ド・ランス」(2)~シューズを忘れるエース
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ツール・ド・フランスも第三週を迎えると、選手たちの身体がむしばまれていく。身体の消耗に見合った量のカロリーや水分がまったく取れなくなってしまう。
コンタドール、シュレク、ランス級の選手には、身体がストレスに適応するという、定義しようのない特殊な生理機能が備わっていて、他の選手ほど著しい体力の消耗はみられない。
このように完成された身体能力は、同じように才能に恵まれたアスリートほぼ全員に共通する(ツールのエースとして第三週を初めて経験するウィギンスに、この驚異的な資質が備わっているかどうかは、まだ様子見といったところだ)。
こうした選手は、時速80キロでカーブを抜けるときでもペダリングやステアリングさばきに関係のない、一切の身体機能を停止させることができるーーこういう人種は、ものの考え方も常人とは違っている。
「その代わり感性はどんどん鈍くなります」
ザブリスキーがある日、超人たちの別の側面を教えてくれたことがある。
「たとえばレース用のシューズをホテルに置き忘れるようになる。間違いなく自分の落ち度ですよね、それなのに、監督がなぜ怒っているのかもわからない。だって自分は困っていないから。もう終わったことだから。シューズを忘れたことが記憶から消えつつあるんです」

(「ツール・ド・ランス」P.304~305)

ザブリスキーは、05~07年にCSCに在籍している。名前こそ書いていないが、アンディのことに間違いあるまい。
アンディが忘れ物の常習犯であることは、彼のファンの間では知れ渡っていて、今更だが、一般世間レベルでは、まだ、ネタになるらしい。最近、続けざまに、目にした。

CICLISSIMO no.21のアンディのトランク拝見の記事。
この取材を頼んでも嫌がっていたのは当たり前で、彼は、持ち物の管理が全くできないのだから、トランクはごちゃごちゃに決まっている。さだめし、取材のために整理したに違いない。
インタビューの途中で、部屋に戻ってきたフランクが、「(アンディは)しょっちゅう、何かがない、と探しているんだ」
言われた本人「いいだろ、いつも誰かがみつけてくれるんだから」
(雑誌現物は手元にないので、記憶。大体こういうこと)

なるほど、本人は、困らない。いつも、誰かが、ちゃんと、みつけて、持ってきてくれるのである。

クリス・アンケル・ソレンセンも、証言している。
彼は、09年に初めてツールに参加した。デンマークのメディアに掲載していたツール日記をまとめて今年出版した本の記述を、先日来読んでいたのだが、アンディの、リーダーとしてのメンタル面の優れた資質の記述の後に、続けて、この件が書かれていた。
ランスの本の著者のパターンと同じである。落差が強烈だというわけだ。

「(チーム)バスの中に、誰かの忘れものにみえるものがあったら、アンディの所へ持っていけばいい。いつも、彼のものだから」

来季、新しくアンディのチームメートになる選手たちは、フランクやオグレディから、教えられるのかも。

2010/12/26 「ツール・ド・ランス」(1)~奇跡は起こらない
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■「ツール・ド・ランス」(ビル・ストリックランド/アメリカン・ブック&シネマ/2010.9)



奇跡は起こらない

本書の著者は、ジャーナリスト(自転車雑誌のエディター)で、一般人ではない。だが、彼の綴る「ランスのファンとしての揺れ動く心」が、私には、手に取るように判る。

復帰してほしくない。コンタドールには勝てない。ランスが弱くなって負ける姿は見たくない。
でも、本人が復帰を決めたのなら、寄り添う。すべてを見届けたい。
ああ、だめだ、と思うときもある。でも、だめだと判っていても、諦めきることはできない。希望を持つ。
ツールの日を重ねるごとに、彼に勝ってほしいという願いは強くなる。
現実は、判っている。客観的事実が見えず、彼を崇拝・礼賛する盲信的なファン、ではないから。

著者は、09年ツールを、いくつかのステージではアスタナのチームカーに同乗し、ブリュイネールやエキモフや馴染みのスタッフたちと会話を交わし、文字通り、ランスに密着して、過ごした。

表向きは、理性的なジャーナリストとしての冷静さを保ちながら、ランスのファンとしての深い思い入れを内に込めた描写でもって、記述は進む。

実質的な最後のレース日、第19ステージの終盤は、モン・ヴァントゥー山頂に登り、ゴール近くのVIP席にあるTVで、レースを見ていたが、表彰台を争う総合上位勢のアタック合戦が始まって少しすると、「とても観ていられなくなり、テレビの前を去った」

「ここモン・ヴァントゥーで私が失ったもの、それは希望だ。もしかすると、何かを得たと言ってもいいのかもしれない。それは教訓だ。今の私は、サイクル・ロードレースには奇跡なんて起こらないと認めている」
(P.337)

そう。奇跡は起こらない。
著者がこの日に知ったことを、私は、98年に、知った。

鈴鹿で仮にスタート失敗も破片を踏むこともなく勝ったとしても、ミカが2位ならばタイトルはミカに渡った。ミヒャエルがタイトルを獲るには、奇跡が起こるしかない。終わったとき、「このひとには、奇跡を起こす力はないのだ」そう思った。

09年モン・ヴァントゥーの山頂での著者の記述を「本当に」理解できる読者は、ごく僅かしかいないだろう。
98年鈴鹿での私の思いに共感をする人がほとんど存在しないのと同じくらいに。

09年ツール後、私のランスに対する興味は、急速に失せていった。
今年の彼の末路にも関心を持たなかったし、ツール後の雑誌も、彼の話題のページは、読まずにとばした。

しかし、この本は、読んで、よかった。
「本」は、僅かな時間で作る雑誌やインターネット上の文章よりも、遥かに深い意味を伝えることのできる媒体だ。
そして、おそらくは、ランスに対する深い思い入れを下に隠した、「あまっちょろくない」描写が、私の波長に合ったのだろう。
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●アンディのインタビュー

Andy Schleck: «Oui, en 2011, je serai le favori logique du Tour»(Le Quotidien 12/22)

この人の最大の強味はメンタルではないか、という考えは、かなり前から持っていたが、その感を益々強くする。
この人は、心が強い。
私が今まで見てきた人たちは、誰もが「極めて」強いと思っていたが、もしかしたら、彼等より強い。
肉食獣や炎に喩えられる強さではない。一見して強くはみえない。だが、しなやかで、決して折れることがない。

●ルクスチームのバック

Name enthüllt: Team Leopard auf Erfolgsjagd (Luxemburger Wort 12/14)
この記事を見た自分がパニックを起こした原因は、掲載された2枚の写真の内の上の1枚に写っていたもの。
被写体は、Leopard S.A.のオフィスの入った建物のガラス。
会社の名がカラリと並べてあり、一番下に、Leopard S.A.の文字がある。

普通は、それだけ見て終わるだろうが、並んだ名は以下である。

Ikodomos Holding
Ikodest S.A.
Genii Capital S.A.
Promobe S.A.
Olos Fund S.C.A
Gravity Sport Management S.A
Gravity Racing International S.A.
Leopard S.A.

F1を見ている人間は、反応する。

ジェニィ・キャピタル。
ジェラール・ロペス率いる、ルノーF1チームの現オーナーである。

なぜ、ジェニィ・キャピタルとその関連会社(Gravity Sport Management S.A、Gravity Racing International S.A.)と、Leopard S.A.が、同じビルに入っているのか?

ここで、はっし、と思い出す。
The Inner Ring が、いつぞや、ルクスのプロジェクトのバックには、ベッカの他に、ロペスとエリック・ルクスも加わっている、トリオだ、という説を書いた。

読んだ当時、私は、「本当なら、資金の心配を全くしなくていいから、どれほど心強いか。こっちはロペスに向かって『F1よりこっちに金出して~!』と叫んでいたんだから。でも、私の描いた通りというのは、あまりにできすぎの話で、裏付けあるのか?」
ルクスチームのスポンサーが謎という話題がメディアで延々続いているので、色々な憶測がされ、そのひとつにすぎないのでは?
ちょっとひっかかりつつ、スルーした。その後、うやむやになったような・・なんだっけ?
記事を探しに行き、みつけた。
Who is behind Team Luxembourg? (10/26)

改めて読むと、関連性の根拠はない。
記憶が曖昧だが、この記事以前に、ルクセンブルクのメディア、多分RTLが、この3人の名を挙げた記事を書いたことがあった。
機械翻訳では文章の意味を理解できず、苛々した記憶だけがある。

総合すると、ベッカとロペス+ルクスとの間には、ビジネス上の関係はある(何かで組んだことがあるのかもしれない)、と考えれば、同じビルにオフィスがあることは説明がつく。
但し、今回の自転車のプロジェクトで組んでいる裏付けはない。・・そんなところか。

今調べて回らなくても、1/6のチームプレゼンで、表向きの体制は一応明らかになる。
ジェニィの内実がいまいち判らないのと同様に、ベッカの内実もはっきりとはしない、ような気もする。この国のお金持ちたちは、必ずしも名前を表に出すとは限らない、ようだから。
此方は、シュレク兄弟に金を出すパトロンがルクセンブルクにいさえすれば、誰であろうと構わないので、詮索は打ち切って、チームプレゼンを待つことにする。

といいつつ・・つい先日、ロペスは、F1チームの株式の一部をグループ・ロータスに売却した。詳細は明らかになっていないが、相当額の金を動かしている、はず。
こういった情報が、色々な憶測の材料になる、わけである。

The Inner Ring の記事から、別の記事の存在を知る。
Dramaet på Team Saxo Bank: Historien om et bebudet fadermord(politiken.dk 7/3)

この記事を、自分は読んでいなかった。
驚いたことに、7/3時点で、フラビオ・ベッカの存在を、明確に把握し、詳細に記述している。英語圏には、7/30まで出回らなかった情報なのに。

この記事は、別の観点(リースの描き方)で、なかなか興味深いが、その話題はまた別に。
Category :  その他
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まず、12月18日に非公開コメントを下さった、アンディファンの方への私信です。

お返事を差し上げたいので、お差支えなければ、ご連絡先を教えていただけませんでしょうか?
具体的に言うと、メールを頂戴できませんでしょうか?

返事は別に結構です、というおつもりでらしたのかもしれませんが、私は書きたい。お願い書き逃げしないで~、という気持ちを酌んでいただければ。(我ながら、らしくない書き方ですが)

以下は、不特定多数向けです。

非公開コメント可の設定ですと、上のような不都合が出ることが判ったので、非公開コメント不可の設定に戻します。

不都合は、好意的なコメントのケースだけでなく、反対のケースでも起こります。

非公開を希望する書き手は、原則的に、此方の返答を期待・要求していない、と思います。
期待していないから、非公開にするはず・・です。

「返信(長文)」の相手も、どうも、私の返事を期待していなかった、ようなのですが、私が、1回目のコメントの解釈を間違えて、返事を書きました。
「非公開希望だから」と私がほっぽって、返事を書かなければ、この長文を書く展開にならなかった可能性があります。
Category :  自転車
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2回非公開コメントを書かれた方宛です。

「貴方が私に伝えたかった、本当の意図」が、2回目のコメントで、此方に通じました。

1回目は、私は読み取ることができず、勘違いをして、返信を書きました。
だから、「通じていない」と、再度、コメントを書いたのですね。
「用が済まなかった」と。

「貴方がブログに書いたことを読んで、私は気分が悪くなった。
そのことを、貴方に認識してほしい」


貴方が私に伝えたかったことは、そういうことですね。

では、私の返事を書きます。(長文です)



貴方は、9月に私が書いた「再開します」をお読みになっていませんね。
読まれていれば、私に対して、今回のようなコメントを向けることはしないでしょう。

勿論、ネット上で、自分の気に入らぬものに出会ったら、「無視する」のが正しい対処法で、相手にケチつけるのは「子どものすること」です。

こう書いているブログ主に対して、今回貴方がしたようなことをすれば、ブログ主から、「この人間は、精神的に未熟な『子供』とみなされる」ことが、十分に予見できます。

9/10のエントリを読まずに、今回のコメントを書かれたのだとしたら、「災難」でしたね。
いえ、「迂闊」といえます。
なぜなら、今回の記述の中で、私は、自分が非難を受けた時期を「8月から9月」と明記しています。
参照しないのは、「ミス」です。

貴方は、ご自分の言葉に「矛盾」があることに気づいてらっしゃいませんか。

その前に、ひとつ指摘しますと、貴方の文章は、非常に回りくどく、不明瞭です。
貴方は、「自分は、カンチェラーラのファンである」という文言は、一言も書いていません。
書かなくても、通じる、通じて当たり前、と勝手に思い込んでらっしゃる。

相手に言いたいことを、そのまま書かず、丁寧な言い回しで「オブラートに包んで」いるので、極めて判りにくいです。
こういう文章を書かれると、此方は、表記されていないことを推しはかり、書き手がいわんとしている意味を「想像」しないといけません。
だから、1回目の文章の理解を間違えました。

2回目も、最初の段落は、最初に読んだとき、「何を言わんとしているのか」、全然判りませんでした。

全体を数回読み返して、「最後の文章が、言わんとしたことか」という結論に達しましたが、私の解釈が、またもや貴方の本旨とはズレていても、それは、貴方の文章の書き方が原因です。

もし、「私の読解が、また、誤っている」のであれば、次は、意味を読み間違えようのない文章を、書いて、送って下さい。

「ストレートに書いていない」貴方の文章から、「貴方の思ったこと」を推測すると、以下です。

「このブログの書き手は、カンチェラーラのファンが、自分を非難した、と書いているが、(自分はカンチェラーラファンだが、)カンチェラーラのファンがそんなことはしないだろ。サクソバンクのファンじゃないのか。カンチェラーラファンだと決めつけて、書くのは、失礼なやつだ。許しておけない」

ムッとなり、黙っていることができず、コメントを書いた。

だから、一行目に、いきなり、「それは」という指示代名詞を書いているわけです。
最初の文章で、「それ」と書いても、指しているものが判らないですから、普通は書きません。
でも、貴方の頭には、自分が頭にきた箇所しかないから、「それ」で相手に通じる、と思いこんでいる。

(付け加えれば、「はじめまして」の挨拶がないことは、「相手とよい関係を築きたいという意志がないこと」を示しています)

貴方の言動には、矛盾があります。

貴方が、気分を害したのは、なぜですか。
「カンチェラーラのファンが、アンディ・シュレクファンのブログ主を非難した、というのは、ウソだ。濡れ衣だ。自分らカンチェラーラファンは、そんなことはしない」と思ったからですよね。

濡れ衣だ、と思うというのは、「あんたがブログに書いてることは気分が悪い」と非難することが「いいことではない」という認識が、前提ですよね。

問題がないのなら、「カンチェラーラファンが、そういうことをした」と書かれたところで、気分を損ねはしませんよね。

そうでありながら、貴方は、私に対して、「貴方の書いた文章で、私は気分が悪くなった」と、書いてよこしました。

貴方は、8~9月に私にコメントを寄こした人々と、同じことをしているんですよ。



貴方は、自分と貴方(私のこと)とは、タイプが違うし、スタンスも違う、と書いておられる。
タイプやスタンスが違うため、考えることが違い、自分は、貴方の記述に、気分が悪くなったのだ、と。

タイプやスタンスが違えば、物事の解釈・評価が違うのは当たり前のことです。
そして、応援する相手が違えば、思考から、喜怒哀楽から、何もかもが違って、当たり前です。

貴方は、他人のブログを読んで、自分が思うこととは「違う」ことを書いている書き手には、いちいちそう伝えて、「自分が気分を害した」ことの理解を求めるんですか?

私は、F1のファンサイトを長くやりましたので、「ファンサイトの世界」での「他人に対する配慮」というものは認識しているという自負があります。
一定レベルの注意を払って作文し、アップするときは、これでいいか、常に確認してきました。

改めて、「別離の理由(2)」を読み直してみましたが、「他人を害する不適切なこと」を書いた、とは思いません。

このエントリの趣旨は、「Basler Zeitungの載せたカンチェラーラの発言は、リースに対して不満・批判があった、という印象を強く与える。だが、その読み取り方は正しいのだろうか?」という「記事の読み方」に対する疑問と、「今回の彼の移籍を「歓迎しない」人々が存在する、という事実があって、そのことが、彼のメディアに対する発言になにがしかの影響を及ぼしている」のではないか、という仮説の提示です。

私が非難を受けた件は、仮説の根拠のひとつとして挙げたにすぎません。

しかも、私は、
彼等が「カンチェのファンの多数派」であったという根拠はなく、調べる意欲もなかったので、ファンの全体傾向の事実は、今も不明だ。
という文章を、記載しています。

貴方は、「自分が、『名指し』で批判された」と、受け取ってらっしゃる。

私の書いた文章が、貴方を「名指し」で、おとしめた、と仰る。

私は、文脈を無視して、一部分だけを取り上げ、自分が批判された、と受け取る、貴方の「文章の読解の仕方」を、理解しかねます。



更に、貴方は、2回目のコメントで、まずいことを書かれました。

自分は歴が長い、つまり、ファン歴が長い、と書かれた。

このことを相手にわざわざ言うのは、「あんたは、ファン歴が短い、と見下す」意識があるからです。

丁寧な言葉をことさらに選び、へりくだった態度の作文をしていらっしゃいますが、相手を尊重する気持ちを持っていれば、「ファン歴の長さ」は、触れない点です。
文章はへりくだりながら、実は、「ファン歴の短い貴方が、自分とは異なる考えをブログで書くことは容認しない」と、此方に伝えてらっしゃるのです。

私は、自転車のファン歴は短いですが、F1ファン歴は15年あり、ファンサイトを持っていたため、「ファンの世界の、ファン心理の修羅場」を、経験しています。
自転車と同様、チームスポーツで、選手のファンとチームのファンが混在し、利害の一致・不一致の変遷で、昨日の友が今日は敵、強烈なエゴとエゴのぶつかり合いの文字通りの地獄(膨大なストレス)を経験したこともあります。

貴方は、自分はファン歴が長く、スイスの自転車界の事情にも通じていることを示唆する文章を書かれました。

そうと自称するのであれば、ファン歴が短く知識を持たない私に対して、豊富な知識・経験と高い見識に基づいた意見を伝えて下さって然るべきです。

たとえば、「自分は、海外のカンチェラーラのファンフォーラム等を見て、情報を集めているし、ファンの友人・知人が複数いるが、ルクスへの移籍を歓迎していないことはない。だから、あなたを非難したのは、カンチェラーラのファンとは限らないと思う」
こういった意見であれば、説得力があり、私が受け入れることができると思います。

しかし、貴方は、具体的で論理的な意見を此方に伝えることはなく、「貴方とは考えが違う私の気持ちを理解してくれ」としか仰らない。



そもそも、私は、アンディ・シュレクのファンです。
貴方とは、「応援している対象」が、違います。

繰り返しますが、応援する相手が違えば、喜怒哀楽も、物事の見方、解釈、評価も違って当たり前です。


同じチームに在籍し、利害が一致している間は、ファンの喜怒哀楽が共通しますが、今回の分裂騒動によって、利害の相違が発生しました。
今回の事態は、サクソバンクと所属選手を応援してきたファンの多くにとって、ストレスになったと思います。

しかし、これは、仕方のないこと、と「受け入れるべき」こと、だと思います。

ルクス移籍を喜んでいないカンチェラーラのファンの気持ちは、想像することができます。
しかし、だからといって、「こっちは気分が悪いんだ」という感情を、アンディ・シュレクのファンに向けることは、「一人前の大人」のすることではない、と私は思います。

私の経験を書きます。

99年、シューマッハの事故後、自称シューマッハファンの間で、大分裂が起こりました。
チームメートのアーバインにタイトルを獲ってほしい、アーバインが勝つことを喜べないシューマッハファンはおかしい、シューマッハはアーバインのサポートをすべきで、それを嫌がるファンはおかしい、と批判されました。

「それは、シューマッハファンじゃなく、フェラーリのファンとアーバインのファンの言い分だろ!こっちは、ベネトン時代からのミハエルファンだ。フェラーリのファンじゃない。シューマッハファンならアーバインを応援すべき、なんて言われる筋合いないわ。
私は、アーバインにタイトル取らせるのを見るために、4年待ったんじゃない。なんのためにフェラーリ来たんだ。なんのために97年も98年も泣いたんだ。4年待ったんだ。こんなバカな話があるか。じょーだんじゃない!」が、私の「心の叫び」。

ストレスで日常生活に支障が出ましたが、外部のファンサイト・掲示板へは一切近づかず、自分のサイトにひき篭り、かつ、「ネット上で愚痴はこぼさん。見苦しい」という主義で、ありったけの忍耐力を動員して、3カ月を乗り切りました。

「ファンをやるというのは、しんどいもの」なのです。
対象のやることが、自分の意に沿わないときもあるし、他人の言葉に怒り狂うときもあります。

「こっちが大人しく黙っていれば、好き放題書きやがって、怒鳴りこまれないのを幸いに思え、この野郎」という経験もあります。いくらでも。

言いたいのは、こういうことです。
「気に入らないことを書いているブログに出会っても、我慢しましょう。赤ん坊でないのならね」



ここまで、お読みになった皆さま、お疲れさまでした。

「ドン引き」なさった方多数でしょう。
F1サイトをご存じの方は、「RIHOさん節が久々に出た」で済むと思いますが。

尚、この件について、ご意見おありの方がいらっしゃいましたら、(メールでもコメントでも)お伝えいただければ、有り難いです。
宜しくお願いいたします。
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キャンプが終了し、皆がメディアに登場。

・フグルサング
Luxembourg team to be called Team Leopard (cyclingnews 12/13)

・上での彼の発言に端を発したチーム名騒動
Name enthüllt: Team Leopard auf Erfolgsjagd (Luxemburger Wort 12/14)
(チーム名にさほど興味のない自分は、この記事に掲載された「別の情報」によって、パニックを起こした。これから調べたい。調べがつくかどうかは判らぬが)
<紹介記事>Nygaard won’t reveal Luxembourg Pro Cycling Project team name until official launch (velonation 12/14)

・フランク
Fränk Schleck eager for 2011 season with number one team (cyclingnews 12/14)
<元記事>Wir freuen uns,wenn es endlich losgeht (tageblatt.lu 12/14)

«Vivement le 6 janvier...» (Le Quotidien 12/14)
このインタビューが興味深い。
チームにおける自分の役割を語っている。インターフェースのようなもの、と。

En tant que coureur d'expérience, on imagine que vous occuperez un rôle bien à part dans cette équipe. Vous vous défendez souvent que cette équipe luxembourgeoise ne sera pas l'équipe des Schleck, mais votre rôle à vous ne sera-t-il pas un rôle de capitaine?
Je suis coureur avant tout. Bien sûr, j'espère que les coureurs de l'équipe me feront confiance car je serai là pour les aider et, pourquoi pas, être effectivement une sorte d'intermédiaire avec la direction sportive. Étant bon copain avec les garçons qui composent l'équipe et étant proche de Brian Nygaard et de Kim Andersen, manager général et manager sportif du team, je serai, oui, une sorte d'interface. Les coureurs me font confiance. L'encadrement me fait confiance. Mais je ne prendrai pas les décisions. Je veux aider au bon fonctionnement. Et je reste coureur, avec les ambitions que cela induit.


・オグレディ
Stuart O’Grady remaining optimistic despite 'huge crash' while skiing (velonation 12/14)

O'Grady set for Tour Down Under in spite of skiing accident (cyclingnews 12/14)
<元記事>O'Grady injured in ski accident but still her for Tour (Herald Sun 12/14)
Champ aims set for flyer at Tour Down Under (Herald Sun 12/13)1日前の記事。3人の子供たちと。
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●別離の理由

会社を辞めるとか、離婚をした後、なぜその選択をしたのか、自分が思っていることを、外部に対して正直に話したら、支障がある、と判断したとき、人は、そのままは言わない。
誰かを傷つける、と他人への配慮の場合もあれば、外聞がよくない(他人が聞いて良い印象を持たない)と自分の体裁への配慮の場合もある。
自覚している理由がひとつでなく、複数挙げられ、どれが一番の理由なのか、自分で意識していることもあれば、一番を決めきれないこともある。
そして、自分ではこれ、と思っていたが、時間が経った後に振り返って考えてみると、本当の理由は別にあった、と気づくこともある。

クリスが、自分が思ったこと「まさにそのもの」をコメントしていた。
サクソバンクを離脱した選手たちは、メディアから、繰り返し、離脱の理由を聞かれる。その度に答えねばならない。
クリスの言うように、「こう喋る方が簡単」だから、喋る場合もあるだろう。確かに。

そして、メディアは、発言全部を記事にはしない。どの発言を選び、どう並べるか、「記事というものはすべて、記事を作る人間の主観が入る」。
だから、読み手の此方は、一つの文章、一つの段落、極端にいえば、一つのインタビュー記事によって判断をすることは適切ではない、のだ。


そういう考え方でもって、今回の移籍についてのカンチェの心情も、記事の中の言葉そのままをダイレクトに受け取ることは避けたいと思う。

頭が冷えてから考えると、彼の振舞は、シュレク兄弟と「かなり違う」ことに気付く。
シュレク兄弟は、リースに対する「批判」だとメディアが受け取って見出しにする言葉を、口から出さない。
ブエルタでのリースの決定には、2人して不満を言ったが、これは、特定の件に対してであって、リース自身とうまくいかなくなったとか、チームの居心地が悪くなったとか、まして、リースはこういう人間だ、といった、今回カンチェが述べたようなことは、言っていない。

では、シュレク兄弟は、カンチェと同じようなことは全く思っていない、のだろうか。

兄弟とカンチェとでは、境遇で、大きく違う点がある。
ひとつ。兄弟は、今年で契約が満了し、来季の選択権を「正当に」持っていたのに対し、カンチェは、来季まで契約期間が残っていた。
ひとつ。兄弟は、彼等を中心に作られる彼等の母国のチームへ行くのに対し、カンチェは「自分のための母国のチーム」に行くわけではない。

人は、何等かの選択を迫られて、決定した後、自分の選択を「正当化」しようとする心理傾向がある。
迷った場合は、それがより大きくなる。間違っていたかもしれない、とは思いたくない、からだ。

今回のBasler Zeitungの記事のカンチェの発言には、「自分の選択を正当化する」けらいを感じる。
指摘する人はあまりいないが、彼には、リースとの契約を解除してルクスに移籍した自分の行動を「正当化する必要」があったのではないだろうか。
(シュレク兄弟には、移籍の正当性を主張する必要は「欠片も」ない。自分自身に対しても、世界中の誰に対しても)

契約解除は可能であって、必ず非難される行為ではない。だが雇主が解除を望んでいない場合に、此方の意志を押し通して解除を認めさせるのは、倫理上、褒められる行為ではない。原則的に、契約は遵守すべきものなのだ。その意識が、彼に「微塵もない」ことはないのではないか。

Basler Zeitungのインタビュアーは、サクソバンク離脱の是非を追及してはいない。だが、ルクス移籍を歓迎しているように聞こえない箇所がある。
アンデルセンは複数回のドーピング違反で、初めて永久追放された人物ということから、彼をよく思わない人にどう言う?と、挑発的ともみえる質問をしているのだ。

こういう質問をされたカンチェの、アンデルセンの長所の説明は、アンデルセンを選んだ自分自身の「正当化」だろう。

これは、私の勘違いかもしれぬけれど、今回の彼の移籍を「歓迎しない」人々が存在する、という事実があって、そのことが、彼のメディアに対する発言になにがしかの影響を及ぼしているような気がする。

彼がシュレク兄弟と行動を共にするのでは、という憶測は、かなり以前から流布し、同時に、それを明確に「嫌がる」意見が、存在した。
デンマーク国内のリースの支持者(メディア、ファン)の多数がそれだった。自分は、デンマークの記事に日々注意を払っていたので、その「空気」を感じた。

彼個人のファンについては、全体としてはどうだったのか、の事実を把握していない。しかしスイスのメディアをみると、「スイス人のアンディ・リースのチームのBMC」を「我国のチーム」扱いし、彼の移籍先の最有力候補として、常にBMCの名を挙げていた。
「我国のヒーロー」が、「シュレク兄弟のために作られるルクセンブルクのチーム」へ行くことは、積極的に歓迎することではない、という印象を、此方に与えた。

この思いつきには、自分の個人的な経験も影響している。
8月から9月にかけて、カンチェは移籍したいと思ってなぞいない、ルクスにいくはずがない、あんたがブログに書いていることは気分が悪い、書くな、と、複数人から非難を浴びせかけられる、という経験をした。

彼等が「カンチェのファンの多数派」であったという根拠はなく、調べる意欲もなかったので、ファンの全体傾向の事実は、今も不明だ。
しかし、程度は判らぬとしても(一部分だったとしても)、拒否反応というものは存在した、のではないだろうか。


現時点での私の憶測を書くと、彼とリースとの関係は、破綻した、という表現をするほどのものではない、と思う。
一番大切なものは何?」(8/5)を書いたとき、私はまだカンチェを「ルクス一派」に含めてはいないが、今回彼がリースについて語ったことは、私がここで書いたことと同じ意味だと思う。

ルクス一派が、リースとの間で、問題があったかどうかは判らない。あったのかもしれぬし、ないかもしれない。
「OVERCOMING」を見れば、リースは、専制君主的な古いタイプのボスであることが判る。選手に対しては、「やれ」「いけ」と有無を言わさず命令するタイプで、自分自身の考えを持って、ああしたいこうしたい、と思う選手は合わない。サストレがいた時代のリースはそうだった、その後少し変わっていったみたいだけれど、という話を、長年リースのチームに在籍し、サストレと共にサーヴェロに移籍したベテランメカニックが語った記事を読んだことがある。
若く経験のないうちは、疑問を持たずに、ボスの命令に従順に従っていても、年を経てゆき、自分の考えを持っていくにつれ、合わなくなるケースはありうるだろう。


しかし、エースたちが「リースと完全に破綻して出ていくわけではない」ことは、サストレが、「シュレク兄弟がいなくなるなら、戻れないだろうか?」とリースに打診した、という出来事が示している。
(コンタドールとの交渉が進んでいたので断った、がリースの弁)

サストレはリースと諍いを起こして出て行った、とスペインメディアたちは書いてきたが、2年後の今、また一緒にやろうという意欲をサストレが持つ程度に、両者の関係は修復可能だった、ということだ。
08年のCSCには、「シュレク兄弟の台頭」という「彼が出ていきたくなる事情」があったのは事実だが、新チームのサーヴェロから、エースの地位を保証する、希望するスタッフも連れてきていい、ギャラもいい、と非常にいい条件でのオファーを貰い、新たな挑戦としてそちらを選んだ、という「今回のシュレク兄弟に似た」状況だった、とはいえないだろうか。


カンチェが、移籍の理由を問うメディアに対して、「シュレク兄弟と一緒にやりたい」という言葉を発したことは一度もない。(私の目に触れたメジャーどころでは)
まるで、「そうは言わない」と決めているかのように。

彼が口から出したのは、せいぜい、このくらいだ。

Basler Zeitungの最後のやりとり>

Was würde es Ihnen bedeuten, wenn Sie Andy Schleck 2011 zum Tour-de-France-Triumph verhelfen könnten?
2008 gewannen wir die Tour, mit (Carlos) Sastre. Ich muss mich aber immer wieder daran erinnern; wir haben etwas ganz Grosses vollbracht, ohne uns hätte Sastre sicher nicht gewonnen. Bei Andy, auch bei Fränk, wäre das was anderes, viel persönlicher. Deshalb würde es mich extrem freuen, Teil eines solchen Erfolgs zu sein. Auf den Champs-Elysées mit dem Gesamtsieger im Schlepptau einzutreffen, das gibt Hühnerhaut.

Machen Hühnerhaut-Erlebnisse die Faszination Radsport aus?
Erlebnisse mit Teamkollegen sind manchmal schöner, als ein Rennen zu gewinnen, wenn man sich auf und neben der Strasse sehr gut versteht. Das wollte ich nicht missen. (Stuart) O’Grady wird nie vergessen, was ich 2006 für ihn tat. Ich war in Topform, hatte WM-Gold im Zeitfahren gewonnen. Kam an die «Züri-Metzgete», mein Heimrennen – und halte den Kopf runter, fahre für ihn. Er sagt mir heute noch, das sei das Grösste für ihn gewesen, das habe nie jemand für ihn getan. Solche Worte kann man nicht kaufen, das bleibt hängen.


swiss olympic 11/22の最後の一段>(太字をつけたのは私)

Grundsätzlich gibt es Wichtigeres im Leben als der Sport. Radfahren ist nicht alles: Der Sport ist mein Beruf und damit nur ein kleiner Teil in meinem Leben. Wenn der Tag X kommt, an dem ich aufhöre, ist alles fertig. Dann will ich sagen können: Ich habe alles gemacht, was ich machen konnte. Was jedoch für immer bleibt, ist die Familie. Wenn ich mit ihr etwas erlebe, prägt mich das viel mehr, als wenn ich ein wichtiges Rennen gewinne. Die Familie ist es denn auch, was für mich zählt im Leben. Und der enge Freundeskreis. In dieser Hinsicht hat mich der Erfolg vielleicht verändert: Materielles befriedigt mich nicht. Gegenstände sind auf Dauer nicht wichtig. Ich habe ein schönes Zuhause, das ist mir viel wichtiger. Und wer weiss: Vielleicht werden wir die Familie ja bald ausbauen.

(日本語の翻訳文は作らない。ドイツ語の読解力がないというだけでなく、英語であっても、日本語を作る過程で、必ず自分の主観が入ってしまうから。「ここを選ぶことで自分の解釈を示す」ことに止める)
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●別離の理由

案の定、一夜明けたら、CNの記事及びデンマークから追加が出ていた。
Cancellara says Saxo Bank and Riis were no longer right for him (cyclingnews 12/9)

Bjarne Riis is saddened by criticism from former riders
(velonation 12/9)
velonationは、Basler Zeitungの紹介をせず、「その反応」をいきなり記事にした。
別れたあとにこういう風になるのは、できれば「見たくない」光景だな、と少し鬱な気分で元記事を探しにいくと、「なんだ。こっちを先に読めばよかった。これだから、英語の引用記事を先に読むのはダメなんだよなあ」

Riis er ked af kritik fra Breschel(spn.dk 12/10)
Chris Anker irriteret over Riis-kritik(sporten.dk 12/9)
Riis erkender problemer(sporten.dk 12/9)

面白いことに、掲載された発言そのものは全く同一、velonationは「そのままそっくり英訳した」のに、「記事全体から受け取る印象」が違うのである。こちらを読むと、「問題は何もなし」。ケロリ。(・・続く)



●ルクスのスポーツマン・オブ・ザ・イヤー

Sportler vum Joer: Andy Schleck, Marie Muller an HB Esch(RTL.lu)
2年連続受賞したが、キャンプ参加中のため、galaには欠席、ビデオ出演。
昨年の模様

Andy Schleck zum Sportler des Jahres gekürt (Luxemburger Wort)
Andy Schleck named Luxembourg's male athlete of the year (cyclingnews)

●ある影響

Tim De Waeleが、@f_cancellara Should have invited me, could have done it better :)
8:44 AM Dec 9th webから f_cancellara宛
と呟いていた。
例年通りサクソバンクのキャンプを撮りに行ったが、今年、そこにカンチェはいないのである。
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●キャンプ(スイス、クラン・モンタナ)

記事はまだ出ないが、メンバーたちがTwitterでちょろちょろ様子を伝えている。
ゾンマーの作ったリスト@kensommer/teamridersが閲覧に便利。

・何が写っているか、見る前に判る。
f_cancellara What a great photographer @kensommer ! Two big bears on one picture... http://yfrog.com/gzb1k0j

・ Jakob_fuglsang Congrats Rune (he is one of our mechanic) from team Lux...we are having a great time! http://yfrog.com/gy12i01j
Rune Kristensenさんは、サクソバンクのメカニック。
サクソから移るスタッフがどれだけいるか判るのはおいおいと思っていたが、これでメカニック3人目。
カンチェ担当のRoger Theelさん、シュレク兄弟担当のTony Barelaさんは確実だから。(2010年度のサクソバンクのメカニック7人

●その他のリリース

Luxembourg Pro Cycling Project to wear Craft Performance Apparel(cyclingnews 12/6)
Baffi appointed directeur sportif for Luxembourg Pro Cycling Project(cyclingnews 12/8)

●カンチェのインタビュー

Cancellara: «Wenn der Bauch beisst, muss man handeln»(Basler Zeitung 12/8)

「ルクスチームの正体」の続きをアップする予定だったが、これを読んで、「新たな」認識を得て、書き直すことにした。
他国語のメディアの引用記事が出ると、ドイツ語の元記事の読解の助けになるので(意味を理解している自信が全くない箇所複数)、色々書く前に、少し待つ。

個人的に、非常に興味を引かれた箇所がいくつかあるが、一節(一部分)だけを取り上げることが本旨に沿うか疑問なので、再度考えてからにしたい。

こちらは、引用記事が既に出た。
Matti Breschel afviste Team Schleck(sporten.dk 12/9)
Breschel turned down interest from Luxembourg Pro Cycling Project(cyclingnews)
Breschel rejected Luxembourg's offer for team Rabobank(velonation)

ブレシェルは、ルクスからのオファーを断った。インタビューで本人が喋った。

気になっていたのは、自分だけではなかった。来季サクソから他チームへ移籍するのは10人で、うち8人がルクス、よそへ行くのは、A.ラスムッセンと彼だけなのである。
これだけまとめてルクスへ行くと、逆に、ブレシェルは、なぜ一緒でなかったのか?という発想が湧いて当然。
(元記事のデンマークメディアは触れていないが、英語記事は、この旨を書き足して、記事を作っている)

自分は、勘ぐりすぎて、カンチェと一緒はいやと判っていたのか?と言い出したが、断られそうと思ってもオファーは出した、とみる方が自然だった。
但し、彼へのオファーの時期は「早くなかった」ことは、考えられる。

根拠は、09年末にビーヴァーに伝えられたシュレク兄弟の要望は、「カンチェ・オグレディ・フグルサング」の3人で、ブレシェルは入っていなかったこと。(ビーヴァーの話の信憑性は、今回のカンチェの発言で確認できた。今まで保留にしていたが)

ブレシェルがルクスを断った理由の「本音」は、今回の記事で、結論を出すことはできない。Webの記事は、雑誌のインタビュー記事の一部で、本人の本旨が別にあっても、引用するメディアのせいで伝わらないケースがありうる。
特に、サクソ・ルクス問題では、デンマークメディアのスタンスが著しく偏っていることが判っているため、適切な引用が行われているか疑わしい。
(具体的に言えば、「ブレシェルに断わられたんだ~、ざまーみろ(笑)」という気持がみえみえ。ルクスがリースから選手を盗むだの、奪うだの、取り合いに勝っただの負けただの、そういう調子の記事を書いてきたから)

総合的にみれば、彼にとって「選択肢の中で、ラボバンクが一番よかった」という解釈が成り立つと思う。
自分が以前書いたように、「自分個人の野心」を追求したいなら、ルクスは、決していいとはいえない。カンチェが来ることを想定していなかったとしても、だ。
いや、可能性は頭にあった、のでは・・ツール・ド・スイスの時点で、ルクスの話は、非ルクス組の間でも十分回っていたのではないか、と思うのだが?
スポンサーがいまだ未定、という状況では、来季契約のあった選手も、チームの将来にのほほんとしていられただろうか?コンタドールが来て、チームは存続する、という見通しを知っていたのは、カンチェだけだったのでは?(このあたりは今も謎)
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●ルクセンブルク・プロサイクリング・プロジェクトの正体

このチームの正体がわからん、と延々と言い続けてきて、ようやく、「大体、これで合ってるんじゃないか」に行きついた。
いまだに疑問点は残っているが、ここらへんで一旦〆たいと思う。
(来月のチーム・プレゼンのとき、新情報がありそうだが、まだ1カ月も先だから)

最近目新しい情報が手に入ったということはなく、これまでに入手した情報を並べて、取捨選択と関連付けをして、総合すると、多分こういうことだろう、という話を。

「言いだしっぺは誰?」という設問の答は、「ルクセンブルクの実業家フラビオ・ベッカ」。

この人物の名は、7/30時点で出ている。が、「どういう人物か」を把握するまで、えらく時間がかかった。
単に「成功したビジネスマン」というだけでは、どのような意志で自転車RRの世界に首をつっこんできたのか、今回のプロジェクトの中でどういう位置付けにあるのか、が判らない。
また、「どの程度の資金力を持っているのか」も。一口に金持ちといっても、サイズには幅がある。チーム運営費用を丸抱えできるだけの規模なのか?

後者の点について、「誰にでもすぐ判る情報が開示」されていなかったことが、世間の一部に一種の不審を招いた。
「各国の自転車メディア一般」もそうであったために、「スポンサーはどこだ?」という話題を延々続けさせた、と解釈している。
「ベッカがオーナーかつ実質上のスポンサー(資金の出所)」という理解をしていれば、スポンサー企業がどこという話はほとんど意味を持たない。「チーム運営をするためには、ベッカとは別に、どこかの企業の出資が必要」であれば、スポンサー企業が決まった決まらないは重要だが、そうでないのなら、話題にする必要がない。ところが、そういう話を書くメディアはなかった。

ベッカの事業の具体的な情報は、9月の半ばに知った。(9/17
サッカーチームのオーナーで、複数のスポーツのプロジェクトを手掛けてきた、という情報は、自転車チームを新たに持つことの特段の説明を不要にした。(この時点で自分はまだ、現在の理解には至っていないが)

その後、フランクの発言等を経て、キュラソーでのアンディの発言で、長く続いた設問に終止符が打たれた。
「チームのボスは誰?」という質問に対して、アンディは、「ルクセンブルクの実業家」と返答した。
彼の発言の中には、事実でないと判断できる事項もあるが、この件については、そのまま受け取っていいだろう、と思っている。諸々の情報と辻褄が合う、からだ。



ここから、「完全に憶測の範囲」の話を書く。
どこかが書いたものを読んだのでもなく、この先も、表に出回るかどうか判らない類の話。

自転車RRの新チームの設立をベッカが最初に思いついたのがいつか、は判らない。ただ、そのアイデアは、自国の生んだスター・シュレク兄弟の活躍が呼び起こしたもの、という想像に不自然さはない、と思う。
スポーツというものは、「自国の選手が世界のトップで活躍しているか否か」で、一般大衆からの関心が全く違う。これは世界のどこの国でも同じだ。

今、自転車のチームを作れば、兄弟を擁した強いチームを持つことが可能だ。08年ツール終了時点で、アンディは、未来のマイヨ・ジョーヌ、と大きな期待をされていた。
想像を逞しく巡らせると、08年から09年にかけてのあるときに、ベッカがシュレク兄弟に接触して、新チームの計画をもちかけたのではないだろうか?(以前から面識があったか、間に紹介の人が入ったか、細かいことは横におく)
兄弟の現在のチームとの契約は、2010年までだ。準備期間を考えると、チーム設立のタイミングはちょうどいい。逆に、2011年を逃したら、また数年動けなくなってしまう。やるなら今しかない。

シュレク兄弟が、ベッカの計画に納得して合意をしたときから、プロジェクトは実現に向けて動き出した。
(こういう表現をするのは、ベッカの計画にシュレク兄弟は「不可欠な要素」で、彼等が合意しなければ始まらなかった、と思うから)
ベッカは、必要な人材集めを、兄弟に委任した。経営面のスタッフは自分の方で調達できても、自転車レースをやる現場の人材については、ベッカ自身は人的繋がりを持っていないし、シュレク兄弟が一緒にやりたい人間を集める方が、彼等にとってやりやすいし、強いチームを作れる。
兄弟が最初に声を掛けたのが、アンデルセン。アンデルセンが決心したことで、チームの「コア」ができた。それから、3人が夫々のつてを使って、必要な人材をリクルートしていった。
・・以上、私の想像。「話が伝わっていく順番」として、この流れが一番自然ではないか、という話。

途上では、問題も発生した。アンデルセンは、ゼネラルマネージャーとして1人でチーム運営の責任を負う意欲がなく、マネージャーを別に探した。
最初に話を持っていった相手は、元アスタナのマネージャーでルクセンブルク人のMarc Biver。彼は今年の3~4月頃まで参加していたが、何等かの問題が生じて辞めたことが、推測できる。彼の代わりに就いたのが、ニガード。

7/30のニガードの発言を読み返すと、ゴタゴタがあったことを示唆する科白がある。("the project had already been hurt due to the wrong advice from the wrong people")
ベッカから話があったのが5月、と、時期もちょうど合う。
(ビーヴァーの関与については、数回記事が出ている。「チーム・シュレック」の最初の記事経過最近



「設立の過程の本当の詳細」は、この先も、「おおっぴら」にはならないだろう、と書く理由。
ルクスの首脳たちは、「サクソバンク在籍中に新チーム設立の活動をしていたこと」を堂々と認めると、デンマーク国内から非難を浴びる。
彼等自身には、「適切でないこと」をしていたという認識はないが、リースや外部に対して「そういう計画はない」と「嘘をついていた」のは事実である。
また、契約期間の終了する選手・スタッフを誘うのはまっとうな行為でも、契約期間の残っていたカンチェにアプローチしたのは、「義に反する」行為であることを、当人たちも認めているだろう。
「やましいことは何ひとつしていない」わけではないのだ。

デンマークメディアからの風当たりの強さ=彼等の狭量さは、ニガードがTwitterでちらっとこぼしたことがある。だがニガードもアンデルセンもデンマーク人であり、この先デンマークのメディアと縁を切ることはできない。
これまでさんざん悪口を書かれてきたが、これ以上の悪者扱いは有り難くないから、「リース支持者」たちの憎悪を招かないよう、「しらを切る」ことは十分考えられる。

フランクが、今年の1月から新チーム設立の活動をしていた、というのは、6月にアンデルセン解雇で計画が表沙汰になった後のsporten.dkの見解だった。
彼等の主張は、「蓋然性が高い」という憶測だったと思われるが、現在の私は、この見解に同意している。

*sporten.dkのルクス関連の記事につけられた読者のコメントを読むと、「どことなくティフォシみたいなノリだなあ。勿論あそこまではいかぬが、『うちのチーム』が唯一絶対で、平気で他人の悪口言うところが」
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●アンディ、モンフォールのファンクラブのパーティーに出掛ける。

リンク集にルクスの選手たちのTwitterを追加する作業中に発見した事柄。

11/13に開かれた、モンフォールのファンクラブの恒例の年末のパーティーに、アンディがゲストで現れる。
場所のホッファライズ(ベルギー)は、ルクセンブルクの国境近く。
モンフォールの公式サイトのニュース
Schleck et Monfort se confient en vidéo (l'avenir.net)
・・模様を伝える写真とビデオ付。雰囲気が、シュレックファンクラブと似通っている、と思った。ファンクラブというより、「地元後援会」という日本語が合っていそう。

l'avenir.netは、モンフォールのルクスとの契約を伝える記事内で、「フラビオ・ベッカがどういう人物か」の記述をしている。英語圏のメディアたちが軒並みトンチンカンな記事を書いてきたのに比べると、隣国ベルギーは流石というか。

*「Houffalizeってどこにあるの?」
http://en.wikipedia.org/wiki/Houffalize
「Luxembourg Province」ルクセンブルク州?
かつてはルクセンブルク領で、ベルギーに割譲した地域だそうだ。読みは、フランス語で、「リュクサンブール州」。
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●1月6日、チーム・プレゼンテーション

正式発表。会場は4800人収容可能、とある。成程、大規模。
Schleck-Team: Offizielle Vorstellung am 6. Januar (Luxemburger Wort 12/2)

●チームランキングのポイント計算から

ルクスの選手が出揃った所で、UCIがプロチームライセンス交付の基準にしたチームランキングのポイントの確認をしてみた。
(データはUCI公式サイトから)

<ルクス> (2010年度,2009年度)
Andy Schleck 258,334
Frank Schleck 230,212
Fabian Cancellara 254,180
Jakob Fuglsang 130,98
Daniele Benatti 93,84
Jens Voigt 62,42
Maxime Monfort 44,54
Stuart O'Grady 0,87
Linus Gerdemann 16,30
Wouter Weylandt 23,11
Brice Feillu 2,26
Fabian Wegmann 20,0
Oliver Zaugg 1,3
Joost Posthuma 0,1

合計 2294

ランキング2位のラボバンクも、2011年のラインナップを発表済み。

<ラボバンク>
Robert Gesink 369,266
Luis Leon Sanchez 403,211
Oscar Freire 125,48
Matti Breschel 16,117
Carlos Barredo 26,80
Bauke Mollema 104,0
Lars Boom 48,16
Peter Weening 0,62
Maarten Tjallingii 35,22
Paul Martens 4,50
Graeme Brown 13,19
Juan Manuel Garate 6,21
Tom Leezer 14,10
Steven Kruijswijk 10,0
Stef Clement 0,6

合計 2101

*最初に断り。この数字は正確でない怖れが多分にある。見落としがあるかも。
なので、「大体」の数字。
多分、ルクスは大丈夫と思うが、ラボバンクで見落としがありそう。でも、仮に見落としていても、「結論を大きく変えることはない」ので、まあいいやということで。(いい加減)

計算結果から言えること。
ラボバンクとのポイント合計の差が約193ということは、カンチェラーラの434ポイントがなければ、ルクスは1位にはなれなかった、とみなせる。
UCIは、ランキング決定方法の詳細を明らかにしておらず、選手のポイント合計だけでなく、他要素も加味したらしいが、約240ポイントビハインドのチームを1位にすることはなかろう。

つまり、ルクスのライセンス申請書類の中には、カンチェの契約書が入っていた、と考えてよいと思う。
すなわち、カンチェは、「どんなに遅くとも、期限日である10月20日より前に、契約書にサインをした」。

自分はランキングを見たとき、「ルクスが1位というのは、カンチェのポイントが加算されていないか?もしそうだとしたら、UCIへの書類提出期限の10月1日以前に、契約を済ませていたことの裏付けになる。彼を抜いてもトップなのか、あとで計算してみよう」と記した。
が数時間後、「UCIは、書類を追加で受け付ける可能性がある。アスタナの不備に対応した事例がある。契約が10月1日以前とは限らないかも」と気づき、削除した。(11/3の出来事)

その後、「期限日がいつか」を確認できた。
UCI CYCLING REGULATIONS 2.15.120に、移籍のルールの記載があり、ライセンス申請に当たって入れることのできる選手は、「8月1日から10月20日まで」の間に契約した選手、と明記されている。今年度付記された条項なので、今回のライセンス申請にダイレクトに適用されていると思われる。
(現在持ち上がっているFDJのポイントがどうのという騒動を伝える記事の中でも、この10月20日の期限日が言及されている)

レキップの記事(11/5)は、期限の「2日前」にUCIにカンチェの移籍が承認された、という記述をしている。つまり、10月18日。
レキップのこの記述が、裏をとってのものかどうか、は不明。

しかし、「10月20日までに契約書がUCIに届いていたこと」に疑いはなかろう。
10月19日のツールプレゼンで「ルクスには来ないと思うよ」、キュラソーで「まだサインしていないよ」と平然と喋ったアンディ君。・・この子は多分、嘘発見器にも反応しないタイプではないだろうか。記者の皆さん、一杯食わされている自覚あります?(←これが、今回の結論)
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カンチェのアナウンスから一夜明け、いくつか記事が。
(この件について書くことは沢山あるが、とりあえず)

Fabian Cancellara: "I was afraid of finding myself without motivation." (velonation 12/1)
Cancellara said he was no longer comfortable at Saxo Bank (cyclingnews 12/1)
Andersen: Cancellara deal a recent development (cyclingnews 11/30)

・石畳レースも出る

来季の目標について、LーB-Lとロンバルディアに照準を合わせたスケジュールを喋り、パヴェのレースに言及しない発言が、暫く前に出回った。
それだと、チームの都合はよくないことは(言われなくても)誰にでも判る。
チームがどう対応するのか、どうなるのか(けっこう)気になっていたが、なにせまだ契約発表前だし、発表まで待とう、とじっとしていた。

そして今回、アルデンヌを目指すが、ミラノ~サンレモと石畳レースも出る、という発言。

・3年契約

各国のニュースを見て歩くと、「3年契約」を見出しにしているものが多い。
自分も発表前、契約年数をちょっと気にかかっていた。チーム側は、できる限り確保したいから、当然3年を望んだろう。彼は受けたのだろうか。
受けた、ということである。もしかしたらオファーは4年で、それは長すぎる、と3年で落ち着いたのかも。
「彼がこのチームと契約することにした理由」からして、3年契約はまったく不思議はない。が、そういえば、コンタドールのサクソとの契約は2年だったな、と連想が湧いた。

チームと選手が互いに信頼できる関係にあれば、大物は、3年契約をする。コンタドールも、3年契約をしていい地位にある選手だが、今回しなかったのは、前回アスタナと3年契約をして、痛い目にあった経験ゆえだろうか。
彼は今まで、「居心地のいいチーム」にいなかった。戦績を取り上げれば、「運が強くないと達成できない」すなわち「運が強い」とみなすべきだと思うが、翻って、戦績以外の点を見ると、「不運」の塊のような人だ。
「それで人生全体のバランス(収支)がとれているんだろうか」という見方なきにしもあらず、である。

リースのオファーに心が動いたのは、サクソバンクの選手たちの居心地のよさげな様子も、きっと要因にあったろう。リースは、信頼できるボスだ。その点は間違いない。リースが3年契約を望むなら3年でもよかったのかもしれぬが、そこは「ちょっと待て」と慎重を期したか。
2012年以降のスポンサーが未定であることがネックになったのかもしれぬが、契約解除条項をつけることもできたろうから、コンタドール側が「3年契約に懲りていて、自由度が欲しかった」のが当たっていそうな気がする。

とするなら、疑いも不安もなく、安住の地とみなせるチームを得て、平然と4年契約をするシュレク兄弟や3年契約するカンチェとのなんたる落差。

●Luxembourg Cycling Project rider

Frank Schleck (Lux/30 ans/Saxo bank)
Andy Schleck (Lux/25/Saxo bank)
Daniele Benatti (Ita/30/Liquigas)
Fabian Cancellara (Sui/29/Saxo Bank)
Will Clarke (Aus/25/Genesys)
Stefan Denifl (Aut/23/Cervélo)
Brice Feillu (Fra/25/Vacansoleil)
Jakob Fuglsang (Dan/25/Saxo Bank)
Linus Gerdemann (All/28/Milram)
Dominic Klemme (All/24/Saxo Bank)
Anders Lund (Dan/25/Saxo Bank)
Maxime Monfort (Bel/27/HTC-Columbia)
Martin Mortensen (Dan/26/Vacansoleil)
Giacomo Nizzolo (Ita/21/Néo-pro)
Stuart O'Grady (Aus/37/Saxo Bank)
Martin Pedersen (Dan/27/Footon-Servetto)
Bruno Pires (Por/29/Barbot-Siper)
Joost Posthuma (PBS/29/Rabobank)
Tom Stamsneijder (PBS/25/Rabobank)
Davide Vigano (Ita/26/Team Sky)
Jens Voigt (All/39/Saxo Bank)
Robert Wagner (All/27/Skil-Shimano)
Fabian Wegmann (All/30/Milram)
Wouter Weylandt (BEL/26/Quick Step)
Oliver Zaugg (Sui/29/Liquigas)