南の国の太陽、空の色の獅子

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●本日の発表

Gerdemann, Wegmann and Fuglsang join Luxembourg team (cyclingnews)

・やっと言える
先週18日に、「来年は、外国のチームへ行く。名前はまだ言えない。チームが僕の名前の発表を遅らせたいので」と、公式サイトに書いたウェーグマン。(ご本人の公式サイト、10/18)
こんな文面では、チームの名前を書かなくても、「書いているのと同じ」だと思ったが。
はさておき、本日、やっと公表できた。契約は2年、だそうだ。
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■円山応挙ー空間の創造(三井記念美術館)

展示室4(屏風・襖絵のセクション)の入口から、中に足を踏み入れた瞬間、目眩(のようなもの)がした。
部屋の三方に屏風・襖絵がずらりと並んだ光景が、目に飛び込んできたから。
焦るな、絵は逃げない、と一度立ち止まり、深呼吸をし、逸る自分を抑えてから、改めて歩を進めた。


美術の展覧会に出掛けたときの私のスタンスは、いたって単純だ。
「感覚」を、最大限稼働させる。

感じるものがないときは、はい、おしまい。次。
名高い作品だろうが、関係ない。

そのため、基本的に、会場で「解説」は不要だ。
昨今の展覧会は、どこも音声ガイドを提供しているが、自分は使ってみようと思ったことは一度もない。

本物の作品に面する会場では、大事なのは、作品から直に自分が得る感覚だ。
「感じる」ためには、「言語による情報」は、邪魔になる。

自分は生来、理屈っぽくて、感覚が鈍い、典型的左脳型の人間である。つまり、芸術鑑賞能力が低い。
うっかり言語情報(知識)を取り込むと、左脳が活動してしまい、元々貧弱な右脳の活動が一段と低下する。
だから、作品を目の前にしたときは、意識して、左脳を使わないようにする。

5点の襖絵・屏風が並んだ部屋に一目で幻惑されたら、それで充分。

その後、じっくり見ていくと、「筆致が、いまいちか。いや、襖絵・屏風は、構図が命で、構図がよければ、筆致がどうでも七難隠すか。・・でも、水墨画の筆致をいうと、××の方が、言葉にしがたい絶妙なものがある。線一本、ひとはけそのものが絶大な魅力を持つ作品があるから、それに比べると・・障壁画の構図をいうと、先達として○○があるのでは?△△もあるな、時代順がそうだ。とすると、芸術史上の評価では、さしたるものではない?いや、そんなことないか?」と、左脳がもぞもぞ動き始める。

「評価がどうだろうと、私は好き」としっかり確認をした後、次の作業として、知識を仕入れる。
会場に備え付けの図録の記述は、簡単なものだったので、いざ図書館。

応挙は私の趣味では、と気づいたのは、東博で何かを見たときだろうと思う。多分、応挙館の襖絵。
だが、大雅や一蝶ほどインパクトが強くなかった。その後、「美の巨人たち」で大乗寺障壁画を見て、非常に興味をそそられたが、行きたいというまでの気は起こらなかった。(現在は、保存のためレプリカに替えてしまい、本物を見られない、という情報のせいもある)

それでも、応挙は「展示があれば、見に行きたい」作家の1人で、屏風・襖絵を多数出す今回の展覧会を楽しみにしていた。
大当たり、である。今年の収穫は、春の小野竹喬展(近美)とこれ。

会期後半、展示室4の襖絵・屏風は、すべて入れ替える。展示替があるからと2回行くことは滅多にないが、今回は行く。

展覧会公式サイト
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Andersen denies there is pressure for instant results at new Luxembourg team (cyclingnews)

ルクスは、BMCやサーヴェロのように、背後にいる金持ちが資金の出所で、メインスポンサーは持たないのではないか、というブライアン・ホルムの説を紹介している。

ホルムは、ルクスからオファーを受け、一度はYESと言っておきながら断ったという経歴を持つ曲者なので、ルクスからチーム情報を引き出していた可能性があり、当たっていても不思議はない。

振り返ると、自分は、ベッカの名がニュースに登場した最初に、彼がオーナーで、資金の出所で、兄弟のパトロン、という理解をしている。

その後、世間では、スポンサーはどこだ?とわいわい言われ続けてきたが、なぜ、ベッカが資金元、という説が広がらなかったのだろう?
自分の最初の理解を振り返ると、不思議になってくる。国外はともかくルクセンブルク国内ではあっていいはずなのだが、はて。
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●本日の発表

Weylandt, Klemme and Monfort confirmed for Luxembourg Pro Cycling Project (velonation)
Maxime Monfort confirms with Team Schleck (velonation)
Luxembourg Pro Cycling Team names classics riders (cyclingnews)

フォイクトは沢山喋る。
Jens Voigt did not want to race against the Schlecks (velonation)
"I prefer working with the Schleck brothers, because they are good friends, and I would not have to work for Contador [against the Schlecks]."
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“They’re really close friends of mine and I’m just really happy to keep that group together,”
“I would just love to keep this group of people together because I love them, I trust them, I like to work with them.”

Jens Voigt talks about move to Luxembourg Project (velonews 10/22)

これまでもフォイクトについて興味深い情報を伝えてくれてきたvelonewsが、ルクス移籍に関するフォイクトの言葉を載せている。

実に、ストレートだ。
「こうなんじゃないか。こうであったらいいな」と私が思っていたことそのままが、書かれている。

自分は、サクソバンクのメンバーたちに興味を持って情報を集め始めてから間がないので、自分の想像が当たっている自信はなかった。パーソナリティや人間関係を間違えずに把握できるようになるまでには時間がかかる。
けれども、「彼等の仲の良さ」は偽りない本物で、彼等が「強い信頼で結ばれている一群」であったことは、疑わなくてもよかったのだった。見た目そのままを信じても。

おそらく、このことが、シュレク兄弟とアンデルセンが新チームを作る決断をした決め手だったのだろう。
彼等は、1人ではなかった。自分が構成員の1人である「強く結ばれたグループ」がチームの中にあって、それがそのまま、リースの元を離れて、新チーム計画に参画することを、信じることができた。
そういうグループが存在していたからこそ、この計画は実現した。

カンチェラーラは、このグループ(フォイクトの言うthis group of people)の一員だったのだろうか。
そうであったのなら、行動を共にするのは、ひとつの見方をすれば、「当然」ということができる。

伝わっている彼の過去の様々な態度や発言は、グループの一員であることを示している、ように思える。
但し、彼は、キャリアの終わりのフォイクトやオグレディと違い、自分個人の野心を追求することのできる年齢で、その能力もある。
慣れ親しんで居心地のいい環境を離れ、新しい環境に行って、新しい挑戦を始めることが可能のようにも、思える。

だが、現在、心から信頼できる人々と共にいて、互いに助け、支え合うことで自分はレースができる、という自覚を持っているとしたら(こういう発言を読んだ記憶はないので、仮定の話。類似の発言はしている)、「このグループ」を離れることは、「完璧な環境を捨てる」ことを意味し、大きなリスクであり、失うものの方が大きい可能性がある。

Jens Voigt to join Schleck brothers’ Luxembourg squad (velonews 10/22)
こちらは、公式リリースを元にした一般的な記事。
目に止まるのは、最後に付加されている情報。
ニガードがvelonewsに対し、ファイナンスは「4年」保証されている、と言ったという。
トレックが4年契約であることは、公式アナウンスはないが、アンデルセンが漏らしている。
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●チーム公式サイト

ニガードがtwitterで告知。中身はまだなく、スペースだけで、これから。
http://www.leopard.lu/

●選手

2日前(20日)にベンナーティら4人を先に発表した理由が判らず首をひねっていたが、今日、フォイクトをアナウンスしたことで、思いついた。
「バラバラにアナウンスすることで、長期間に渡り、継続して、ルクセンブルクチームの名がニュースのヘッドラインに載り続けることを目論んでいるのか?」
・・当たるだろうか。

Luxembourg Project signs Voigt(cyclingnews)
Voigt confirmed as joining Schlecks on new Luxembourg Team(velonation)

現在、合計21人までカウントできる。うち7人が発表済。残りも、ここまでくると外していないとみていいと思う。

Fränk Schleck(L/Saxo Bank)
Andy Schleck (L/Saxo Bank)
Fabian Cancellara (CH/Saxo Bank)
Jens Voigt (D/Saxo Bank)
Stuart O'Grady (AUS/Saxo Bank)
Jakob Fuglsang (DK/Saxo Bank)
Maxime Monfort (B/HTC-Columbia)
Jost Posthuma (NL/Rabobank)
Tom Stamsnijder (NL/Rabobank)
Brice Feillu (F/Vacansoleil),
Daniele Bennati (I/Liquigas)
Wouter Weylandt (B/Quickstep)
Fabian Wegmann (D//Milram)
Linus Gerdemann (D/Milram)
Robert Wagner (D/Skil-Shimano)
Dominic Klemme (D/Saxo Bank)
Anders Lund (DK/Saxo Bank)
Martin Mortensen (DK/Vacansoleil)
Davide Vigano (I/Quickstep)
Giacomo Nizzolo (I/Unione Ciclisti Trevigiani)
Bruno Pires (P/Barbot-Siper)

総括は最終を待ってになるが、ここまでを見ると、「サクソバンクから8人」で、「エース含めた主力がそっくり移る」(ツールメンバー9人中6人)ため、「実質的にサクソバンク+α」といっていいと思う。
そうなるかどうかは、カンチェの選択にかかっていた。彼が欠ければ、「今年のサクソバンク」より戦力が落ちるが、彼が合流することで、同等レベルを維持することが可能になった。そこから上がるか下がるかは新メンバーの出来にかかる。
このチームの第一目標は「ツール制覇」だから、選手の選択はそれが優先で、ツールメンバーは、確定3枠を除く6枠が争奪戦になるだろう。

●記事の読解

10/21付cyclingnewのWhere next for Fabian Cancellara?の記述を、自分は「ルクス決定を意味する」と読んだが、「読み取るもの」は、読み手によって違うらしい。

自分の理屈。
彼の行き先は、BMCかルクスの二択だった。これ以外の、これまでに名が出ていないチームは想定できない。
(ペガサスレーシングは、チームのレベルの点から、除外していい。プロツアーチームになれるかどうか判らない所へ行くリスクを負う理由がない)

チームは、「チーム全体の構成」を考えて、選手を取る。今季は、いつもより遅くまで移籍市場が動いているといっても、どこも既に「大枠」は決めている。今頃、急に予定外の「ビッグネーム」を追加することは無理だ。
選手に払うギャラは、限られた予算を分配する。カンチェを雇うだけの金額を余らせてはおけない。大物であるだけに、移籍先は限られる。

こういうことだ。彼レベルの選手が、「現時点で、来季走るチームと契約を済ませていない」と考えることには無理がある。既に決定している、とみなす方が蓋然性が高い。
そして、「契約済であることを公表しない」チームは、限られる。

アンディ・リースが、ツールプレゼンの場で、断念を公言したとあれば、BMCが落ちたことが確定する。彼が嘘をつく理由がない。
同じ会場で、同じ質問(カンチェを取れたか?)をされたニガードは、肯定も否定もしなかった。ビッグネームのサプライズがある、の先週の科白は生きている。

この記事に書いてある、カンチェ、ニガード、A.リースの関係者の発言すべては、「ルクスに決定という事象」に、「合致」する。

アンディの発言が、一見、合致しないかにみえるが、そんなことはない。
ルクスは、契約した選手を、徹底して公表しない方針で、ここまできた。遥か前から確実視されているフグルサングでさえ、「これ以上は言えない」と言ったきり、公式には、ルクスと契約したとは、いまだに、アナウンスしていない。
契約済とみられている選手たちは、異口同音に、「まだ言えない」と言う。つまり、「ルクスに決めた、と口から出さないことは、ルクスと契約していないことを意味しない」。

カンチェと契約済であっても、プレゼン会場でプレスから聞かれたとき、ルクスのメンバーたちは「絶対バラさない」と示し合せてあったことは明らかだ。
よってアンディの「BMCに行くんじゃないのかな」は、「すっとぼけた」という解釈が可能だ。

対してBMC側、アンディ・リースには、とぼける理由がない。

実際のところを言えば、カンチェはルクスに決定済という自分の推測は、多数の材料を積み上げた結果で、一つの情報で判断したものではない。
「確からしさ」の度合いは、世界選終了直後、90%以上になり、先週、疑念を残さなくていい、と100%まで達し(10/13)、ツールプレゼンでの関係者の発言を報じた記事の主だったものを見ても、「100%から減じることを迫られる要素はゼロ」、という経緯。

・・ここまでの文章は、フォイクトのアナウンスの記事を読む前に書いた。フォイクトのアナウンスを見て、「これから順番に発表していって、カンチェは、大トリだったりして」。
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Tour de France: Presentatioun vun der Editioun 2011
RTL(Radio Télévision Luxembourg)製作のシュレク兄弟中心のニュース映像(3:14)
アンデルセンやニガードも映っている。

・シュレク兄弟のコメント
Andy Schleck: "Glücklich mit der Gestaltung" (Luxemburger Wort)
Andy Schleck says 2011 Tour de France suits him (cyclingnews)

【チーム・ルクセンブルク】

メディアたちは、プレゼンに現れたニガードとアンデルセンから情報を聞き出そうと躍起になったが、いまだに「のらりくらり」して、重要なネタを喋らない。(シュレク兄弟は「その2人に聞いて」と喋らない。・・上手い)
明らかにしたのは、チーム・プレゼンテーションの日程くらい。来年1月。

先日、今年発足したスカイが、選手たちがジャージを着て登場する大きなチームプレゼンを行ったのはいつだった?と探し、1月であることを確認していた。契約等の関係もあって、そうなるのだろう、と推測したので、想定内。

それ以前に記者会見はやらず、選手・スポンサー・チーム名はリリースを出すだけの感じだ。
それらの発表の日程も、はっきりは言っていない。
選手の一部の名を今週中(今日にでも)発表する、残りは後、と言ったと伝えられたが、25人と契約した、と公言しているのに、何で小出しにするんだ?
と言いたくなるが、今まで、来月とか2週間以内とかいった話が出ても、ずるずる引き延ばされて、「蕎麦屋の出前」みたいになってきて、ここまで待てば、あとどれだけ待つも同じこと。

Team Luxemburg: Offizielle Präsentation im Januar (Luxemburger Wort)
"„Luxembourg Pro Tour Cycling Project“: Zwischen dem 3. und 7. Januar in der Coque(tageblatt)
Nygaard tips Andy Schleck as 2011 Tour favourite (cyclingnews)

スポンサーはどこであってもいいが、気にかかるとしたら「ジャージのデザイン」に関係すること。
普通はタイトルスポンサーのコーポレートカラーになる。噂にあるように、企業名でなく「ルクセンブルク」のままでいくのなら、ルクセンブルクカラーになるのだろうか?
フランクの"obviously we are very proud of our country and want to be good ambassadors."の科白と辻褄があうが、う~む。
今年のナショナルチームのジャージはこれ。
世界選手権のときのフランク(カンチェと一緒。彼の自国カラーは赤と白なんだよな)



ここまで書いたところで、新しいニュース。

選手の名の発表。
Daniele Bennati, Davide Viganò, Giacomo Nizzolo, Bruno Pires.
Team Lux offentliggør fire ryttere mere (feltet.dk)
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コースを見ての最初の感想。
「ルクスのメンバー全員が、にんまりしてるな。『よし、勝ちにいくぞ』と、チーム発表前の最高の景気づけになったな」

「ツールは、アンディに勝ってほしいのね。隠さなくていいって。スペイン人より彼が勝った方がいいんでしょ?」と言われても仕方ないくらい、彼向きだ。
厳しい山岳と、今年より更に短いITT。
第20ステージ1回だけで、41km。
チームTTは23km。
09年のTTTは39kmで、アスタナに対し40秒失った。TTTの復活は発表済みで、カンチェのサクソ残留が前提だった8月は、「23kmでも、40秒以上失うかも。ここでコンタが大きなリードを作ると、山岳を張り付き作戦で終始して、最後のITTで逃げ切る『勝利の方程式』が成立するんだよなあ」と踏んでいたが、カンチェの移動によって、TTTで大差はつかないことが期待できる。

各人コメント・写真等が出ているが、沢山あるので明日以降に。
昨年、NHKBSの海外ニュースのフランスF2が、席に着くコンタと、彼がランスと握手しアンディとハグする場面を放映した。今年も報じるかも?と明朝の分を予約しておこう。
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・カンチェの近況

ベルギーやイタリアでは、先週末でシーズン終了ということで、セレモニーを国内で開催していて、そのニュースが報道されている。

Cancellara pleased with season triumphs, fourth world title and Flandrien win (velonation 10/17)
ベルギーでは、カンチェがInternationale部門の賞を貰った。出席はせず、ビデオで挨拶。
sporzaからビデオ

・2010 World Rankings

UCIのランキングの今年度の最終結果が発表され、チームでサクソバンクが1位に。
ロンバルディアの前まで、アスタナ、リクイガス、サクソの順だったが、フグルサングがニーバリに先着したことで、上にいた2チームを追い抜いた。
フグルサングはそのために頑張ったのではないが、文字通りの「置き土産」になった。

個人
13 Andy Schleck 258
14 Fabian Cancellara 254
15 Frank Schleck 230
34 Richie Porte 133
37 Jakob Fuglsang 130
76 Jens Voigt 62
117 Juan José Haedo 29
122 Gustav Larsson 21
136 Matti Breschel 16
137 Chris Sörensen 16
154 Lucas Sebastian Haedo 12
229 Alex Rasmussen 3
262 Jaroslaw Marycz 1

・ドーピングの話

自分は、そこそこ「悟った」つもりでいたが、ディルーカの復帰の記事を読んだら、「実は、そんなことはなかった」ことが判明したので、暫く黙ることにする。
折角、ヴィノクロフに拒絶反応を起こさないようになったのに、またも、「寝た子を起こされた」。
「ええ、前科のある人なのに、信じたこっちがバカですよ」・・出直そう。
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cyclingnewsのフランクのインタビュー記事は、様々な想像を呼び起こし、非常に興味深い。

チーム・ルクセンブルクの正体

繰り返し書いてきたが、ルクスチームプロジェクトの「発端」が誰であるのかの確認は、まだとれていない。
「言いだしっぺ」は、ベッカなのか?

メディアたちも、事実を正確に掴んでいない、と思う。ルクセンブルク人は、「ベッカのプロジェクト」と書き、デンマーク人は、「ニガードとアンデルセンのチーム」、はたまた第三者は、「シュレックチーム」。

フランクは、メディアに対し、常に、「自分たち兄弟のためのチーム」であることを否定するコメントをしている。
アンデルセンはといえば、チームにおける役割を尋ねられたとき、ディレクターで、マネージングはやらない、と返答した。
マネージングは、ニガードが統括しているが、彼は、「後から呼ばれて」、マネージングを任された人物であることは、判っている。

ニガードもアンデルセンも、シュレク兄弟の名は、必要最小限しか口から出さない。
だが、Le Quotidienが「おそらく」として記した、ベッカはシュレク兄弟とパーソナルな契約を結んでいる(他の選手はなし)という説が事実としたら。

cyclingnewsは、記者の質問は省き、対象の発言の一部分を継ぎ接ぎして記事を作るので、記者のどういう質問に対して、対象がその発言をしたのか、といった「文脈」も、ニュアンスも、読み手には伝わらない。そのため、此方は、発言の「本旨」を取り違える危険は大いにある。

その点は踏まえつつも、今回の記述を読むと、「フランクは、新チーム設立において主導的役割を果たした人物」という見方はありではないか、という(かねてからの)憶測が、むくむく起きだしてくる。

「新チームにおいて、シュレク兄弟の意味(もしくはポジション)が何であるか」は、彼等及びチームの将来を左右するので、気にかかるし、できれば早く把握をしたいもの、と思っている。現在は、いまだ靄の中。



それにしても、この話が出た最初は、実現するとは、全く思わなかった。
どうしてかというと、特定の選手を中心にチームを作るというのは、ランスなら理解できるが、シュレク兄弟でありか?と、巨大な疑問符がついた。

彼等は、ツールを一度も勝っていないし、他のグラン・ツールも世界選手権も制したことはなく、チャンピオンでもなんでもない。
そして、パーソナリティが、「強いリーダーシップ」を発揮するタイプではない。この点が、戦績より、大きい。

はっきりいってしまえば、2人とも、「頼りない」。カリスマのタイプでないどころか、「並よりあぶなっかしく」みえるくらいだ。
この兄弟を軸にしてチームが成り立つとは、とても思えなかった。

でも、実現する、のである。
私の目は、節穴だ。

あれこれ考えてみるに、フランクは、マネージメントの能力を備えている、のかも。
神経質とか、自転車選手としては適さないメンタリティと思っていたが、周囲の人にまめに気を回すたちであることは漏れ聞こえていたし、3人兄弟の真ん中で、気苦労多く、思慮深くなった、とか。

そして、この兄弟の最大の強味は、「他人とうまくやっていける」能力だったのでは。
強いリーダーシップは持っていなくても、「一緒のチームでやっていきたい」「彼を助けてあげたい」と思わせるパーソナリティ。自分から、旗振って、頑張って人を引っ張っていかなくても、他人の方から、わらわらと寄ってきて、みなで盛り立ててくれる。
アンディの「他人から好かれる」才は、持って生まれた天分で、その「人を惹きつける力」が、今回の件でもものをいったのかも。

・・といった憶測・妄想を並べるのも、あともう少しで終わる。(待った時間もけっこう楽しかった、かな)
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厳しい寒さと雨に見舞われ、出走195人中、完走僅か34人。
サクソバンクも、8人中、完走はフグルサング1人。

フグルサング
In Milan now...go out tonight a celebrate the season ending a little! Hard nasty and wet race today...but must say the im happy with my 4th!

podium was close and would have been super.. had a good season & think i finished of in a good way! Thanks 2 Saxo B & Bjarne 4 2 good years!

滑る路面で落車が多発し、放送開始間もなく、実況が「ソレンセンも」。集団前方にいたのに。
これだとアンディも転んで終了だろう、と思ったら、当たっていた。

アンディ
season finish well not on the way i like to finish!i was sick and crash today.well s... happens.last race with Saxobank ,kind of strange

ポート
finished season with a crash, sucks! Sad to see so many great team mates leaving Saxo!
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・平常展

第7室
「武蔵野図屏風」(作者不詳)

武蔵野は 月の入るべき山もなし
草より出でて 草にこそ入れ


解説に記してあった歌が、しみじみと沁み入ってきた。

京都では、月は山から出て、山に入る。
東山から上り、西山に沈む。

大阪から、阪急や京阪電車に乗って夕刻に帰宅するとき、車窓から眺めていた、西山の稜線が、ふいに蘇る。
窓の外を見ている自分の姿や、車両や、座席や、窓と共に、鮮やかに。

いま私が暮らす家から見える月と太陽は、建物から出て、建物に入る。
見渡す限り、地の果てまで建物が連なり、山のない東京。
この地に生まれた者にとっては、これが、原風景として焼き付けられたもの。

・表慶館

アジアギャラリーになってから入っていなかったので、立ち寄る。
玄関を入ると、ドームの下に立って、上を見上げる。
やはり、好きだ。
大きさがちょうどいい。大きすぎず、心地よさを覚える空間だ。
首が疲れてくるから、やってもいいなら、大理石の床に寝転がって見上げていたいくらい。

展示スペースは1階のみ。2階を使っておらず、展示品はごく僅か。だが悪くない。
大量に陳列している東洋館では、「有難味」が薄くなり、飽きてきたものだ。とりあえずクリアするために、「どんどん歩いて、片づける」という調子だった。

建物の内装・照明器具に似合った展示ケースを並べていて、雰囲気がよい。
東博の最近の特別展の展示は、懲りすぎ、特に照明が懲りすぎていて、「こういうディスプレイをすれば、価値のないものでも、価値ありげに見える。売らんかなの商品ではあるまいし、こういう手法でアピールする必要があるか?」と非好意的な目で見ているが、ここは、わざとらしさが薄く、さりげないセンスで、よい。

中国の「紀元前13世紀」の品に、「5月に根津美術館で、このくらいの時代のものに感心したが、ここに来ればあったんだなあ」となった次に、エジプトの部屋に進むと、「紀元前5千年」。
ああそうだ、紀元前13世紀で感心してはいけない。このくらいが普通にあるんだっけ。これの前では、今から千年前とかいった数値は、さしたる意味もない、ちょっと前、みたいなものだ。

此方の「時間の感覚」を変えさせる、表慶館であった。
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・コンタドール

コンタドールの件は、おおよその把握ができた。

自分が確認したかった点(待っていた情報)は、以下の2点の「証明の可否」だった。

(1)クレンブテロール陽性反応の原因が食物汚染であることが「確からしい」こと・・・・「シロである」証明
(2)複数箇所から可能性が指摘された血液ドーピング・・・・「クロである」証明

先日報道されたWADAの声明によると、「2点ともに、できていない」。

すなわち、「彼がシロかクロか=パフォーマンス向上のための何等かのドーピングをしたかしていないか、を判断するために十分な材料は無し」ということである。

これから出るUCIの決定及びその後の展開は、「政治的要素」に左右されるだろう。
政治的配慮がなければ、「同種の事例の前例」から、出場停止にならないことは想定できない。ツール優勝者で、影響が大きいので、UCIが検討している、とみなすのが妥当だ。
これまでスペインが絡んだドーピング事件の経緯を思い出し、「すっきり決着することをあてにせず」、見ていこうと思う。

・一般論

ドーピングに関しては何度か書いてきたが、改めて整理する。

ドーピングは、長い年月、この競技で行われてきた。数年前まで、トップ選手の多くが、現在は禁止されている何等かの行為をしていた。
現在は、多分、数年前に比べれば減少している。かつてのように、「活躍するトップ選手たちは、クリーンと思わない方がいい」状況ではない、と思う。
エリートたちの中には、「本当にクリーン」な選手もいる。

以上が、「自分の理解」だ。
世の中には、ドーピングをしている選手の割合はもっと高い(ほとんど全員)と思っている人もいるし、もっと低い(例外的な一部)と思っている人もいる。端から端まである意見を眺めて、「このあたり」と「策定した」回答である。

「事実」は、確認しようがない。
なぜなら、
・ドーピング技術は、常に、検出技術の上をいっている。
「検査による捕捉率は低い」ことが、複数の証言で、明らかになっている。
例:「10回検査されて、2回しか陽性は出なかった」
すなわち、「使って、検査されても、出ない」ケースが、いくらでもある、のである。
更に、検査対象は、抽出した一部で、選手全員にはやらない。

だから、こういう科白が存在する。「みんなやっていて、『たまたま』バレた人は、運が悪かった」

・過去、従来の方法が禁止されると、これまで行われていなかった方法が「新たに」生みだされ、いたちごっこが続いている。
現在も、「効果があるが、まだ禁止されていない」薬物や、検出されない方法が実施されている可能性を否定できる根拠は、全くない。

やっていないと言う選手を信じる純心なファンには酷な意見だが、フェスティナ事件とオペラシオン・プエルトを経た今も尚、摘発される選手が後を絶たないのだから、性善説を唱えるのは無理がある。

同時に、「選手のほとんどがやっている。汚い世界」と全部まとめて「貶める」言説もまた、クリーンにしようと努力をしている選手や関係者たちに対する敬意を欠くもので、感心しない。

現実として、ドーピングの撲滅は難しい、と思う。今後も延々付き合っていくしかないだろう。だが、だからといって、あってもいい、と容認することではない。
「スポーツ」の範疇に入れる限りは、「公平であること」「ルールを守ること」という価値観が必要だ。
それをないがしろにしたスポーツが存続できるほど、一般世間は甘くない。ベルギーとイタリアとスペイン国内で続けていかれればそれでいい、というなら、構わない。だが、他のジャンルを競争相手にして、競技として生き残ることを望むなら、ドーピングを肯定するという選択肢はないと思う。

上記の現状認識を前提として、自分の考える「健全な自転車ロードレース観戦の方法」は、
「レースを見ている時間帯は、ドーピングについては、頭から追い出す。この選手はやっているかも、といった思考はしない」
「陽性が出たら、『あら、バレちゃったのね』と現実を受け入れ、終わったレースのことは考えない」

・書籍

ラフ・ライド―アベレージレーサーのツール・ド・フランス」(ポール・キメイジ/未知谷/1999)
総合ディレクターツールを語る」(ジャン=マリ・ルブラン/未知谷/2000)

読んでいない方には、お勧めする。
かつて、「ランスは、一度も陽性を出さなかったから、本人の言う通りドーピングはしていない」と思っていた自分が、上記のような考えに達するまでには、ある程度の知識の集積が必要だった。
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・フランクのインタビュー
A new chapter for Fränk Schleck(cyclingnews)
今シーズンと、リースのチームで過ごした年月の総括と、将来についての言葉。
大事に読む。

・Luxemburger Wortの見解
Team Luxemburg: „Es wird Überraschungen geben“ (Luxemburger Wort 10/15)
ニガードは「デンマーク人であるため」、デンマークメディアに喋る。ルクセンブルクメディアは出遅れるが、こちらもさるもの、他紙の報道の引用だけで終わらず、自分の頭で記事を書く。

カンチェラーラの確定視は、デンマークメディアの神経を逆なですることだろう。
デンマーク側はどこも認めていない。
(発表の暁には、シュレク兄弟以上の裏切り者呼ばわりをされそう。契約が1年残っているのに解除して出て行ったから)
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予定通り、スポーティング・ディレクターを発表。
Luxembourg Team announces three new sports directors(velonation)
New Luxembourg road team signs three managers(cyclingnews)

Luca Guercilena、Torsten Schmidt、Lars Michaelsenの3人。
Guercilenaは、マペイ→クイックステップ。

Lars Michaelsenは、07年にCSCで選手を引退後、09年からサクソバンクでディレクターとして働いてきたそうだ。
デンマークメディアが「ルクセンブルクチームは、リースからまた盗んでいく」「デンマークールクセンブルク自転車戦争」と書きたてているのは、第一に「デンマーク人」であるため、だろう。
同じく移籍するシュミットがスルーされて、専らミカエルセンが記事になっているのは、シュミットはドイツ人で、かつ噂が出ていたのに対し、ミカエルセンは寝耳に水だったのだろう。

ツールのプレゼンにコンタドールは欠席することが発表された。
Contador, Petacchi to skip 2011 Tour de France presentation(cyclingnews)
有罪なら当然来られないし、政治的判断で無罪になったら、来ることは可能でも、彼に敵対するメディアが押し寄せて混乱するから、どちらになっても来られまい、と思っていた。

これで、今年の会場での主役はアンディになるだろう。
今年はスーツを着て来るだろうか。(この服一式がクローゼットの中にあるはずで、フランクがちゃんと着させて連れていけば大丈夫では)

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ニガードが発言。
Schleck-brødre får selskab af store navne (spn.dk 10/13)

今週木曜(10/14)イタリアでチームのミーティング。その前に、スポーティングディレクターの名を発表。
(発表済はアンデルセン。噂はシュミット)
来週ツール・プレゼンテーション(10/19)にニガードとアンデルセンが出席。
その後、チームのプレゼンテーション。日程は未発表。
(・・と書いてある、と思う。読み間違いがどこかあるかもしれぬが)

「サプライズ」があるんだそうだ。まだ発表していないビッグネームがある、と。

カンチェのルクス入りは、昨日時点で、ほぼ確実と思ったが、これで100%。
「ビッグネーム」は、彼を指すのだろうから。
ルクセンブルク国外では(デンマークメディア含む)、今日時点で、まだ確定視されていないので、サプライズ、に当たると考えてよかろう。
(ルクス国内とウォッチャーには、サプライズではない。もし違っていたら、その方がサプライズ)

ツール・プレゼンテーションの前までには、コンタドールの件の決定が何等かの形では出ていると思われるので(最終的な決着までには時間がかかるにせよ)、チーム・プレゼンテーションはその後、というのは頷ける。

それにしても、古巣のサクソバンク(リース)が、コンタドールの件で危機に直面しているのに対比して、こちらは希望と野心に満ちて明るいこと。陽と陰のコントラストが皮肉というかなんというか。

●イタリアでのレース

来年の話の横で、レースは続いている。イタリア連戦では、リースが、スポーティングディレクター役をやっている。最後を付きあって、きれいに別れる、という話かと思っていたが、諸事情で、それほどうまくはいっていないような。
アンディは「来ているだけ」。昨年のシーズン終盤と同じ状態で、集中力なし、らしい。通常なら「おいおい」となる話だが、事情が特殊で、かつ他のメンバーが頑張っているので、このまま波風立てず終わらせる・・のでないと困る。あと3日で終わる。
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発表日がぼちぼち近づいてきた。
Luxemburger Wort既報の(9/19)、10月後半。来週か再来週。

フォイクトが「2週間以内」と喋ったと伝わっている。
Voigt-still-has-the-desire-to-race (velonation 10/11)

他方、カンチェも、移籍先の発表は2週間以内の見込み、との報道。
Fabian Cancellara ready for rest, will announce new team in two weeks (velonation 10/10)

Luxemburger Wortは、フォイクトの記事の中で、カンチェも確定扱いしている
他紙は「多分」を付けているが、「うちは、とうにスクープしてる」ということか。
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今年一番の、「目から鱗」本。
メガトン級の衝撃を、私に与えた。

読んだきっかけは、図書館の栄養学の棚を物色していたとき、「普通の家族がいちばん怖い―徹底調査!破滅する日本の食卓」(岩村暢子)を、書名のインパクトにつられて手に取ったこと。

「正月とクリスマスの食卓」の写真と、それらを作った主婦たちの証言を集めたものだが、どうしてこうなった(破滅した)のか?という設問に対して、著者は、「この食卓を作る40代の主婦たちの『母親たち』の育て方のせい」という説を提示している。
その説を、より詳細に述べているのが本書である。

何が衝撃だったかといったら、「自分の親は、『普通』だったのか」。

今まで私は、自分の親を、「子供を育てる能力のなかった人間」とみなしていた。だが、実は、「個人の能力」の問題ではなくて、「あの世代の人間に共通した」ことだったのか。

私の母親は、娘たちに料理を教えなかったし、家事の手伝いもさせなかった。
「人はどう生きるべきか」「人のあるべき姿はどういうものか」という価値観を、娘に教え、導くこともしなかった。
自分の好きなようにしなさい、自分で決めなさい、と「子供の意志を尊重」した。

著者が、現代主婦の母親世代にインタビューしてまとめた「母親世代の娘の育て方」そのまま、である。
あまりに「どんぴしゃそのまま」すぎて、絶句する。

私は母を好きであったが、長じて後に、「親というものは、あれではいけない。『価値観』は、後天的に身につけるもので、親が示すことをしないと、子は惑う。『己の欲望』に従って、まっとうな大人になれる人はごく一部だ。人は、生来怠惰で、快楽を求め、自己中心的だ。社会でまっとうに生きられる人間にするには、親が導かないといけない。子供を『自立した一人前の人間』に育てようとしない人間は、親になる資格がない」と考えるに至った。

しかし、どうやら、その見方は正しくはなかったらしい。
自分の母親の態度は、母個人の資質がもたらしたものではなく、「時代」がもたらしたもの、とみなす方が正しいらしい。
そう思うほど、母の振舞は、本書に描かれた「現代主婦を育てた世代の母親像」にそっくりである。

著者が世に出した複数の本は、「現在の日本の家庭の食卓は、かくも崩れた」ことを示した次に、「彼女たちの母親(おばあちゃん)の世代が、きちんとして豊かな食事を作ってきたのではなかった」ことを明らかにし、おばあちゃん世代とは、敗戦で価値観が崩壊し、大変動した時代を生きたゆえに、「価値観を子供に伝えない」子育てをした、という解釈を提示する。
食卓の激変は、その結果の現象のひとつに過ぎないのだ、と。

戦後社会の激変は、知識として持っていたし、家族の変容も、知らなかったことではない。しかし、それらの知識と、「おばあちゃん世代は、子供の頃、鶏の唐揚げを母親から作ってもらったことはなかった」ことが、頭の中でリンクしていなかった。
ばらばらに存在していた複数の知識が、関連し合い、ひとつの意味として認識されるとき、「そうか、そうだったのか」と、目から鱗が落ちる。

そして、自分の母親の再評価と、もうひとつ、著者のいうところの「すさまじく崩れた」現代の家庭の食も、「複数世代という長いスパンで見れば」、非難し嘆くには当たらない、という認識に至る。

最近、段々と判ってきた。日本の社会は、徐々に下降線を辿っている。だがそれは嘆くことではない。上がり下がりは必定だ。
どの時代に生まれるかは、夫々の人の負った変えられぬ運命で、身につけるべきは、「変えることのできないものを受け入れる冷静さと、変えることのできるものを変える勇気と、その二つを見分ける知恵」。然り、である。

文庫版と、その他の著作。

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彼岸前から体調を崩し、散策に出ることができなかった。ようやく回復した先日の日曜、久々に竹橋の恒例コースへ出掛けた。
(東京国立近代美術館・皇居東御苑・三の丸尚蔵館)

近美は、上村松園展開催中で人出が多い。所蔵品展も、最初のフロア(4階)は騒がしい。お喋りしながら見て歩く集団のために静寂さを失っている。

3階に降りると、幸い、いつも程しか人がいなかった。
「戦時と戦後」のセクションの戦争画コーナーは、また、小磯良平「娘子関を征く」を掛けてある。一瞥して、視線を部屋の先へと向けると、「その部屋に不似合いな」一枚が、一番奥の壁にあった。

東山魁夷の「残照」

近美に通うようになってから初めて、心を動かされる魁夷の絵に出会った。

自分が魁夷をいいと思っていたのは、魁夷の他には日本画をほとんど知らなかった10代の頃である。京都で暮らしていた大学時代は、「京洛四季」と、唐招提寺の障壁画を、気に入っていた。
その後、他の画家を知るにつれ、そちらに心惹かれ、魁夷に目を向けることをしなくなっていった。

「いま、私は九十九谷を見渡す山の上に立っている。ここへ私は偶然に来たとも云える。それが宿命であったとも考えられる。足もとの冬の草、私の背後にある葉の落ちた樹木、私の前に、はてしなくひろがる山と谷の重なり、この私を包む、天地のすべての存在は、この瞬間、私と同じ運命に在る。静かにお互いの存在を肯定し合いつつ無常の中に生きている。蕭条とした風景、寂寞とした自己、しかし、私はようやく充実したものを心に深く感じ得た」
「風景との対話」(東山魁夷/新潮社/1967)

この世の「無常」を、本心から悟り、受け入れるようになるには、歳月が要る。若い時分には、できない。大きな苦難や悲惨な経験をしていなければ、そういうものだ。
年を重ね、生と死を考えて過ごしていくゆくうちに、やがて悟っていく。
どんどんと形を変えて流れていく雲や、絶えず位置を変えていく月や、芽生えては散る樹木の葉や、きらきら光る川の水面が、この上なく美しく目に映るようになる。変哲もない、自分が生まれたときからずっと存在していた、ただ自分が気づかなかった様々なものの美しさに気づく。

自分がそう感じるようになったがため、「残照」に映し出された魁夷の心に寄り添えたのであろう。
Category :  自転車
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フランクやカンチェは、世界選で「シーズン終わった~」と羽を伸ばしたが、まだ仕事を続けるメンバー多数。
最終戦Giro di Lombardia(10/16)は、アンディ、フグルサング、クリスアンケル、ポート、ラーション、ステンセンに、ブレシェルを投入し、25才陣が揃う。この顔合わせはこれまでなかった。最初で最後というのはちょっと残念。

世界選に出場したサクソバンクの選手は計15人。デンマーク6人中5人出しているが、デンマーク以外の国の強い選手も多数持っているため。
その15人中7人6人(*)が離脱確定で、デンマーク代表も3人離れるので、来季のデンマークチームは、「元サクソバンク」の選手が半数以上を占めることになるだろう。今年パスしたフグルサングも来年は確実に出てくる。
(尚、最も多数の選手を出したチームはHTCで、16人)

カンチェは世界選終了後、早々にメッセージを出した。(10/3
去就への言及は一行。

・ツール2011コースプレゼンテーション

はた、と気づいた件。
2011年のTdFのコース発表が、10月19日に予定されている。
例年、今年の総合上位選手が招待され、壇上に上がってスポットライトを浴びる。昨年は、アンディが超カジュアルな服装で来て、皆にからかわれながら、コンタとランスの間の席に座ってにっこりしていた。

この後の2週間で、事態がどう転んでも、コンタドールを招待できるとは思えない。
今のところ、ASOは、コンタドールの件について9/30にリリースを出した後、沈黙している。何か言ったという報道はみかけていない。


(*)
ディディエは残留するとの報道が出た。(Tageblatt/10.6
確かに契約は来年まであった。だがルクセンブルク人なので、新チームに移籍するだろうと憶測されていた。話がまとまらなかったらしい。

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●世界選手権ロード・エリート男子

生中継は、外出から帰宅後、残り3周から見た。
フランクが捕まった後、クリスアンケルが集団を牽く。そのときから、「ブレシェル、いける」
ゴールスプリントで負ける相手はフスホフトくらいのはず。いけ~!と応援に励む。

逃した魚はでかかったが、来年に期待しよう。来年の世界選はデンマーク・コペンハーゲン。
Worlds: Breschel almost beats the best(cyclingnews)

●ドーピング事件

コンタドールに関しては、判断保留。
事実認定するにも、材料(情報)不足であるため、今後の情報待ち。

情報収集の観点では都合のよいことに、ダイレクトの影響をくらうのはサクソバンク(リース)であるため、デンマークメディアがいち早く、記事を大量に配信した。
そして、コンタドール擁護一辺倒でもアンチでもなく、「我が国のリースのチームの利益のために、シロであってほしいが、信用してはいない」というスタンスが、都合よい。

血液ドーピングの可能性の指摘も、初日にすぐ掲載した。
指摘した人間の肩書きは、「チーム・サクソバンクの採用しているアンチドーピングシステムに協力した専門家」。
ドイツ・フランスのメディアが言い出すのは、その後で、自分が見た範囲では、最初に指摘したのは、デンマーク。

モスケーラについては、あらあら、となったが、落胆というほどのものはない。
ブエルタ視聴中、「ありうるかも」という予想は全くしていなかったが、ニュースが出ると、「ああ、そうだわね」とあっさり納得する。
おそらく、「意識上には」のぼらせなかったが、「意識下では」可能性を完璧に認識しているので、ダメージを受けない、理想的といえる心理である。(レースを見ているときに「怪しい」と思っていたら、楽しめない。これが最良の方法だと思う)

以前ちらっと書いたが(「総合ディレクターツールを語る」)、ドーピングに手を出す選手たちには、「パーソナリティー」と「境遇(外的環境)」に、共通する要素を発見できることが多い。

戦績を出さねばならない、「追いつめられた」境遇に置かれた人は、可能性が高まる。シャコベオ・ガルシアは来季のスポンサーがみつからない状態だったと聞くと、「それなら、ありだな」。

選手の誰しも戦績は出したいが、その強さ・深刻さの度合いは違う。
「ここは、なんとしてもいいパフォーマンスをせねばならない」という「極めて強いプレッシャー」に曝された人は、「バレるリスクを取ること」にメリットがある。

運悪くバレても、2年で大手を振って復帰できるのだから、天秤にかけると、リスクを負う価値はある、とみなす選手が現れるのは道理、と思う。昨今の復帰組の活躍を見ると、その感を強くする。
(「しらを切りに切る」「ごねるだけごねる」と、選手を信じるファンもけっこういるので、この手も悪くはない)

ドーピングを撲滅するためには、「検査の精度を上げる」「罰則を大幅に強化する」という意見に、自分はかなり賛成だ。
検査の精度の向上に努めると、時に冤罪を生むことがあるが、「それは仕方がない」と「自転車界全体の浄化」を優先するか、「自転車競技全体の利益」より「無実の罪で泣く選手が1人でもいてはいけない」と考えるかは、夫々の人の考え方だろう。

関連:2008/10/21 ドーピングはなぜなくならないのか